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私も『フルート演奏技術の棚卸』をしてみました

 Kan-nazukiさんがご自身のブログ「フルートレッスン戦争記」の記事「フルート演奏技術棚卸」で“フルート演奏技術の棚卸”をしています(記事はこちら)が、それっておもしろいので、私も真似してみました。何ができて、何ができないかを明確にするのは、次の一歩への良きガイドになりますからね。

 項目は、基本的にKan-nazukiさんのものを踏襲しましたが、それに独自のものを少し加えてみました。ではいきます。
 
 
音色の開発

・思わずf~ffでフルートを吹いてしまうため、リコーダーのような音色(先生談)になりがちです。原因は、おそらく「息の吹き込み過ぎ」でしょう。それを避けるために、普段はmfで吹けるように意識改革中です。mf~mpで吹いている時の音色は…なかなか良いです。“柔らかい風の音”というイメージです。ただし、もう少し芯が太い音の方が良いかなって思ってます。音色に関しては、まだまだ改良の余地があります。

・時折、息のポイントを外して、スカスカな音で吹き始めてしまう事があります。いつも正しいポイントで吹けるようになりたいです。

・ヴィブラートは基本的に使用していません。“すとん流ヴィブラートもどき”は掛けられますが、先生にきちんと教わるまでは、我流なヴィブラートは不要と思ってます。今はヴィブラートよりも、キレイな音色で吹く事を優先したいと思ってます。
 
 
演奏可能音域

・C1~C4。つまり通常のフルートの音域はカバーできています。発音練習では、C#4までは安定して出せるけれどD4は難しいかな。しかし問題は“美しく出せるか”です。単に出すだけなら出ても、それが美しい音でないと、合奏では通用しても、ソロでは厳しいですね。まだまだ修行が全然足りません。

・第三オクターブの運指は、全般的に苦手。かなりうろ覚え。とっさに指が動かない事が多いです。

・一般的に苦手と言われる、高音EやF#、低音Cは、まあまあOK。時折外す事があるが、それは他の音であっても同じなので、これらの音は十分、実用範囲内にあると言えるでしょう。
 
 
音程の正確さ

・耳で修正できる程度の誤差の音程で演奏できます。問題は、演奏に熱中してしまうと、耳が思わず閉じてしまい、音程がズレたまま演奏してまう事です。

・第三オクターブは全般的に#気味。かなり音を曲げているけれど、それでも#気味になってしまいます。
 
 
楽器の安定

・楽器自体は頭部管を、歌口の向こう側のエッジが楽器中央に来るほどに内向きに組み立てています。内向きなので、リッププレートは下アゴのくぼみにきれいに収まっています。この状態は、楽器の安定に一役買っていると思います。

・楽器はかなり安定して持っています。中音の「ド <–> レ」のような運指も比較的スムーズ(もちろん当社比)でいけます。三点支持がかなりちゃんとできているんじゃないかな。手や指が痛むことはなくなりました。

・時折、音がかすれたり、第三オクターブの音がスカスカになっている時は、フルートが下に下がりすぎな時なので、その時はフルートと口の距離を短めにするため、フルートを下から上に持ち上げるようなフォームを取らないといけません。
 
