スポンサーリンク

金魚すくいの金魚をうまく飼う秘訣 飼いはじめてから編 その5 新しい子の購入について

 長らく連載を中断していた『金魚すくいの金魚をうまく飼う秘訣 飼いはじめてから編』の第5弾をお届けします。前回の記事が…2012年1月21日のアップですから…ええと…4年4ヶ月ぶり?…ですか。いやあ、実にひさしぶりのシリーズ連載の記事です(笑)。
 ちなみに、前回の記事はこちらです。(前回は「水槽の掃除の話」でした)

 今回は“新しい子の購入について”です。金魚の入手方法と選び方についての話です。
 まず金魚の入手方法ですが、おそらく大きく分けて『金魚すくいで入手する』と『ペットショップで購入する』の2パターンあると思います…が、圧倒的多数の方にとって、金魚を入手するとは“金魚すくいの金魚を入手する”って事だろうと思います。。

 『金魚すくいで入手』した場合、手に入るのは“小赤”と呼ばれる、和金のフナ型の赤い金魚だと思います。ペットショップ等では、肉食魚たちの生餌として売られているタイプで、一匹10~20円程度のお値段で販売されています(これくらい安価なので、金魚すくいに登場するわけです)。

 小赤の特徴は、丈夫な事です。多少劣悪な環境でも育ちますので、最初に飼う金魚としては適当だとも言えます。ただし、エサを制限せずに、ストレスを与えないように大事に育てると、約1年ほどで30cmほどに成長します。そうです。小赤という名前に騙されてはいけません。金魚って、実はすぐに大きくなります。金魚の食欲にリミッターがない(満腹感を感じない生き物なんです)ので、エサは与えれば与えただけ食べてしまい、あっという間にブクブク大きくなってしまいます。

 金魚の死因の一つに『消化不良』があるくらいに、際限なくエサを食べるのが金魚なんですね。

 小赤を飼う時に注意するのは、十分に広い水槽で、エサの量をしっかり管理しながら、ゆっくりと大きく育てることです。よく泳いで運動も必要なタイプの金魚なので、一般的な30cm水槽(底面の長辺が30cmの箱型水槽)では、せいぜい1~2匹しか飼えません。孤独は感じない生き物ですし、群れを作らない生き物ですから、遠慮せずに少なめの匹数で飼うのがコツです。

 次に『ペットショップで購入』する場合ですが、気をつけなければいけないのは、金魚は、泳ぎが上手なタイプの子もいれば、魚のくせに泳ぎが苦手なタイプの子もいるし、下手くそとしか言えないタイプの子もいるので、それらを同じ水槽で混ぜては飼えないので、そこは注意が必要です。と言うのも、それらを混在させた場合、泳ぎが上手な子が苦手な子をイジメて、イビリ殺してしまう事があるからです。金魚って、見かけよりも、気が荒い生き物なのです。

 ですので、なるべく泳ぎのレベルが同じような子たちを集めて飼ってあげるのが良いでしょう。ちなみに、フナ型の和金タイプの子(小赤とか和金とかコメットとかシュブンキンとかです)は泳ぎが得意です。丸型の琉金タイプの子(琉金とか、出目金とか、オランダ獅子頭など)は泳ぎが苦手です。特殊型である、ランチュウとかピンポンパールとかスイホウガンとかチョウテンガンなどは、極端に泳ぎが苦手なタイプ(ってか、泳いでいるのか溺れているのか判別が不可能なくらいに泳ぎがヘタです)なので、その種類だけで飼ってあげるのが一番です。

 一般的に泳ぎが得意な子ほど、強い個体なので、飼うのが比較的ラクです。泳ぎが苦手な子ほど、飼育するのに、あれこれ手間がかかります。金魚初心者さんは、ランチュウなどの飼育の難しいタイプの子には、手を出さないのが無難でしょう。でもたまに、金魚すくいにランチュウの幼魚が混ざっていたりするので、うっかりすくってしまったら(簡単にすくえます)大切に育ててあげてください。

