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フレーズの半分も音にならない

 フルートのレッスンに頑張って行ってきました。頑張って行ってきた…と書くには理由があって、実は今回の私は、ぎっくり腰になる直前で、体調がかなり悪かったのですよ。本音で言えば、レッスンをお休みしたかったくらいに体調が悪かったのです。けれど、前回のレッスンを仕事の都合で休み、そうでなくても、今年は仕事の都合でレッスンを片っ端から休んでいましたから、レッスンに出られる時は極力レッスンに行こうと決心していたわけです。ですから、体調が悪い事を理由にレッスンを休むなんて、小学校女子のような事は、やりたくなかったんですよ。なので、疲れ切ったカラダにムチを打ってレッスンに行きました。

 実際の話、とてもフルートが吹けるような気がしなかったので、お教室に入って先生に会うやいなや「今日は挨拶をしにきました」と、体調が悪くてまともにフルートが吹けない事を先生に説明しました。今回の私の体調の悪さは、例の誤嚥性肺炎が良くなるどころか、疲労とストレスのせいもあって、悪い方向に向かっている事から来ている事を話しました。

 先生は「フルートを吹いているのに、肺炎が直らない? それはおかしい」と、独自の理論を披露して不思議がりました。「体調の悪さはロングトーンを練習をしっかりやれば直る」とこれまた分からない事を言い出しました。

 さっそく、ロングトーン練習をしましたが、今回の私は実にぶざまなものでした。

 とにかく、フルートが鳴らないんですよ。息を吹き込んでも、プスーとかスピーとかいう感じ。フルートを始めて今年で7年目ですが、そんな事は始めてでした。無理やり音を鳴らしても、目的とする音ではなく、その1オクターブ上の音だったり、下の音だったり、はたまた倍音だったり…。ようやく目的の音が鳴らせても、安定せずに、すぐに別の音に変わってしまったり。いやはや、なんともな私でした。

 やれやれ。

 レッスンは今回から加わった、ガリボルディのエルステ・ユーブンゲンの1番と2番です。

 実に簡単な曲なので初見でも吹ける…みたいな事を前回の記事で書いた私ですが、実際に吹いたところ、間違いを指摘されました。それはいくつかの音を低音域で吹かなければいけないのですが、そこをついつい中音域で吹いてしまうというミスをしてしまったわけです。もちろん、先生に注意されましたので、次回からは間違えないと思いますが…ついついやっちゃうんですよ、私。

 とにかく、そういうミスはあったものの、それ以外はきちんと吹けましたが…この課題は吹ければ合格なのではなく、暗譜できたら合格なので、当然、今回の私は不合格です。だって、ちっとも暗譜できていなかったもの。

 一応、暗譜をしようと心掛けてきましたが、なんか難しいです。

 声楽の曲の場合は、特に暗譜しようと思わなくても、数回練習すると自然とカラダの中に入ってくるものですが、フルート曲の場合、それを上回る回数の練習をしても、音符一つカラダに入ってきません。参りました、なにか特別な事をやって暗譜しないといけないみたいです。

 若い時なら、楽譜そのものを見たまま覚えられましたが、さすがに最近の私の記憶力ではそれは無理ってものです。かと言って、指の動きで覚えるとか、音で覚えるとかもできません。楽譜を何度も書き写して覚える…というやり方がありますが…さすがにそれはやりたくないなあ。負担が大きすぎますし、楽しくないし。

 たぶん、フルート曲の暗譜には、ちょっとしたコツがあるんだろうけれど、そのちょっとしたコツが分かりません。どうすればフルート曲を暗譜できるようになるんだろうか? とにかく、しばらくの間はトライ&エラーを重ねていくしかないかな。

 さて、次はアルテの15課です。残っているのは、10章のCes-durの5番のクロマチック練習と、as-mollの8番の「スケールとアルペジオ」の練習です。

 8番の「スケールとアルペジオ」はなんとか合格をいただきました。音はだいぶかすれていたけれど、指は正確に吹けたのでOKとなりました。しかし5番のクロマチック練習の方は不合格でした。とにかく指は正しくても、息が続きません。本来一息で吹かなければいけないフレーズを途中で二度ほどブレスを入れないと吹けないのですから、お話になりません。しかし、指の方はOKですから、体調さえ良くなれば、すぐに合格できるのですが…。

 プチ・エチュードは4番です。こちらも不合格でした。「指はきちんとできているし、注意した事もきちんとやっているけれど、フレーズの半分ぐらいが音になっていないんだよね。さすがにこれでは合格にはできません」と先生に言われてしまいました。音はただ出ていれば良し、ではなく、きちんと響かせて吹いてくださいと言われています。それなのに響くどころか、かすれた音でしか吹けなければ、そりゃあダメだよね。

