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LFJ2018 その5 アメリカ歌曲もなかなか良い

 アラカルトなコンサートが終了し、また1枠30分のコンサートが再開しました。

ヴァイオリン独奏

 ヴァイオリン:芝田 愛子
 ピアノ:佐藤 友衣

 1)クライスラー作曲:「愛の喜び」
 2)クライスラー作曲:「愛の悲しみ」

 まず、今回のヴァイオリニストさんは、たぶん狙っているんだろうけれど、今回のLFJのキービジュアルの絵姿にそっくりな方でした。あんまりそっくりなので、思わず笑ってしまいました。

 それはさておき、ヴァイオリンという楽器はフルート等とは違って、奏者の音と言うのはなくて、あるのは楽器の音だけ…なんです。だから、ヴァイオリニストさんたちは、自分の理想の音を出してくれる楽器を追い求めるわけだし、そういう理想の音が出る楽器は、高価な値段で取引されるわけです。

 で、今回のヴァイオリニストさんなんだけれど、演奏力はちゃんとしている奏者さんなんだけれど、彼女の弾いているヴァイオリンの音色がねえ…。演奏会場がコンサートホールではなく、オフィスのホワイエ的な場所であるという点を差っ引いても、私の好みではないんだなあ…。華やかな音色なんだけれど、私的にはもう少し太い音で鳴ってくれてもいいかなって感じました。まあ、あくまでも私個人の好みの問題なんだけれどね。

 これでも私、ヴァイオリンも弾きますので、音色の好き嫌いが結構あるんですよん。

 3)ラフマニノフ作曲:「ヴォカリーズ」

 この曲に関しては、このヴァイオリンの音色でも良いかなって思いました。

 クライスラーを演奏した時は物足りなさを感じたのですが、ラフマニノフの時はまるでソプラノ歌手が軽やかに歌っているような印象を受けました。曲によって、必要とされる音色って違うんだなあ…としみじみ思いました。良かったと思います。

 4)ドヴォルザーク作曲:「ユーモレスク」

 足りない! クライスラーの時よりも、物足りなさを強く感じました。この方、ほんと、上手なんです。メロディーの歌わせ方なんて本当に巧みだし、和音奏法のところなんて、実にきれいにハモリを作れていて、絶妙な演奏をしてくださるのです。十分に技巧的な方なんですが、演奏している楽器の音が、私の好みではないのです(涙)。ああ、残念…。

 5)プロコフィエフ作曲:「3つのオレンジの恋」より「行進曲」
 6)プロコフィエフ作曲:「ロミオとジュリエット」より「モンタギュー家とキュピレット家」

 すごく良い! 楽器がすごくよく鳴っていて、力強い音でグイグイ弾いてくれました。この人が使っている楽器は、もしかするとロシア音楽と相性がいいのかもしれない…なんて思いました。とにかく、良いのですよ。ほんと、良い。

 7)チャイコフスキー作曲:「懐かしい土地の思い出」より「メロディー」

 お見事! さすが最後に持ってくるだけあって、なかなかの名演奏だったと思います。やっぱ、ロシア音楽向きの楽器をお使いなんでしょうね。ほんと、良かったです。会場では赤ちゃんがぐずっていたのが残念ですが…まあ、それも仕方ないです。子どももOKってのが、LFJの主旨ですからね。それが嫌なら、ここに来るなって話です。それに、赤ちゃんのぐずり声を飛び越えて、心に刺さってくる音楽でした。

ソプラノ独唱

 ソプラノ:岡村 正子
 ピアノ:紗弓

 ヴァイオリンの次は、ソプラノです。今回のパソナでのコンサートでは、ミュージックエイトのコンサートを除けば、歌手さんは二人だけなんです。貴重なソプラノのコンサートでした。

 1)紗弓作曲:「新しい世界へ」

 ピアニストさんの紗弓の作品でした。ヴォカリーズでした。それが残念でした。

 と言うのも、メロディーが実に歌謡的で、全然器楽的ではないのですよ。ヴォカリーズって、これは私の勝手な思い込みかもしれませんが、器楽的なメロディーが良いと思うのですよ。と言うのも、歌手の声を楽器として扱うがゆえの、ヴォカリーズなんだと思うのです。だから、歌詞が乗りづらい器楽的なメロディーが良いのです。なのに、この曲ときたら、実に歌謡的で、歌詞がないのが残念な気がするのです。

 誰か、この曲に歌詞を乗せてください。

 2)ヘンデル作曲:歌劇「リナルド」より「私を泣かせてください」

 私はこのソプラノさんの声が好きかもしれない。歌に過剰な思い入れをさせない、極めて素朴な声(素朴さを感じさせるほどに巧みな歌唱テクニックによる歌声)が、本当に好きです。声が美しいので、ヘンデルのような(ロマン派以降の楽曲と較べて)単純なメロディが際立つんだと思います。この人は、自分の歌声の活かし方をよく知っているのかもしれません。

 3)コープランド作曲:「シオンの壁」

 この曲は、ちょっと面白かったです。ピアニストさんは、左手でピアノを弾きながら、右手で太鼓を叩き、ソプラノさんもベルを鳴らして歌います。まずはそういう趣向にびっくりしながらも、ウケてしまいました。

 いわゆるアメリカ歌曲というジャンルです。アメリカ歌曲って、よく知らないんですよ。なかなか耳にしないしね。でも、英語圏の歌手さんたちは、よく歌っているようです。

 日本国内にいると、アメリカ歌曲って、なかなか耳にできません。日本だと、やはり歌曲は、日本とイタリア、ドイツやフランスで、ほぼすべて。たまにイギリス歌曲を歌う人がいるかな…って程度で、アメリカ、スペイン、ロシア、ポーランドの歌曲って、歌う人が少ないせいもあって、なかなか耳にできません。良い音楽もあるだろうに、残念です。歌曲には、言葉の壁がありますから、器楽のように音楽が国境を越えるって、なかなか難しいようなんです。

 4)バーバー作曲:「この輝ける夜に」

 この曲もアメリカ歌曲です。アンニュイな感じの曲で、始めて聞きましたが、とても良いです。私、この曲を歌ってみたいかもしれません。

 5)アメリカ民謡:「シェナンドー」

 建国して二百年ちょっとのアメリカに民謡なんてあるの? って思いましたが、あるようです。誰が作ったのかは分からず、いつのまにか人々が口ずさんでいた歌なんだそうです。ちなみに、シェナンドーと言うのは、ネイティブアメリカンの女の子の名前なんだそうです…って事は、インディアン系の音楽なのかしら? この曲も知らない曲でしたが、良い曲だと思いました。

 6)武満徹作曲:「小さな空」

 最後は日本の歌でした。この曲の直前までの曲は良かったのですが、この曲に関しては、ちょっと歌いすぎだなって思いました。歌詞よりもメロディーが耳に残る歌唱でした。言葉を解さない外国語の歌なら、観客的には、それもアリですが、日本人に対して日本語の歌を歌うならば、言葉を大切に、しっかり意味が伝わるように歌ってほしかったなあと思いました。この曲、歌詞が良いんですよ、だから残念。そして、改めて、日本歌曲を歌うことの難しさを感じました。

 では、続きはまた明日。

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