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発声練習とは何なのか?

 歌を歌う人は、よく発声練習をするようです。はい、私も…たまに…します(汗)。いやあ、ちゃんと発声練習をした方がいいかな?って思いながらも、時間の事を考えて、自宅では、発声練習しないで、いきなり歌いだしてしまう私だったりします…ちょっぴり反省です。

 さて、なぜ曲を歌う前に発声練習をした方が良いのでしょうか?

 それは声を温めるために必要だからです。声を温める…まあ準備体操をしましょうって感覚ですね。

 実はカラダを使って作業をする…という意味では、歌を歌う事は、短距離走ったり、テニスをしたりと同じ運動ですから、いきなり本格的な運動をするのは危険です。準備無しに、いきなり運動を始めると、カラダがびっくりして筋肉痛めたりするじゃないですか? あれと同じで、いきなりフルパワーで歌うと声帯やその周りの筋肉や、いわゆる呼吸筋を痛めたりするかもしれないし、それを未然に防いで全力で歌うための準備運動として、発声練習が必要だと、私は考えています。

 つまり、このレベルの発声練習では、別に音階を歌うことに意味があるのではなく、筋肉をほぐす事が肝要なのてす。少しずつ歌うための筋肉を使いながら伸ばし、それぞれの筋肉の最大可動域まで伸ばして、それらの筋肉がスムーズに動く事を確認していく事が大切であり、それが“声をあたためる”って事なんだろうなあって思います。あくまでも筋肉の準備運動とその確認なので、疲れるほどやっちゃダメだし、のんべんだらりとやってもいけないわけです。

 普段、我々が行う発声練習は、このレベルですが、実はもう1つレベルが上の発声練習があります。

 それは、いわば筋トレに相当する、声を作るための発声練習です。筋トレがムキムキ筋肉を作るためのモノなら、こちらの発声練習は美声を作るためのモノです。

 個人レッスン等で、先生等とマンツーマンで、ゴリゴリにやっていくのが、こちらの発声練習です。こちらはモロに筋トレで、歌に必要な筋肉を作っていくための練習です。声を温める発声練習は疲れちゃダメですが、こちらの美声を作る発声練習は、疲れてナンボです。正しく筋肉をいじめていく事が大切です。

 でもこちらは、先生なり、トレーナーなりの個人指導の元で行わないと、あっという間に声を壊してしまうという危険性があります。ゴリゴリと、危険一歩手前のところまでのギリギリを狙って鍛えていくわけです。

 その先生の指導方針次第ですが、実際、この手の発声練習はゴリゴリにやっていきますから、適性の無い人は実際に声が壊れてしまうらしいです。怖いですね。で、そうやってゴリゴリやっても声が壊れなかった人を選んでいくという「獅子は千尋の谷に我が子を落とす」ような教育方針の先生も実際にいるらしいですし…。多かれ少なかれ、ガチな指導の先生なら、似たような感じのようです。

 そういう意味では、誰もがオペラ歌手になれるわけではなくて、元々才能がある人がゴリゴリの発声指導を受けて、それでも生き残った人たちのうち、ほんの数人だけがオペラ歌手になるわけです。何事もプロの世界は厳しいみたいです。

 ううむ、たかが発声練習だけれど、されど発声練習って感じですね。

 私は歌に関しては、旦那芸だし、基本的には「下手の横好き」です。一応、個人練習だけれど、さほどゴリゴリと厳しいレッスン内容ではないので、なんとか続いているのだろうと思うし、先生はいつでもゴリゴリのレッスンに切り替えるつもりは満々みたいだけれど、私の方で、それとなく遠慮しているのです。うまくなりたくないわけではないけれど、超絶的にうまくなるよりも、私は下手でも細く長く歌い続けていきたいのです。だって、人生ももう終盤だからね、欲張らないのですよ。

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