昼食を食べ終わった午後は、さすがに全員、休憩です。やっと自由時間!なのです。私は解き放たれたのです!
私は、さっそく湖の反対側まで散歩に行きました…と言うか、ポケモンGOをしに行きました(笑)。
実は宿のそばには、ポケモンGOのジムはなく、ポケストップは…湖の中の無人島にある神社に一箇所だけあるばかりです。私は水の上は歩けませんので、実質的にこの宿のそばにはポケストップは無い…と言い切って良いと思います。
「ポケストップって…何?」 まあ、ここに行かないとポケモンGOというゲームが出来ないと言うか、ゲーム中における“補給基地”のようなものです。
で、見渡す限り、どこにもポケストップがないのに、ポケモンそのものは容赦なく現れます。宿の周辺はもちろん、部屋の中にも現れます(!)。ですから、ポケストップに行って、モンスターボールを補給をしないと、ポケモンを捕獲するのに必要なボールが無くなってしまいますが、だからと言って、近隣唯一の補給ポイントである、ポケストップがある無人島までは歩いていけるはずもなく、その他のポケストップは…と思って、地図を思いっきり拡大して見ても、何もありません。やばいじゃん。
こうなると、一縷の望みを託して、ここよりは賑わいのある、湖の反対側まで行こうという気持ちになるわけです。
実は、宿のある近辺は、野尻湖の中でも、比較的閑散としている地区でして、やはりこのあたりの生活の中心も、観光の中心も、湖の対岸側なのです。ですから、その中心街に行けば、人もそれなりにいるので、ポケストップの1つや2つはきっとあるだろうと思って、出かけることにしたわけです。
さて、希望を胸に抱いて、私は対岸へ向かって、歩き始めました。
一応、私の散歩の表向きの理由は、ゲームをするためではなく、湖の対岸のさらに奥にあるコンビニまで行って、宴会の差し入れと頭痛薬を購入する(地方では、よく雑貨店とかコンビニで薬を販売しているんですよね)ために出かけた…という事にしておきました。いやあ、別に誰に宣言したわけでもないのだけれど、そういう事にしておきました。だって、いい年したジイさんがスマホゲームのために散歩に行きました…じゃあ、さすがにかっこわるすぎるじゃない?
それにまあ、実際のところ、宿を出発した段階では、コンビニに行こうと真剣に思っていたのですよ。ポケモンGOは、あくまでも買い物のついでのつもりだったのです…が、結局、宿を出て歩き始めたところで、参っちゃいました。と言うのも、高原だけれど盆地という事もあって、気温は下界並に高いし、炎天下の中、どこにも日陰なんて無くて、おまけに風も無い! そんな湖畔を30分も歩いたら、ヘトヘトになってしまいました。湖の対岸まで来たところで、一軒の雑貨屋さんを見つけて、そこに入ったら、本当に雑貨屋さんで何でも売っていて、そこで、なんと、頭痛薬が買えちゃったんです。
これでコンビニに行く理由の一つがなくなりました。
頭痛薬は絶対に必要で欲しいと思っていたけれど、差し入れはついでの買い物で、お菓子ならこの店でも買えるし、よく見れば、周囲に酒屋もあるし、別にコンビニに行かなくても、用が足りそうだな…と思った瞬間、心が折れてしまいました。
だって、湖の対岸までやってきたけれど、ここって、まだコンビニまでの道のりの半分にも満たなかった上に、ここからは上り坂を、少なくともあと30分は歩かないとコンビニに着かないようなんです。となると、帰り道は、徒歩1時間でしょ…。心が折れてしまった私を責めないでください。
さて、必要な物を購入し、折れた心で周囲を探索すると…ありました、ありました。ポケストップがありました。それも二箇所(笑)。雑貨屋のそばの郵便局と博物館にありました。ついでにジムもありました。こちらは廃校になった小学校の跡地でした。
ううむ、湘南の自宅付近でも、徒歩1分以内に三箇所のポケストップがあるというのに、ここは宿から徒歩30分で、やっとポケストップが二箇所だ(涙)。ネットでよく、ポケモンGOは地方在住者に優しくない…という記述を見ますが…ほんと、ポケモンGOは地方に行けば行くほど、厳しいゲームかもしれません。
でも、ゲームと現実がリンクするって…こういう事なのかもしれないなあって思いました。だって、都会に行くと、すごいところは10歩歩くごとにポケストップに出会っちゃうところもあるわけだし、ポケモンだって続々出現しちゃうわけで、その時はポケモン大量ゲットしちゃいましたよ。それくらいに、都会と地方では、ポケモンGOの楽しみ方が変わるわけです。ふーむ。
閑話休題。まあ、そんなわけで、折れた心で、ウキウキとポケモン三昧をしてしまったわけだったりします。