 
テクニック

・とにかく、指が動かない。読譜のスピードに指が追いつかないのが、悲しいです。

・息と運指のシンクロ度が不十分。全般的に指の方が遅れがちです。

・アーティキュレーションの技術が低く、タンギングの有無が、かなりいいかげん。
 
 
読譜能力

・音高に関しては、中音域までなら瞬時に読み取れるが、高音域は加線を数えないと読めない。そういう音が続く時は、カナを振らないと、事実上、演奏不可能になります。

・ポピュラー譜などは、記譜された音から、瞬時に1オクターブ上に移調して演奏する事ができます。つまり、譜面上は低~中音域の曲を、中~高音域で演奏します。

・五線譜の加線は、上下とも二本まで余裕で対応できます。三本になるとちょっと自信がありません。四本以上は対応できません。

・ヘ音記号はまだ苦手です。ハ音記号は読めません。へ音記号で書かれた楽譜を1オクターブ、または2オクターブ上に移調して演奏できるようになりたいです。

・“in Bb”や“in Eb”の楽譜は、当然読めません。

・リズムは、オンビートで八分音符までの細かさで構成されたものなら、なんとかなりますが、そこに十六分音符や三連符が加わると、下読みをしないと厳しいです。

・オフビートでタイが多発された楽譜は、初見ができません。難しいです。

・ビートのキープは、そんなに苦手ではありません。細かい部分で走ったり転んだりはしますが、たいていすぐに帳尻合わせができます。
 
 
音感&聴音

・絶対音感ありません。相対音感も厳しいです。オクターブをよく間違えます。つまり“音感”に関しては、かなり低能力です。

・調性の区別は分かりません。ただ、調の違いによる、曲の雰囲気の違いのようなものは、なんとなく分かります。

・和声感はあるかな? とにかく、和音の中に音をはめていくのは、そんなに苦手ではないです。
 
 
音階、分散和音の演奏速度

・「タファネル&ゴーベールの日課大練習」というものはやった事がありませんし、やりたいとも思ってません。だって苦手だもん、ああいうの。

・単なる音階の上下ならともかく、分散和音は鬼門です。

・調性は、#bともに三個まで対応可能(笑)。
 
 
教則本の消化状況

・アルテ1巻14課進行中。ただし、現在は発表会の準備のためにお休みしています。テンポは基本的に「規定のテンポ」でクリアしています(ただし、オマケ合格多し)。
 
 
音の認識&チューニング

・フルートのチューニングは、低音域のA音で行っています。

・正直、フルートのチューニングは苦手です。基本的に高い音のチューニングは嫌いです。なので、フルートの細かいピッチがまだうまく合わせられません。現実的には、演奏しながら、バック演奏の和音にはめていきます。

・意外な事に、音叉の標準A音をどうやら暗記したらしいです。ただし、音程と音色の両方をセットで暗記したみたいなので、音叉の標準A音を暗記したからと言って、頭の中の音叉でフルートをチューニングする…というのは、現状では不可能です。

・なので、他の楽器の任意の音を聞いて記憶し、それに音程を合わせるというのは、まだまだです。音程と音色の感覚を分離して感じられるようにすることが優先です。

・逆に音色が同じなら、かなりバッチリ音を合わせられますので、フルートアンサンブルの演奏などを聞くと(ビッチがズレたまま演奏している事が多いので)気持ち悪くなります。

・フルートはオンピッチよりも、多少うわずったピッチで演奏する方が、フルートの音が浮き上がって聞こえるので、好きです(笑)。

 こんな感じでしょうか? 声楽に関しても、棚卸ができると楽しいですね。

コメント

  1. Sonore より:

    棚卸しされましたね?
    Kan-nazukiといい、すとんさんといい、何でもきちんと整理できるその頭脳に敬服いたします。でも、それが大人のやりかたなんでしょうね。

    思わずf~ffでフルートを吹いてしまう、というその原因をどうお考えになりますか?
    こういう傾向は初心者や初級者に非常に多いと思います。

  2. すとん より:

    >Sonoreさん

    >思わずf~ffでフルートを吹いてしまう、というその原因をどうお考えになりますか?

     ええと、直接的な原因としては「息の吹き込み過ぎ」です。では、なぜそんな事をしてしまうのかと言うと…そうしたいからです(笑)。私、フルートに息をたくさん入れたくて入れたくて仕方がないんです。そういう気質なんですね(笑)。できる限りのマックスの息を使って、ババーンと吹きたいんです。変でしょ、でも、私って、そういう人なんです。

     なので、フルートを吹く時も、自分の快楽を求めて吹くと、ついつい息を吹き込み過ぎてしまうのです。さすがに、先生にも散々言われたので、最近は、息をセーブしながら吹くように意識してますが、実際のところ、それだとフルートの音色はとても美しくなるのですが、自分的にはとても物足りなく感じてます。

     何とも因果な性分です(汗)。

     あと、考えられる原因としては「息の支えを怠けている」って事があります。フルートを吹いていて、時折、ふと、怠けて息の支えを怠っている自分を発見する事があります。息の支えを怠けると、息って出っぱなしになるんですよね。そういう時は、おっとシマッタ、うっかりだ~とあわてて、背筋を絞めるんですがね(爆)。

     あと、まなじ真面目にブレスをしてしまって、息が余ってしまうので、ついついブレス前に息を使い切ろうと、激しく息の無駄遣いをする事が、まま、あります。なので、これも最近、ブレスの時はなるべく息を吸わず…と言うか、フルート演奏の時は全般的に、なるべく息を吸わないで、浅い息を深く支えてフルートを吹くように心掛けています。そうしないと、息が余っちゃうんですね(笑)。息が余ると、空気中で溺れてしまうので、なるべく息を余らせないで吹くように、カラダが無意識に調整するみたいです。

