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楽しくない練習はしたくない…よね

 音楽趣味には日々の練習が付き物です。音楽趣味が長続きをする秘訣は、ずばり「毎日(のように)練習する」であり、そのためには「練習が好き」という資質が必要です。
 とは言え「練習なら何でも好き」というのは一部の天才(あるいは変態)だけであって、多くの凡人の場合は、練習が好きであっても「楽しい練習は好き」であって「楽しくない練習はしたくない」が本音だろうと思います。
 子どもにピアノの練習をさせるのに苦労をしているお母さん方がいらっしゃると思いますが、その子にとって、ピアノの練習が楽しいのかどうか、一度考えてみると良いと思います。練習が楽しければ、放っておいてもピアノの練習をすると思います。なかなか練習をしてくれないのなら、その子にとって、ピアノの練習は楽しくない…のか、あるいはピアノの練習よりも楽しいものが他にあるのです。
 だからそんな子に、ピアノの練習をさせたいと思うなら、ピアノの練習を楽しいと感じるように工夫して与えるべきです。それが出来ないのなら、ピアノをやめさせてあげるか、恐怖を持ってピアノ練習を強いるべきのどちらかでしょう。ま、私としては前者を強くお勧めしますが…。
 これはピアノを習う子どもだけでなく、道楽で音楽をしている大人たちも同様です。むしろ、子どもにとっての母親のような“ピアノ練習を無理強いする強者”がいない分、より楽しくないと継続しないと思います。
 という事は、音楽教師ならみんな知っているわけだから、大人の学習者には基礎練習をさせない…という教育方針もあるわけです。私の場合は、声楽のY先生がその方針の人です。まあ、それでも最近は私の練習好きな事も理解してもらい、ようやくコンコーネ(声楽の基礎の基礎教本ですね)を教えてくれるようになり、私も楽しく学んでいます。
 そんな私も天才ではないので、練習なら何でも好きかと言われるとNoです。私にも楽しくない練習はあります。
 例えば、フルートのエルステユーブンゲンの課題曲がいつまでたっても覚えられないのですが、これは私にとって暗譜作業という練習が正直楽しくないので、きちんと自分を追い込んで暗譜してからレッスンに臨むという事が出来ていないためだろうと思います(ってか、それしかないよね)。楽譜を見て吹けば吹けるのに、暗譜をしなきゃいけないというのが、私にとって楽しくないのです。
 声楽曲の場合は、楽しくて練習しているうちに、歌詞もメロディも自然と暗譜してしまえるのですが、フルート曲の場合は、楽しく練習していても、ちっとも暗譜できないんですね。フルート曲の場合は、フルート曲とは別に、声楽曲として階名唱で暗譜しないと私の場合はダメだし、ハ長調以外の曲だと、臨時記号が付く音、付かない音も、別に歌詞にして覚えていかないといけないし、替え指とかがあると、それも別に覚えていかないといけないし…って感じで、いわゆる“指で曲を覚える”ってのがほぼほぼ出来ません。
 その上、階名唱で歌いながらフルートを吹くというのが、何とも楽しくないんですね。雑念が入るんですよ。楽譜を見て、ダイレクトに音を出すのが楽しいのです。でも、それじゃあ、暗譜は出来ない。ああ、難しい。
 なので、フルートを吹いてるだけでは、全然暗譜できず、フルートを手放して、真剣に声楽曲として暗譜に取り組まないと覚えられない上に(この部分が楽しくないのです)、暗記作業とは別に、その曲をフルートで吹けるように練習もしないといけないわけで、声楽曲の暗譜と比べると、やるべき事が多すぎて、正直、そこまで自分を追い込めないのです。
 特に今取り組んでいる曲は、以前、自分を追い込んで、暗譜した曲なんですね。それをレッスンに行けないうちに忘れてしまい、それをまた追い込んで、でもレッスンに行けないうちに忘れ…を繰り返してしまい、すっかりその曲に飽きちゃったって側面があります。飽きちゃった課題と向き合うのも、楽しくないよね。
 そんなわけで、正直、エルステユーブンゲンの暗譜は楽しくないんだよねえ。
 とまあ、正直なところをぶっちゃけちゃったけれど、そんな理由で「楽しくない練習はしたくないよね」という話でした。
 でも、前に進むために、楽しくなくても、やんなきゃいけない事は分かっているんだけれど…ねえ。

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コメント

  1. Cecilia より:

    お久しぶりです。何年かぶりにブログを再開したのですが、so-netブログがssブログになっていてちょっと面倒でしたがギリギリ移行できて良かったです。
    最近ヴァイオリンのレッスンを受けるようになり、すとんさんの過去記事も拝見させていただいています。
    ヴァイオリンのエチュードで音の間違いに気づかないまま弾いてきたことに気が付いたり(先生に見ていただく前に気が付きましたが)、長い独学期間勘違いしてきたことをあらためたり、しんどい部分もありますが楽しいです。

  2. すとん より:

    Ceciliaさん、お久しぶりです。ブログ復活おめでとうございます。
     Ceciliaさんのブログが復活されていた事は、数日前に気づいていましたが、ヴァイオリン記事がメインだったので、ヴァイオリンを長期休業している私では、ちょっとコメントしづらくて、指をくわえておりました。
     ヴァイオリンはいつでも弾けるようにと、スタンドに立て掛けて身近に置いてあるのですが…すっかりホコリまみれになっております。それどころか、ちょっと触ってみたら、スタンドのプラスチック部分が溶けているようです。安っぽいプラスチックは経年劣化で溶けちゃうんですよねえ…いやあ、困った。
     明日にでも、ヴァイオリンはケースの中にしまった方が良いかもしれないと思いました。
     あ、そうそう、私もブログを引っ越ししたんですよ。これからもよろしくお願いしますね。

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