右手は痛いは、頭部管の向きを変えて、なんだか色々としっくり来ないはと、違和感バリバリの中、フルートのレッスンに行ってきました。
今回のレッスンはアルテです。アルテの12課は…1~3番まで合格。4番は不合格。5番は不覚にも不合格。6~7番以降は予想通り不合格。8番の旋律練習は、テンポを落として、ひとまず先生と合わせて、譜読みが正しくできているかのチェックをしてもらいました。
一応、私の今回の目論見では1~3番と5番は合格するはずだったのになあ(笑)。で、うまくいけば4番も合格をもらうつもりだったのですが…ううむ、レッスンの教室に入ると、フルート力が5割引になる私です(苦笑)、バーゲンなら大喜びですが…、なかなか思惑どおりにいきません。
とにかく、私の場合、指が弱点(笑)なので、ちょっと複雑になったり速くなったりすると、もうダメ。
でも、これを克服するのに近道やコツのようなものはなく、ただひたすらに“馬鹿になったつもりで”練習するしかないので……やります。とにかく、本当にアルペジオは苦手(特に第三オクターブ部分)だけれど、4番を頑張ります。今回とりこぼしてしまった5番も頑張ります。速さにめげずに6番だって頑張ります。4~6番を頑張れば、きっと7番はついでに合格できるはずです。ううむ、頑張るぞ。
それに12課の旋律練習である8番は、10課や11課の旋律練習と比べれば、同じAllegroでも、格段にゆっくりなので、たぶん、そこまで大変じゃないと思ってます。確実に指を覚えていけば、どうにかなるだろうと、ちょっと楽観視してます。
と、そこまでアルテをやったところで、頭部管の向きをガッツリ変えちゃった事を、先生に告白しました。先生、ビックリすると同時に、なんか合点がいった様な顔になりました。なんか、今日の私の音色は、最近になく悪くて、とてもアンサンブルどころの音でなかったので、一体どうしたのだろうかと心配していたのだそうです。
ちなみに今の私のフルートの音色は「まるでフルート習いたての子どものような音」なんだそうです。硬くてツンツンしていて、一本調子で、およそ感情表現のかけらもない音なんだそうです。ま、つまりは「非音楽的な音色」という事ですわな。
それで心配していたわけですが、頭部管の向きを内向きに変えたことを知り、音色が悪くなった事に納得がいったわけです。
先生がおっしゃるには、単純に頭部管を内向きにしただけでは、フルートの音色が悪くなるだけなんだそうです。頭部管の向きを変えたなら、変えたなりに、色々と他の要素も変えていかないといけないんだそうです。例えば、フルートの構え方、指の使い方、もちろん、アゴやクチビルの使い方もそうだし、体全体、骨格の生かし方も変えるそうで、だから、フルートの頭部管の向きを変えるというのは、そんなに簡単な事ではないんだそうです。
明らかに、先生は、頭部管の向きを変えた事に不安を感じているようですし、できれば頭部管の向きを元に戻すべきだと思っていらっしゃるようです。
でもね、私もオッサンだし、年寄りだし…ね。オッサンって頑固だし、年寄りって他人の意見を聞かないものだし(笑)。先生があからさまに反対しているにも関わらず、そして、それが分かっているにも関わらず「次回のレッスンまで、この状態でやらせてください」とお願いしました。先生は不承不承のようですが、しばらく様子を見てくださる事になりました。
私だって、自分の音色がダメになった事は分かってました。でも、今は音色よりもピッチを合わせたいと思ってます。ピッチを容易に合わせられる様になったところで、音色にこだわりたいと思ってます。
先生のおっしゃるとおり、頭部管の向きを変えたことによって、色々と見直さなければならない事がたくさんあるでしょう。いわば「フルートのフォーム」をゼロから作り直さないといけなくなったのだと思います。
私は、それでもいいやと思ってます。いや、フルートを始めて、ようやく2年になろうとしている、初級の段階の今だからこそ、そんな荒療治ができるのだと思ってます。今はまだ「このスタイルでないと、フルートは吹けない」というところまで、私の演奏テクニックが熟成しているわけではなりません。まだまだ色々な部分が未成熟で固まっていません。だから、まだ、色々なものが柔らかいうちに、ガガっと変更してしまうおうと思っているわけなんです。
ある程度の年数をフルートとともに過ごしてきた人や、近々にステージがあります、なんて人は、こんな荒療治をするべきではなく、頭部管の向きにしても、ほんの少しずつ、なるべく日数と時間をかけて徐々に変えていくべきなんです。でも私は、まだフルートと長い時間を過ごしたわけでもなく、ステージだって全く予定がない。そんな人だから、一気にリストラクションを決行しちゃいます。
フルートの構え方を始め、色々なところに気を配り、ベストなポジションを見つけながら、なるべくいい音を出せる様に練習していきたいと思います。アルテの練習もしていかないといけないけれど、少し丁寧にソノリテもやっていかないとダメでしょうね。
先生からは、いい音が出る様に練習してくる事と、それに合わせて、強い音と弱い音の両方が出せる様に練習しておきなさいと言われました。つまり音量の幅を広げる練習ですね。私の場合は、基本的に“吹きすぎ”なので、fの方はなんとかなるだろうけれど、pの方は練習しないとかなり大変だなあと思ってます。
さあ、時間のレッスンまでに、私のフルートの音色は以前なりの水準まで戻る事ができるでしょうか? 楽しみであると同時に、よほどガンバないといけないなあとも思います。
コメント
初書き込みです。そう子と申します。
いつも楽しみに読ませていただいています。
すとんさん、荒療治の勇気に感服しております。
小さな一般楽団に所属していますが、ちょうど私も音程問題にぶつかり(以前から何とかしなきゃと思ってた事ですが)、アルタスだから思い切って内吹きで第三オクターブもキレイに出す練習をやり直している所です。
しかし今までのクセもあり、驚くほど高音域の音色が悪くなり、3-Fから上の音曲げのキビシイこと…!