しかし、徒歩1時間(それも上り坂)も行かないとコンビニに着かないなんて…ちっともコンビニエンスじゃないじゃん。日頃、コンビニは自宅から徒歩1分で到着の生活をしている私にとっては、信じられないほどの距離ですよ。
そうそう、頭痛の原因は…不協和音ですね。皆さん、丸一日、フルートを吹いているわけで、それもあっちこっちで勝手にフルートを吹いているわけで、もう宿の中には言葉では語り尽くせないほどの不協和音がずっとずっとずっとずっと鳴っていて、目はつぶれば外界をシャットアウトできますが、耳は手で塞いだからと言って、完全に外界をシャットアウトできるわけでもなく、その場にいるだけで、不協和音にさらされ続けるわけで…普通の耳を持っていれば、そりゃあ、気分も悪くなるし、頭痛もしますって。
吹いている自分たちは、練習に夢中になっていて、他人の音なんて聞いちゃいないので、平気なんでしょうが、私は無理。練習をしていない時はもちろんだけれど、練習している時だって、私は耳が開いているタイプの人なので、周りの物音はよく聞こえるタチだから、もう、不協和音の中でフルートの練習をしていると…だんだんだんだんアタマが痛くなってくるわけです。いやあ、つらいですよ。
寄せ来る激流に逆らって、ひたすら歩み続ける冒険者のような気分になります。
でもね、そんなカッコいいことを言えるほどの余裕は、この時の私にはありませんでした。もう我慢の限界に達して、不快な気分が、やがてリアルな頭痛になってしまったのです。そこで、頭痛薬を購入にきたわけです。私は普段は頭痛とは縁のない人なので、まさかフルート合宿に来て頭痛になるとは思わなかたもの。で、頭痛薬なんて持ってきていなかったので、あわてて購入に踏み切ったわけです。
まあ、徒歩30分で心が折れた遠因の一つには、暑さや道のりの遠さだけでなく、頭痛もあったわけです。本当に頭痛って…つらいですよ。
で、頭痛薬を購入して、二箇所しかないポケストップをグルグル回ってポケモンGOをして、部屋に戻ると、皆さん昼寝をしていました。そこで私も、頭痛薬を飲んで、すぐに昼寝です。少しでも、カラダと精神を休めないとね。
汗まみれのまま、冷房の効いた部屋で、ほぼ倒れこむように意識を失って昼寝をしたのに、よく風邪をひかなかったものです>自分。
で、4時頃に目覚めました。アスピリンは良く効きます。皆さん方も、そのくらいに休憩を終え(男性は昼寝をしていましたが、ご婦人方は、湖で先生とボート三昧をしていたようです。女の人ってタフだよね)あっちこっちからフルートの音が響き始めました。
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コメント
最近、あるカタカナ4文字を見ると、
すっごく反応してしまいます。
それは「コンビニ」。
今日のすとん様エッセイの「コンビニ」に
反応してしまいました。
芥川賞受賞作「コンビニ人間」を読んで、
すっごく感銘を受けたから。
すとん様は、元々、
小説をお読みになる方でしたかしら?
話題のコンビニ人間は、お読みかしら?
もし、お読みであれば、ご感想を、
もし、お読みでなければ、
コンビニに対する、すとん様の思い・お考えを、
どうか、お聞かせいただければ幸甚です。
本題「フルート、ポケモン」と無関係の、
無茶振りで、すみません。
おしまい
operazanokaijinnokaijinさん
小説ですか? 名作ものは大概読んでますが、流行りモノは、30歳で読むのを止めました。今じゃあ、西尾維新ぐらいしか読みません…って、それは小説じゃなくてラノベじゃん(笑)。
でも、西尾維新はホンモノのストーリーテラーだと思うんだよね。
なので、芥川賞? もうここ何十年も読んでないんだよね。
>コンビニに対する、すとん様の思い・お考え
コンビニって、私にとっては「開いててよかった」なコンビニエンス(便利)な店で、感覚的には「離れにある納屋」ぐらいですね。だって、我が家から最寄りのコンビニまで、徒歩1分…ってか、15秒ですから。欲しいものがあったら、ササっと買ってくればいいわけです。夜中なんか、パジャマのままコンビニに行っちゃうよ(笑)。
食べ物・飲み物・雑誌に雑貨…なんでもアリで、便利だなって感じなんです。
コンビニに依存した生活はしていないつもりだけれど、コンビニが無いと、極端に不便を感じる生活をしていると思います。
日頃、徒歩1分のコンビニに通っているので、徒歩で1時間なんて、とてもコンビニとは思えないのです。それじゃあ、ただの雑貨屋だよ、よろず屋だよ。ちっともコンビニエンスじゃないんだよ。