 今回の雑談は…『買い物に行った時、財布にカネが入っていなかったら、どうする?』という馬鹿話でした(笑)。気がつくのがレジに並ぶ前だったら品物を戻し、レジで気がついたら…ひたすら謝る。というのが私の回答でしたが、先生の答えは「必死になってカバンの中を探す」でした。先生曰く「カバンの中を探せば、どこかに必要なオカネが入っているはずだから」との事でした。先生のカバンはドラえもんのポケットですか?と思ったけれど、実はレッスン代とか楽譜代とか謝礼とか、とにかく色々なオカネを封筒でいただくわけで、それらのうちのいくつかはカバンの中に入ったままだったりするんだそうです。なので、財布に入っていないオカネがカバンの中にあったりするんだそうです。

 それでもオカネが見つからない時は…やっぱりレジで謝り倒すんだそうです(笑)。

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コメント

  1. ふぅ より:

    こんにちは~。
    腰はすべての基本です!大事にしてくださいね。

    実は私も暗譜がからっきしです。ピアノのほうがまだ暗譜できます。
    以前、なにかで読んだのですが、フルートは楽器で唯一「演奏している最中の自分の指先が見えない」ので暗譜が難しいとか。本当か嘘か分かりませんが、とにかくどんなに簡単で短い曲でも暗譜できません。

    ピアノ教師をしている友人に「どうしたら暗譜できるようになるだろう」と聞いてみると、「それはもうドレミで歌うしかないね!笑」と言われてしまいました……。

    多分、前奏中は一音一音きっちり楽譜を見ていたりしないと思うのです(これはピアノでも同じですけど)。でも目の前に譜面がないと安心して吹けません。
    今ではすっかり諦めて「精神安定剤の代わり」と割り切って必ず譜面をみて吹くようにしています。
    プロでもコンチェルト以外はほとんどの方が譜面みて吹いていますしね。

  2. すとん より:

    ふぅさん、いらっしゃいませ。

    >フルートは楽器で唯一「演奏している最中の自分の指先が見えない」ので暗譜が難しいとか。

     かもしれません。まあ、指先を見ないで演奏するなら、ピアノやギターも初心者の域を超えると、まず見ないですね。なので、指先が見えないだけが理由ではないと思います。

     運指の複雑? でも管楽器なら、多かれ少なかれ、どんな楽器も運指は単純じゃないです。少なくとも、私、リコーダーは暗譜で吹けますよ。

     もしかしたら、私の脳がフルートに対応していないだけなのかもしれません(笑)。

    >それはもうドレミで歌うしかないね

     それは正解かもしれないけれど、ドレミで歌うと、ハ長調の曲にしか対応できない欠点がありますね(涙)。そこをどうやってクリアするのかが問題です。

    >プロでもコンチェルト以外はほとんどの方が譜面みて吹いていますしね。

     H先生は、たいていの曲を暗譜していますね、確実に。レッスンの曲はもちろん、ほとんどのフルート曲は暗譜しているみたいです。なので、言えば何でも吹いてくれます(言わなくても気分がノレば、何でも吹きます)…が、おそらく凡人が思いつかないような方法で暗譜しているんだろうと思います。

     たぶん、H先生の脳はフルートに対応しているんだろうなあ…。

  3. だりあ より:

    暗譜・・私の場合は方法に問題があるようです・・・。

    師匠には、「指の動きだけ覚えて曲を暗譜してはいけない、ちゃんとそらでドレミで歌えて、そこに指を一致させて暗譜するように」、と常々言われているのですが。

    私の場合は、五線譜の音符と、メロディーとして認識するドレミの流れを一致させるのが困難なので指に頼っているようです。
    移動ドなので調号♭一つのヘ長調音階をどうしても「ファソラシドレミファ~」と歌えません。無理して歌うと、脳みその奥が「違う違う、それはファじゃないでしょ、その音は「ド」だよ」とささやきますのでその瞬間、ファの位置に音符があっても、違和感が生じて気持ち悪くなってしまうんです。何年たっても、固定ドには慣れることができません。

  4. すとん より:

    だりあさん

    >「指の動きだけ覚えて曲を暗譜してはいけない、ちゃんとそらでドレミで歌えて、そこに指を一致させて暗譜するように

     ふむ、やはり“ちゃんとそらでドレミで歌え”が大切なんですね。暗譜の前に階名唱で歌として覚えてしまえってことですか。それなら、私にもできるかも…。頑張ろう。

     私自身は音感が無いので、固定ドでも移動ドでもありませんが、移動ドでは読譜が大変なので、普段は固定ドを使って話をしています。プロ奏者の方々の多くは固定ドのようですね。特に絶対音感を持っている人は、たいてい固定ドなので、固定ドで話した方が話が通じやすい経験があります。

     でも、声楽家だと、たまに移動ドの人がいますよ。30年くらい前に習った声楽の先生(メゾ・ソプラノでした)は移動ドの人で、生徒さんにも移動ドを強要する人だったので、当時の私は、五線譜に移動ドのフリガナをふって一生懸命に頑張りましたが、結局、移動ドは「難しいなあ~」と思っただけで、私には無理でした。

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