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どんな楽器を買うべきか?

 楽器の値段は…ずいぶん高くなりました。もちろん、私のフルートの話です。私のフルートは、アルタスのA13で、いわゆる総銀フルートです。現在、定価ベースで80万円代半ばで販売されているようです。私が購入したのは、約15年ほど前になりますが、その時(当時はA1307-Rと言いました)で、50万円台半ばだったのですが、各種割引とかセールとかを利用して、約40万円強の値段でした。なんと、現在の価格の約半額で購入した事になります。

 高くなったなあ…。今なら、50万円前後の予算しかないとすると…総銀フルートは無理で、せいぜい管体銀のフルートになってしまいます。15年前と今では、多少は物価が上がっていますが、それにしてもフルートは倍近い値上がりです。ちょっと上げすぎじゃない?

 良い時代に楽器を購入できたと思ってます。

 さて、たかが横好きな趣味人である私のような者が、総銀フルートなどという贅沢品を購入した件について、今となっては、だいぶ背伸びをしたなあと思っていますし、良い買い物をしたと思っています。

 もちろん、分不相応であるし、だいぶ楽器に助けられ、教えられてきたと思っています。

 分不相応…と書きましたが、それは私の腕前と価格の釣り合いで考えた時の話で、私の腕前的には、総銀なんて勿体ないわけで、頭部管銀はもちろん、別に総洋銀のフルートでも、まだまだ勿体ないくらいです。

 ただ、息の事を考えると、私は声楽をやっているせいもありますが、もっと重い楽器の方が吹きやすいのだと思います。具体的に考えれば、今の私なら、本来、ゴールドフルートが相応しいのだと思います…が、それこそ私の技術や演奏頻度を鑑みるならは、本当の本当に分不相応な話です。

 私のような特殊例はともかく、普通のアマチュア奏者さんに、高額な楽器は必要なのかと言うと「お財布が許す限り、良い楽器(=高価な楽器)を使うべきだ」と私は考えます。高価な楽器を購入する事で、楽器製造メーカーと販売店は儲かりますし、高価な楽器を所持する事で、本人も幸せな気分になれるからです。

 でも、それは自分で楽器を購入できる大人のアマチュアの話であって、吹奏楽部に入部した中高生の場合は、マイ楽器なんて贅沢だと思います。基本、学生は学校の備品楽器で十分だし、購入するにしても、どうせ2年程度しか吹かないのだから、安い使い捨てのチャイナな楽器で十分、国内メーカーの最安値モデルなんて贅沢な話だと考えます。

 良いものが欲しければ、自分で働いて稼いだ金で買え! 親のスネで買うなら必要最低限の品で十分、必要以上のモノを購入するような親不孝は絶対にするな! …と考えています。

 楽器の音って、少なくともフルートの場合は、楽器そのものではなく、奏者次第なので、使い捨て楽器であっても、それなりに良い音は出ます。ただ、使い捨て楽器だと、作りが粗雑なので、どんなに奏者が頑張っても、高い音や低い音は出ないかもしれません。でも、どうせ2年程度しか吹かないのなら、そんなのでも十分だと私は思うのです。

 本当に良い楽器は、自分で働いて、お金の価値が分かるようになってから買うべきです。

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コメント

  1. オペラ座の怪人の怪人 より:

    またも、私、オペラ座の怪人の怪人です。
    先日の、余命にかんする「つまらない」投稿にご返信いただき、
    ありがとう、ございます。
    (余生・余命については、別途、書かせていただく機会をくださいませ。)

    さて、
    本日の「楽器」に関するお題は、大好物ですので、
    本日も「投稿」すること、お許しください。

    私の家は、絵に描いたような貧乏家で、
    (父親は私の高校進学に「猛烈に」反対していた、
    曰く「中学出たら、働け! 働いて、親に金返せ!)

    それでも、小4の時、私の「フルート買って、フルート買って。」に
    根負けして、名もないメーカーの、一番安~いフルートを買ってくれて、

    私「感謝、感謝、ありがとうございます。」と言って、
    毎日、大喜びで吹いていました、が、

    最初っから、壊れていました。
    子供だったから、壊れているってことに気づかず、
    一生懸命、練習していましたが、
    結局、無駄な努力でした。

    家が貧乏だから、先生につく、なんて発想も親にはなく、
    NHKテレビ「フルートとともに」を見て、全くの独学。

    フルートに限らず、楽器に限らず、習い事は最初が大事、
    最初っから、きちんとしたお道具(フルート、ピアノ、バイオリン、等)を買い、
    最初っから、きちんとした先生につくべし、であり、するって~と、
    最初っから、親御さんが「大枚」はたいて、楽器・先生を何とかするべし、
    とても、お子様ご自身の「おこづかい」では、どうにもならない、のかな~?
    と思っております。

