LFJの過去三年間のマスタークラスで開講された講座を、特別講座という名の講演会を除いて、楽器別にカウントしたら、以下のようになりました。
21回 ピアノ
7回 ヴァイオリン
4回 チェロ
3回 ヴィオラ
1回 ヴィオラ・ダ・ガンバ,ギター,ハープ,クラリネット,ソプラノ
全部で40講座ですから、なんと過半数がピアノのマスタークラスだったのです。また、ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,ヴィオラ・ダ・ガンバなどの弦楽器たちは、合わせると15クラスで4割弱。それら以外の楽器は、ギター、ハープ,クラリネット,ソプラノで、それぞれ各1回という状態でした。
マスタークラスと言えども、LFJで行うわけであって、音楽大学等で行っているわけではありませんから、どの楽器を行うかを決める基準の一つに、客の入りがあります。つまり、多くのお客さんたちに来てもらえる楽器のマスタークラスを開催するわけで、そう考えると、LFJの客層的には、何と言ってもピアノが一番人気で、次がヴァイオリン,チェロなどのオーケストラの弦楽器たちという事になります。
つまり、LFJのお客って、ピアノ好きとオーケストラ好き…と見られているわけです。
ピアノは鑑賞好きはもちろん、自分で演奏する方も大勢いるでしょうから、分かります。オーケストラ好きは、演奏する人もいないではないでしょうが、専ら鑑賞好き、つまり“クラヲタさん”たちがターゲットだろうと思います。
不思議に思ったのは、LFJの主催者側は、大勢いる吹奏楽関係の人たちを軽視しているらしいって事です。
と言うのも、もし吹奏楽を普通に扱っていたら、トランペットとかサックスのマスタークラスが常設されると思うのですよ。でも無いでしょ? だいたい、それ以前に、そもそも吹奏楽というジャンルの音楽が、LFJ…特に東京では滅多に聞かれないでしょ? そこが、案外気になるのですよ。
今はやっていない、地方のラフォルジュルネでは、吹奏楽って活躍してましたよね。たくさんの吹奏楽関係のプログラムがあったのに、ここ東京は、吹奏楽は冷飯食らいです。ほんと、カゲ薄いんです。
それくらい 吹奏楽ファンはナメられているんだと思います。ほんと、扱い、軽すぎるよね。
合唱や声楽に関しては、有料無料のコンサートは、毎年一定数行われているのに、マスタークラスは今回始めての登場でした。ここもちょっとおもしろい傾向だろうと思います。おそらく、合唱や声楽の場合、客の入りが不安視されているのではなく、マスタークラスを開催するためのハードルが高いために、なかなか行えなかったのかもしれません。
さてさて、つまり結局、日本のクラシック音楽って、なんだかんだ言っても、ピアノとオーケストラなんだよね。もう少し突っ込んで言っちゃえば、日本のクラシック音楽の中心はピアノ音楽であり、そのカウンターパートとしてオーケストラ音楽がある…って感じなんだと思います。
まあ、実際、そうなんだよね。
声楽はともかく、吹奏楽と合唱がこんなに盛んなのは、日本の特徴かもしれないけれど、でも、その特徴をうまくすくい上げられなかった事が、地方のLFJ離れに繋がっていったのかもしれません。
マルタンは、吹奏楽を好きではなさそうだしね。合唱は好きそうだけれど、あくまでも古楽の合唱が好きで、現代合唱曲(それも邦人作曲家の作品)は好みじゃないんだろうね。
まあ、そんな感じ、そんな感じ。
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