 先ほどの和金のところでも書きましたが、金魚はあっという間に大きくなります。また、泳ぎが得意な子ほど、広い水槽を必要とします。よく、ペットショップの金魚売り場だと、水槽の中に金魚がひしめいていますが、あれは金魚を飼っているのではなく、ディスプレイしているだけですし、結構頻繁に個体を交換しています(そうでないと商売になりませんよね)ので、あれくらいの密度でもOKなのです。でも、お店があんな感じですから、ついつい我々も金魚を飼う時に、あれくらいの人口密度(?)で飼ってしまいがちですが、それは全然違います。

 金魚は基本的に狭い場所で飼うとストレスを感じて死んでしまうのです。

 丸型の琉金タイプを例を挙げると、普通の30cm水槽で3~4匹、やや大型の45cm水槽で、4~5匹、大型の60cm水槽で5~6匹しか飼えないと思っていると良いでしょう。もちろん、これよりも少ない数で飼えるなら、それに越したことはありません。これよりも多くの金魚を飼えば、弱い個体から死んでいき、このくらいの数で落ち着きます。琉金よりも泳ぎの苦手な子ならば、この数よりも+1ぐらいいけますが、泳ぎが得意な子ならば-1ぐらいになってしまうかもしれません。

 最後に個体の選び方です。金魚の命や健康と値段には関係性はありません。値段はその金魚の稀少性と関係します。ですから、高い金魚ほど、色々な点で珍しく、安い金魚はごくありふれた個体であると言えます。飼育のしやすさで言えば、金魚すくいの子たちは飼いやすく、高級金魚は色々と手間がかかって厄介ですよ。

 元気な個体の見分け方ですが、とにかくよく動いている子が元気です(当たり前)。金魚すくいの子が長生きしない理由の一つには、元気な子は捕まらなく、捕まるのは元気のない不健康な子たちばかりだからです。まあ、金魚すくいというシステムを考えると、当然なんですがね。

 ペットショップなどで金魚を選ぶ時には、うるさいほど動き回っている子が元気で良いです。

 あと、できればカラダに傷のない子が良いです。売っている金魚を見てみると、案外多いのが、背びれが折れている子と、ウロコが剥がれている子です。網やポイで乱暴にすくわれると、金魚の背びれが折れる場合があります。オスの多い水槽に入れられたメスは、オスの攻撃(金魚のオスは、シャレにならないくらい気性が荒いのです)で、しばしばウロコが剥がされてしまいます。折れた背びれと、剥がれたウロコは再生しませんので、そういう子を購入する際は注意が必要です。

 もちろん、白点のある金魚や、ヒレが溶けている子、エラが赤い子などがもいますが、そういう子は病魚ですから、購入してはいけません。購入して水槽に入れると、今いる子たちに、その病気が感染ってしまいます。

 私の経験では、背中がムキムキで筋肉質な子は丈夫で長生きをします。スリムな体型の子は病気をあまりしません。まあ、人間もそうですが、肥満体はだいたい病弱ですね。

 ちなみに金魚にはダイエットはありません。金魚の場合、飽食すると魚体が大きくなって腹部が膨れます。一度大きくなった魚体は、エサが不足しても、小さくはなりません。腹部も凹みません。しかし弱るわけでもありません。金魚は冷血動物なので、かなりの少食でも生きていけるのです。

 金魚を飼う秘訣は、いかにエサをやらずに育てていくか…なんだろうと思います。しかし、これはかなり難しい事なのです。と言うのも、金魚って、すごくすごくすごくエサをねだります。エサをあげないと、こちらが悪いことをしているのではないかと思うくらいに、執拗にエサをねだり、そのうち、こちらが罪悪感を抱くほどに、エサを欲しがります。しかし、彼らを元気で長生きさせたければ、なるべくエサをやらずに育てていくのが良いのです。

 そこがとっても難しいのです。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました