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劇団四季の「オペラ座の怪人」を見てきました

 標題の通りです。だって、ガラコンサートで「オペラ座の怪人」を歌うのですから、CDやDVDからの学びだけでなく、やはり一度は生舞台を見ないと話にならないでしょう…と言うわけで、ひとまず、劇団四季の海劇場に行ってきました。いやあ、本音で言えば、ロンドンとかブロードウェイとかの公演で見たかったのですが、贅沢を言ってはキリがありませんし、日本語の「オペラ座の怪人」を見るのもオツじゃないかと言うわけで、汐留に行ってきました。

 いやあ、海劇場、久し振り。前回は、海劇場が出来て、日テレタワーが出来て…なんて、あのあたりが賑わっていた頃に『マンマ・ミーア!』を見に行って以来ですから、約8年ぶり?ですね。この8年の間に…日テレの地下入り口付近にあった“汐留らーめん”が無くなってました。次のお店も入っていないまま、ガラーンとしてました。あのお店、テレビ局が移転した当時は人気店で、行列が出来ていて、並ばずにラーメンなんて食べる事ができなかったので「そのうち食べよう」と思っていただけに、食べないうちに廃業されちゃったのは、実に残念でした。まあ、仕方ないか…。

 せっかくだから、日テレタワーの売店を冷やかしてきました。どうやら、今、日テレの“推し”は“イモト”と“おばちゃん”と“笑点”らしい…。たくさん、グッズ、売ってたもん。しかし、“イモト”と“おばちゃん”と“笑点”かあ…。いわゆる『キモカワ』って奴か? もしかすると。

 …個人的には『おはよう、ガッチャマン」がツボだけどね。
 ちなみに、↓これね。

 でも朝は、ヤジ馬、見ていたりする私です(爆)。新聞記事の紹介、好きなんだよねえ…。

 さて、閑話休題。海劇場に入って座席に着くと、今回は…なんとかなり良い席でした。前から六列目のセンターブロックです。ただし、難点を言うと、この劇場、一つ一つの座席がかなりのミニサイズなんです。あれ、マンマ・ミーアの時もこんなに座席が小さかったっけ? 前の列との空間もかなり狭く「デブ来るな!」という座席配置だったのが、と~~~っても残念。最近の劇場って、どこも割とゆったりとした座席のところが多いだけに、海劇場の“対デブ殲滅仕様座席”が、かなり残念でした。

 最近はミュージカルづいている私ですが、実は今まで、どのミュージカルを見に行っても、座席に恵まれていませんでした。オペラって、割と簡単に良い席が入手できるんですが、ミュージカルって人気ですから『見に行けるだけでラッキー! 座席の善し悪しなんて文句言っちゃダメ』の世界なんですよ。だいたい、ミュージカルって、良い席は売りに出される前に、ファンクラブとか友の会の先行発売って奴で、無くなってしまう(?)みたいだし…。だから今まではいつも、一階の奥の方とか、舞台の真横とか、二階の隅とか「ロクに舞台も見えないのにS席?」なんてところばかりだったのです。でも今回は、発売間もなくの頃に、気合入れて購入したので、本当に良い席がゲットできました。満足です。ミュージカルって一人一万円もするんだから、やっぱり劇場の隅よりも真ん中で見たいよね。

 肝心のミュージカルの方は…日頃親しんでいるCDやDVDがすべて英語上演のモノという事もあるけれど、やはり日本語上演には違和感がありますね。日本語で上演されるミュージカルって、それが最初の出会いなら「そういうもの…」って感じで受け入れられますが、すでにオリジナルの方に親しんでいると、終始「なんか違う…」って感じがするのは、仕方がない事なのかもしれません。しかし日本語上演って、英語のオリジナルの台本よりも、説明的なセリフが多くて、ストーリーが分かりやすくなっていた点は、よかったです。

 オケピにはオーケストラが入っていたし、基本的に舞台で俳優さんたちが実際に歌っていたと思いますが、それでもいくつかの曲は、クチパクだった…と思います。と言うのも、喉を動かさずに歌うのって…絶対に無理でしょ(笑)。なまじ、舞台に近い席から見ていたので「この人、クチパクしている…」って分かっちゃうんですよ。きっと、遠くの席だと、その俳優さんの演技もあるので、まさかクチパクで歌っていない曲があるなんて思わないでしょうね。

