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みんな、トートに殺された?

 そうそう、過去記事を読んでいて気付いた事があります。それは、なんと、今、水槽の中で元気に泳いでいる金魚たちよもり、実はスジエビであるトートの方が、我が家の水槽では、古株だって事です。

 25度以上の水温では生きていけないはずのスジエビのトートですが、30度を越える我が家の水槽で、何度も夏を乗り切ってきたというわけです。いやあ、タフだなあ…。

 それにしても、今の金魚たちは、みんなトートよりも後から来た子だったとは…。

 ではなぜ、トートより前にいた金魚がいなくなってしまったのか…と言うと、以前の金魚たちは、多かれ少なかれ、みんな、トートに襲われていました。そうなんです、トートは肉食ですから、動物性のモノを見ると、とりあえずハンティングをするという習慣がありました。なので、水槽に来たばかりの頃のトートは、よく金魚に襲いかかっていました。金魚のヒレに食いついては、ちぎって食べていたり、頭の上に乗っかって、肉瘤を食べていたり…。金魚からすれは、生きたまま食べられてしまうわけだから、そりゃあ災難だし、大きなストレスになるわけです。

 過重なストレスがかかれば、具合も悪くなるし、具合が悪くなって、動作が鈍れば、これまたトートのエサだし…と言うことの、負のスパイラルなのようなものが発生して、金魚たちの寿命が、思いっきり縮んでしまった事は間違いないです。

 では、なぜ今の金魚たちは元気なのか? なぜトートは金魚を襲うのを止めたのか?

 どうやら、トートは、金魚を襲うよりも、もっと楽にエサが入手出来ることを知ったのです。そして、そうして入手したエサの方が、実は金魚よりも美味しい事に気付いたのです。

 そのエサとは…もちろん、金魚のエサです。そのエサは、一日二回、どこからともなく降り注いでくるので、これを金魚に交じりながら、一粒二粒もらえば、トート的には、大満足なんです。そして、トートはエビですから、満腹中枢のようなものがあり、満腹すると、他の動物を襲わなくなるわけです。いつも満腹で満足しているトートは、わざわざ金魚を襲うようなマネをしなくなったのです。

 ちなみに、金魚には胃袋も満腹中枢もないので、いつでも空腹状態のようです。エサは与えれば与えただけ食べてしまうので、エサのやりすぎで消化不良を起こして、死んでしまう事もたびたびです。

 最近のトートは、まるで普通の草食性のエビのように、実に大人しくなりました。目の前で金魚が昼寝をしていても、襲ったりしません。たまに、金魚の上を歩いている事がありますが、それも食事のためではなく、単純にジャマだから、そこを乗り越えて歩いているだけみたいです。

 トートは「貧すれば窮する」を脱出し、今や「金持ちケンカせず」状態に成り上がったようです。

 トートも出世したものです。

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コメント

  1. YOSHIE より:

    エリザベートのトートを思い出しちゃうって言うか…

  2. すとん より:

    YOSHIEさん

    >エリザベートのトートを思い出しちゃうって言うか…

     いやいや、ウチのトートの命名の由来は、その“エリザベートのトート”ですから。死の接吻で、次々に登場人物を殺しまくるトートのイメージですから(笑)。ま、死に神ですから、仕方ないのですが。

  3. フミエ より:

    この記事おもしろいです!!
    金魚のお話はあまり興味無いのですが
    何度も読み返してしまいます

    金魚に満腹中枢が無いなんて知らなかったし(お気の毒)
    最後のオチも最高です
    トートって嫌な奴と思っていましたがちょっと可愛くなりました

    いずれ出版されるであろう「すとんさん傑作選」にぜひ入れてくださいね

  4. すとん より:

    フミエさん

     記事を楽しんでいただけて感謝です。

     トートはイヤな奴…実は私も最初はそう思ってました。だって肉食で、あたりかまわずウチの金魚たちを襲っていましたから…。私はエビってみんな草食だと思っていたので、スジエビが肉食と知った時は、激しい後悔に襲われたくらいです。でも、縁があってウチの子になったわけだし、生き物の世界は弱肉強食だし、と思っていたんです。

     それがすっかり、性格が丸くなって…。つまり、生き物は自分の生存のための殺しはするけれど、その生存が保証されれば、無益な殺生などしないってわけで、肉食には肉食なりの倫理って奴があるんだなあって思いました。

     しかし、エビって、いつまで成長するんでしょうね。トートは未だにしょっちゅう、脱皮してます(笑)。

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