    >こういう傾向は初心者や初級者に非常に多いと思います

     それは私の二番目の理由の「息の支えが不十分」だからだと思います。本当の初心者のうちは、息の支えがなんだか分からないし、だいたい、息を支えられるようなカラダですらないので、ついつい息を吐きすぎてしまって、制御不能で息を使い切ってしまうのだと思います。

  3. ダリア より:

    すとんさんとお約束した音叉の練習、何ヶ月かたちましたね。
    最初のころはまじめに、一日数十回、Aのピッチ(と思われる音)を声に出してからキーボードで音高を確かめる、を繰り返して、一週間くらいでだいたい八割くらいの確率で一致するようになったんですが、それからずっとなまけてしまっています。
    で、今ちょっとやってみたら、ぜんぜん違う音、といっても一音違いで、Aと思ったらGでした。ショボン。
    すとんさんはとても根がまじめな方なのですね。Aを記憶されたとのこと、すばらしいです。このトシになっても音は記憶できるのですね。私も再挑戦してみます。

  4. Sonore より:

    僕はすとんさんの分析とは違う原因を考えていたのですが、結果より息を目一杯吹くことが目的と言われてしまったので、黙ることにします。(笑)

  5. すとん より:

    >ダリアさん

     真面目と言うか、ヲタクなんだと思いますよ。一日に数十回はありませんが、たぶん十回程度は、今でも毎日聞いてます。コンコーネなんかをアカペラで歌う時には、音叉を片手にAの音が出るたびに「音程大丈夫かな?」なんて感じで確認作業していたりしますから、ほんと、よく聞いてます。確かにこの年ですが、かなりアバウトですが、Aの音は…憶えたかな? って気がします。

     ただし、まだ、この記憶は当てにならず、体調により、多少変動します(笑)。そういう意味では、まだまだ、絶対音感からは、ほど遠いのです。

  6. すとん より:

    >Sonoreさん

     私はテノール気質なんですよ。だから「快楽を求めて正解を無視する」という事を平気でやります(笑)。はい、馬鹿です。馬鹿じゃなきゃ、テノールはやれません(爆)。

     息を一杯吹く事は、フルート演奏上、良くない事なんです。それは分かっているんです。だけど、良くないと分かっていても、辞められないし、辞めたくない自分がここにいます。困ったものです。

    >僕はすとんさんの分析とは違う原因を考えていたのですが

     うわぁ~、気になる。[おバカの性格と]息の支えが弱い事と、息が余る事だけじゃないんだ。

     ん~と、フルートに不向きなフロントな性格が原因(無いとは言えない…)? ポイントを外して吹いているから(私はそんなに外していないつもりですが…)? 使っているフルートが実は自分と合っていないから(まさか…)? 耳が悪いから(←大いにありうる)? 音楽センスが乏しくて薄っぺらな演奏しかできないから(←これ?)? あとは…なんだろ?

  7. Sonore より:

    息を一杯吹くことは何かの結果なのではないか?と想像したのですが、結果ではなく「良くないと理解していてそれでもそうしたい」とのことなのですね。
    もし、この件でいつの日か、本気で悩むようなことがあったら、当たっているかどうかは別にお伝えしますね。(笑)

  8. すとん より:

    >Sonoreさん

     そうなんですよ。“悪いと分かっていても、やりたいからやっちゃう”んです。私の場合、そんな事ばっかりです。御しがたいですね(笑)。

    >本気で悩むようなことがあったら、当たっているかどうかは別にお伝えしますね。(笑)

     では、その時は、よろしくお願いします。問題は、私が“本気で悩む日が来る”のかが、甚だ疑問です。たぶん、私は、音楽に関しては、本気では悩まないと思います。本気で悩まなければならないほどの大問題と直面したら、きっと音楽を辞めちゃうと思います。だって、根性無しですから(涙)。

     いや、音楽に限らず、今までの人生で悩んだ事って、たぶんないです。悩む前に解決するし、解決できなきゃ投げ出しますから(涙)。…つまり、そういう人なんです。

     これでもバブル世代ですから。根っこは“お気楽極楽”なんです。

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