 全部、リアルに歌って欲しかったな。難しい曲はリアルに歌うと、失敗しちゃうかもしれないけれど、それでもいいじゃない。生の舞台なんだもん。フェイクじゃなくて、リアルで行こうよ。オペラだと絶対にクチパクなんてありえないので、ミュージカルって、ちょっぴり残念なモノなんだなって思いました。

 舞台を見て、すごいなあって感激したのは、意外にも脇役のカルロッタです。カルロッタは、パリオペラ座のプリマドンナという役、ファントムに嫌われていて、ファントムはなんとかしてカルロッタを外して、クリスティーヌをオペラ座のディーヴァに仕立てようと画策するわけで、いわばカルロッタは嫌われ役(悪役?)なんですが、このカルロッタの歌う歌って、実はどれもなかなか、声楽的に素晴らしいんです。おまけに、カルロッタ役はクチパクではなく、リアルに歌っている(音はマイクを通して拡声されているのですが、私は前の方に座っていたので、生歌特有の音圧を感じるんですよ)ので、なんかうれしくなりました。カルロッタって劇中では“歌も芝居も下手”という設定のはずだけれど、全然、その設定が生きてませんでした(笑)。だって、カルロッタの女優さん、とびっきりに歌が上手いんだもん。むしろ、カルロッタに感動しちゃった私です。

 それと素晴らしかったのが、合唱曲である「マスカレード」です。やはり舞台で大人数で歌っていると、迫力あるよねえ。それと七重唱曲である「プリマドンナ」も素晴らしかったです。「プリマドンナ」は、まるでオペラの重唱曲を聞いているような気分にすらなりました。「マスカレード」も「プリマドンナ」も、歌ってみたいなあ…。

 もちろん、主役の三人は、歌も芝居もよかったですよ。まあ、劇団四季の公演にはハズレがありませんから、当然と言えば当然なんですが…。

 そう言えば、海劇場はトイレ設備が貧弱なのかな? ミュージカルに行くと、いつもの光景なんですが、女性客たちがトイレ難民になっていました。私は幕間は、障害者用トイレのそばのベンチをベースキャンプにして休憩していたのですが、その障害者用トイレに女性客たちが並んじゃったのです。よっぽど、女子トイレが混雑していたのでしょうね。

 さすがに障害者用トイレに長い列が出来て、苦情が行ったのでしょうか? やがて、係員さんがやってきて…ここのトイレは車椅子さんのために開けてくれ…とお願いしてましたが、並んでいたお客さんが「車椅子の人が来たら、もちろん、優先して使っていただけば、いいのでしょ?」とか言って、列を作ったままで解散しませんでした。オバチャン…強いぞ! 係員さんはスゴスゴと引き下がっていきました。

 やがて、車椅子さんがそのトイレにやってきたら、女性客さんたちは、ちゃんと車椅子さんにトイレを譲ってましたよ。当然の行いかもしれないけれど、ちゃんと有言実行だったので、エラいなあって思いました。

 でも、結局、20分の休憩時間では、並んでいた女性客さんたちはトイレを済ませられず、第二幕の前奏曲が鳴り始めたら、トイレの列に並んでいた女性たちはあきらめて、劇場内に戻っていきました。私が見に行った日は、平日公演で、1日に1公演しかやらない日だったのですから、せめて全員がトイレ終わるのを待ってから第二幕を始めてもよかったのではないかなって思いました。

 ちなみに、男性トイレは、スキスキで何も待ちませんでした(これもいつもの事ですね)。

 帰りに売店をのぞいたのですが、残念な事に、ファントムマスクのレプリカとか売ってませんでした。ううむ、マスクのレプリカが売ってたら、絶対に買ったぞぉ~。だって、欲しいじゃん、あのマスク。

 ミュージカルを見た感想。私はどうしてもファントム目線でミュージカルを見てしまうのですが、改めて思ったのは「クリスティーヌって、単なるジャリん娘!」「そんなクリスティーヌに振り回されるファントムって、ほんと、女を見る目が無い」「意外にラウルって、勇敢でかっこいい男なんだな」って思いました。

 映画ではファントムとラウルには年齢差があまり無い様な設定でしたが、舞台版は明らかに、ファントムとマダム・ジリーは同世代。つまり、クリスティーヌの親世代の年齢なんだよね、ファントムって。ファントムがクリスティーヌに振られたのは、別に顔が醜いからではなく、ジジイだから…私はそう思いました。

 いっそ、ファントムは、マダム・ジリーを口説けばよかったのに(笑)。

 しかし、やっぱりミュージカルって、舞台で見なきゃダメだな。と言うのも、絵画だって、印刷物やディスプレイで鑑賞するのではなく、現物をリアルに鑑賞しないとダメと言うのと同じでしょ?