難しい楽器を手にしてしまったなぁとつくづく思いますが、きっと自分にしか出せない美音を出してやるぞ〜と鼻息を荒くしております。
試行錯誤している者がここにもおります。
お互いにがんばりましょう(^-^)v
>そう子さん、いらっしゃいませ。
私はフルートの吹き方には二種類あると思ってます。一つは「自分の吹き方を押し通し、楽器を屈伏せる奏法」で、もう一つは「楽器なりの演奏を心掛け、自分は楽器の下僕として仕える奏法」です。もちろん、実際には、その二つの間に揺れ、適当なバランスのところに落ち着くのですが、その按配が難しいのだと思います。
私自身は、今まで、自分の未熟さもあり、楽器なりの演奏ができなかったということもあり、自分の吹き方を押し通していました。でも、さすがにフルート歴も(たった)2年近くになってくると、初級者と言えども、多少は腕も上達し、楽器なりに演奏する部分も必要かなと思うようになりました。
アルタスは内向き奏法用に設計されているようです。メーカー的には、内向き奏法の時にベストなサウンドになるようにチューニングしているわけで、それを“オレ流”に屈伏させることもアリでしょうし、今まではそうしてきましたが、今は少し引いて、楽器との協調路線で行ってみようかなと思っている最中なんです。
ま、その方が色々と楽という部分(特に音程)もあるし、何と言っても、熟練した職人さんが作ってくれた楽器なのだから、それを生かす方向で吹いた方が結果オーライなんじゃないかなって思うようになったわけです。
でも、奏法を変えると、大変ですね。私は、今、その渦中にいるわけですが、とにかく次のレッスンまでに、ある程度の見通しを出さないといけないので、気持ち半分くらい焦っています。とにかく、アゲハが何を求めているのか、それとしっかり向き合って、答えていきたいと思ってます。おそらく、そうすることが、一番早く、きれいな音に辿り着く方法だと思うからです。
第三オクターブは、確かに難しいですね(汗)。そう子さんも、たくさん楽器と向き合って、ご自分の楽器が何を求めているかをよく聞きながら、ベストな奏法を見つけられますように。お互い、なるべく早くそこに辿り着くことができるいいですね。
まるで子どもがフルートを吹いているみたい
これだけでどんな音か想像できちゃいました
でも、これから更によくなるよう努力されているすとんさんはすごいですね
私も全然初心者(初級者というべきか・・・?)ですが、なかなかすとんさんのようにはいきません(反省)
>橘さん
まあ、フルートの吹き方を根本から壊しちゃったわけですから、そりゃあ子どもみたいと言われれば、そうかなあ…と私自身、合点していたりします。
それは「失うもののない強さ」というべきか「無鉄砲の勇気」と言うか。本当はあまり誉められたものではないかもしれませんが、まあ、私の人生なんて、そんなものです。
スクラップ&ビルドですよ。人生も音楽も。
すとんさん、人生も音楽もスクラップアンドビルド・・・、すっごく響きました。
そうですよね。壊しては作り、壊しては作り、うーん、なんだか勇気がわいてきました。
>ダリアさん
いや、ほんと、人生も音楽もスクラップ&ビルドだと思ってます。
結局、前に進むためには、今という状態から変わらなければいけないわけで、それを「チェンジ」と呼んだ人がしましたが、私はそれを「スクラップ&ビルド」と呼んでいます。「チェンジ」ってかっこよすぎるんだよね。本当は「涙を流しながら壊し、汗を流しながら作り直す」事が「変わる」って事なんだと思います。
…でしょ。音楽も人生も、きれいごとじゃ済まないんだよ。
こんばんわ。右手、どうですか?
実は私は、左手の親指から手首にかけて腱鞘炎(たぶん、授乳や抱っこで傷めた)のがぶり返していて…、整形外科に行くといいんでしょうけど、
ここのとこ3週間くらい、ファイテンチタンバンというのを貼ってみてます。
箱根駅伝で貼ってる選手がいたんですが。
「こんなん?」って感じですが、剥がすと痛くなるので、私は効いてるみたいです。鰯の頭?笑
アマゾンでも売ってます。科学的には効き目は立証されてないみたいですが。あ、宣伝ではないです。効かない人もいるだろうし。
周囲にはババムサイと不評…。
>YOSHIEさん
見ました。エレキバンの磁石の代わりにチタンのボールが入っているみたいですね。まあ、チタンは金属アレルギーを起しづらい金属だから、常時肌に触れていても問題ないみたいだけれど…。チタンのボールから何かエネルギーでも出ているのかしら?
私の場合は、損傷(あ、炎症はどうやら治まったみたいです)なので、後は大切にして、回復と言うか、修復さえすれはいいのだと思います。で、回復した後に、古傷として傷むようならば、そこでこのチタンバンとかエレキバンの出番じゃないかなって思ってます。
私は仕事がら、パソコンの周辺にいる事が多いので、実はエレキバンは使えません。なので、そういう時には、このチタンバンを思いだす事にします。
情報、感謝です。ありがとう。