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伊勢詣に行ってきた その9 人生最後の冷やし飴を飲みました

 内宮の門前町(?)は、おはらい町と言います。ここはなかなか活気のある通りで、昨日の外宮参道のスカスカ具合とは比較になりません。

 たっぷり歩いて(ヘトヘトではありましたが)空腹になっていた私は、おはらい町の中程にあるおかげ横丁の、伊勢うどんの名店として知られる“ふくすけ”を目指しました。ここは有名店なので、タイミングが良くないと、かなり並んでしまうそうで、今回の内宮参拝では、昨日の外宮参拝とは違って、時間に余裕がないので「空いてますように」と願いながら、急ぎ足でお店を目指しました。

 お店は…まだ空席があって、待たずにうどんを食べられました。私は、天ぷらうどんを食べました。価格は…昨日の若草堂のような昭和レトロな価格ではなく、しっかり令和の観光地価格でしたが、それでも一流観光地としては良心的な価格でした。初日に行った二見浦の強気の商売は、一体なんだったんだろう?

 若草堂の伊勢うどんは美味しくて量もたっぷりだったけれど、こちらのうどんは多少方向性は違っていたけれど、負けず劣らずで美味しかったです。特にてんぷらは大海老が一本入っていただけだけれど、これがまた大きくて、サクサクしていて、肉厚で、いやあ美味かったよ。うどんは、コシがないのはお約束だけれど、それでもフワフワしていて、なんだろ、やっぱり美味しかったよ。

 人生最後の伊勢うどんを堪能しました。美味しかったです。しかし、思っていたよりも量が少なくても、全然満腹にならなかったよ。この量の少なさは、商店街としての戦略なんだと思いました。1軒のお店で提供する飲食物は、すこし小さめにして、その分、たくさんの店で、少しずつ買い食いをしてもらうのが目的だろうから、1軒の店で満腹になるような事をしてはいけないのだろうと推察しました。だから、物足りないわけだ。

 仕方がないので、おかげ横丁をさらに進んで、豚捨という有名な肉屋で、コロッケと串揚げを買いました。揚げ物は満腹への一里塚だからね。それをベンチに座って食べていたら、鳩が寄ってきました。もとより観光地で鳩にエサをやるのは、衛生面からもご法度だから私は無視していたのだけれど、妻はすぐに鳩にちょっかいを出すわけで、そうすると鳩が寄ってくるわけです。鳩が寄ってきても、だからと言って彼女はエサをやりません。ただただ鳩たちを構うだけです。そうなると、まだかまだかと他の鳩たちもやってくるわけで、毎回、そうなるから妻には「鳩をかまうな」と言ってあるのだけれど、毎度こうなってしまうのです。

 まあ、観光地の鳩って、人に慣れていて、可愛いからね。でも、鳩たちがバタバタ飛び跳ねる中で食事をするのは、ほんと、イヤなんだよ。

 食べ終わって、鳩を蹴散らして、さらにおかげ横丁を散策して行くと、地元のお醤油を扱っているお醤油屋さんがありました。醤油って、土地土地で味が違うんですよね。面白そうなので、入ってみたら、伊勢うどんのタレが売ってました。ラベルを確かめてみたら、やはり溜醤油に各種ダシと調味料を加えて味を整えた、いわゆる“ダシ醤油”である事が分かりました。うむ、そりゃあそうだよね。そして、この味は関東の醤油じゃあ再現できない事は容易に想像がつきます。そこでサクっと自分用に、伊勢うどんのタレを購入しました。

 ちなみに、旅行から帰ったらすぐにこのタレを使ってうどんを食べてみたら…絶品の伊勢うどんの味がしました。もちろん、うどんはこちらのうどんを使ったので、麺は全然違うのだけれど、関東人である私には、こっちのコツの強いうどんに、伊勢うどんのタレという組み合わせの方が好みだし、これはこれで、案外イケるもんだなと思ったくらいです。

 フラフラと横丁を散策しながら、うどんにコロッケと串揚げを食べたわけだけれど、それでもお腹的には、まだ足りないです。妻は甘味を所望するので、赤福に行ってみたけれど、赤福では食べ歩きではなく、店内で落ち着いて、お茶を飲みながら食べるしかないので、残り時間を考えると、もはやここには寄れないと判断。もう少し戻ったところで、団子屋を見つけたので、そこでみたらし団子でも買えばよかろうと思ったのだけれど、その店で“冷やし飴”を販売しているのを発見してしまいました。

 「ああ、冷やし飴、飲みたい…」ってなったわけです。

 冷やし飴…関東ではまず見かけない清涼飲料水です。関西でも、昔は普通に飲まれていたようだし、自販機とかでも販売されていたのだけれど、近年では自販機メニューからも消え、露天でもめったに見かけなくなった、今や絶滅危惧飲料なのです。ここで見つけたのも何かの縁。ってわけで、団子はそっちのけにして、冷やし飴を飲みました。ああ、美味かった。滅多に関西地区にやって来られないし、夏の旅行で冷やし飴なんて、おそらく、もう飲めないし、たぶん、今から飲む冷やし飴が、私の人生最後の冷やし飴になるんだろうなあ…と思って飲むと、これまた格別な味だよね。

 で、集合時間になったので、バスに乗って、内宮にさよならしたわけです。

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