 もちろん、絵画は画集などの印刷物で見ても「ああ、すごいなあ」って思います。特に名画と呼ばれるものは、特にそうだけれど、それでもやはり、美術館などの特別展示会なんてところに行って現物をこの目で見ると、たとえば絵の具の盛り上がりとか、印刷では表現しきれない微妙な色使いとか質感、そして何より実物から伝わってくるエネルギーのようなものを感じて、打ちのめされるって事、あるじゃない?

 あれに通じるものが、ミュージカルにもあるのかもしれません。CDやDVDも良いけれど、やっぱり生の舞台はすごいよ。

 ああ、ロンドンやブロードウェーに行ってみたくなりました。…パスポート、持ってないけれど(笑)。

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コメント

  1. operazanokaijinnokaijin より:

    オペラ座の怪人、私も大好きです。
    28歳の時、初めて、ニューヨークで見て、それ以前に聴いた音楽は、
    全て、オペラ座の怪人の「前奏曲」にすぎなかった、と思ったものです。
    以来、ニューヨークで30回+ロンドンで10回+日本で10回=計50回。
    ( ̄▽ ̄;)
    3晩連続で、見たこともあれば、1日に2回=昼+夜、見たことも。
    ニューヨーク、ブロードウェイ、ミュージカル専門のお土産屋さんで、
    買いました、ファントムのお面。数十ドルでした、、、、、
    ( ̄▽ ̄;)

  2. いがぐり より:

    私もグリー好きです♪
    実は、「ひとこと」も楽しみにしていまして・・・^^
    BSで夜中にするから毎晩寝不足でした。
    途中で見るのやめちゃったり、初めから見られなかったりするんですが、
    まぁわかるストーリーなところが好きです(笑)

    オペラ座の怪人はずーーーっと昔に吹奏楽でしました。
    なんというか、この作品を知らない人が多すぎてイライラしたのしか覚えてません(笑)

  3. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん、いらっしゃいませ。

     いいなあ…ニューヨーク(っつ事は、ブロードウェイって所ですね)で30回、ロンドンで10回、日本で10回。本物の怪人フリークですね。すごいなあ。でも、気持ちは分かります。「オペラ座の怪人」って曲は、本当に捨て曲無しの珠玉の名曲だと思います。ミュージカルって、正直、玉石混淆な世界なんだけれど、このミュージカルは、確実に宝玉クラスの曲ですからね。

     曲が素晴らしい上に、俳優が変われば、また作品の印象も変わるわけだし、同じ俳優さんでも、初演の時と、それから数年経ってからでは、また演技も歌唱も変わるわけだし…それでミュージカルのリピーターになるという話は聞きます。ま、ミュージカルに入れ込むと、底無し沼ですからね(笑)。

    >ファントムのお面。数十ドルでした、、、、、

     あ、やっぱり、それくらいするんですね。安くないなあ…。でも、私はきっと買っちゃうよ(笑)。

  4. すとん より:

    いがぐりさん

     …と言う事は、シーズン2の集中放送をリアルタイムで見たんですね、エラいなあ…。私はあれを録画して“1日1グリー”を合い言葉に、少しずつ見ました。だって、一度にたくさん見たら、モッタイナイじゃない。

     とりあえず、シーズン2までは吹き替えで一度見ましたが、地上波の放送に合わせて、もう一度見ますよ。だって、もう忘れちゃっている部分もあるし、シーズン2まで見た上で、最初の方を見ると、また別の楽しみもあるでしょうから。

     ちなみに、NHK-Eテレでは、春からシーズン1が、秋からシーズン2をやるそうです。シーズン2のあとに、映画版(コンサートだそうです)やらないかな? そして、そのまま続けてシーズン3もやらないかな…ってか、やってほしいなあ…と願ってます。

     ああ、それにしてもFoxでやっているシーズン3は、なぜ字幕なんだろ? 吹き替えだったら、Foxで見ちゃうのになあ…。

    >オペラ座の怪人はずーーーっと昔に吹奏楽でしました。

     このミュージカルの序曲は名曲ですね。吹奏楽でやってもカッコいいかもしれませんが…やはりパイプオルガンで演奏するのが、一番カッコいいと思います。いっそ、パイプオルガンと吹奏楽のコラボとかでやっても、おもしろいかもね。

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