    まあ、結局「親ガチャ」ですな~。

    ヾ(・◇・)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ(・∀・)ノ

    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ

    おしまい

  2. すとん より:

    オペラ座の怪人の怪人さん

    >まあ、結局「親ガチャ」ですな~。

     そうなのよねえ~。で、私がこんな記事を書いた背景には、吹奏楽部に入部したと思しき娘を連れた大人が楽器屋で、びっくりするような良い楽器を、店員の口車に乗せられて買わされている場面を何度も見ているからなんですね。

     しかし、いくら商売とは言え、まだ小学生に毛の生えた程度の少女に、バックのトランペットとか、セルマーのサックスとか、ムラマツのフルートとかをお薦めしちゃうのは、やりすぎだと思ってます。

     オーバースペックはあきません。せめて、ヤマハのスクールモデルまでだよ、買っていいのは。それ以上の品は贅沢すぎますって。

    >曰く「中学出たら、働け! 働いて、親に金返せ!)

     私もよく言われたよ。それを説得してくれたのが、当時の中学の担任の先生で、ほんと、先生には今でも感謝しています。

  3. tetsu より:

    こんばんは。
    ご無沙汰しております。
    以前もリンクしたかもしれませんが、

    https://anet21.com/yoshimoto/flute/essay/docs/20061016.html
    今(2006/10/16)から30年近く前、(略)ムラマツのスタンダードモデルが23万円から55万円になった!(略)どのメーカーも倍以上の値上げに追従した。
    「自分のブランドを作ったほうが儲かるのでは・・・」(略)、創業15-25年のメーカーはそれに当たる。
    試しに洋銀の材料費はゼロと仮定すると、製品価格はすべて工作費及び流通経費となる。

    銀価格の推移はこちら
    https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-silver.php

    銀価格の推移もビックリですが、人件費他いろいろ事情があるかと推測します。

    お金の起源は物々交換か債権か、パッとググっただけですが、債券よりの記事に関心があります。
    https://diamond.jp/articles/-/230690?page=2

    失礼しました。

  4. すとん すとん より:

    tetuさん

     フルートメーカーも商売ですから、全然儲けて構わないのです。ただ、あまりに欲をかけば客が離れるだけの話です。とは言え、フルートは生活必需品ではなく、贅沢品ですから、価格高騰が原因で客離れをする…と言うのは、本来はないはずなんです。

     とは言え、財布の底は有限ですから、時代が変わっても、客単価は大きく変わらないでしょうから、単純に売れるモデルがより廉価モデルにシフトしていくだけの話で、それはメーカーにとって、吉なのか凶なのかという経営判断は、難しいでしょうね。

     日本の楽器メーカーの存続は、実は学校の吹奏楽部にあるのではないかと、私は睨んでいます。毎年毎年、日本全国数万の学生たちが新しい楽器を購入し、それを3年程度で廃棄していくわけです。業界的には、ほんと、ここが命綱ですよね。ベーシック・インカムですよ。

     本来、楽器は消耗品ではないのですが、ほぼほぼ消耗品のような取り扱われ方をするわけです。特に吹奏楽部の生徒が使う楽器は消耗品なのだから、あまり高価なものを買い与えるべきではない…と思っているわけです。

     それにしても、楽器は高くなりましたよね。

  5. やこ より:

    すとんさん、こんばんは。
    楽器は本当に高くなりましたね。
    と言いつつ昨年末に新しいフルートを注文しちゃいました!
    価格は習い始めた当時の倍、そして納期は1年半ですって。
    自分への還暦祝いです。現役最後の贅沢ですよ。
    相変わらず練習時間は極少で、ちっとも上達しないのですが…出来上がるのを楽しみにノンビリちびちび練習しまっす。

  6. すとん すとん より:

    >やこさん

     新しいフルート、おめでとうございます…ってか、入手は1年半後ですね、楽しみですね。私も「還暦祝いにフルートを購入しちゃおうかな?、それもゴールドフルートを買っちゃおうかな?」と迷いましたが、考えてみたら、今はフルートを吹く時間がめっきり減ってしまったので、せっかく新しいフルートを購入しても死に金になってしまうと考えてしまいました。むしろそれより、今のフルートを生涯の伴侶として吹き続けた方が良いだろうなあと選択してしまいました。

     だけど、新しいフルートは…いいですね、うらやましいです。やっばり私もフルートを新調しちゃおうかな(いやいいやいや…)。

    >価格は習い始めた当時の倍、

     …ですよねえ。それを考えるとなかなか手が出づらい一方「これからの事を考えるなら、今が一番安い時」とも言えるんですよね。本格的な年金暮らしになったらフルートを新調できないだろうし…ううむ。

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