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同音だけでも、半音下でも、伴奏は作れる

 フルートの練習に行ってきました。

 今回はまず、発表会の曲決めです。

 発表会では、私は2曲やるつもりです。一曲はクラシックの曲でフォーレの「シシリエンヌ」と決めてありますが、もう一曲はせっかくバンドが入るのですから、ポピュラーにしたいなあと思ってます。

 本当は、事前にきちんと私自身で選曲しておけばよかったのですが、アルテ10-10にかかりっきりで選曲している余裕もあまりなかったので、限られた曲の中からいくつかをリストアップして、それらを、先生の前でピアノの歌い弾き(ピアノはほとんど弾けませんが、がんばりました:笑)って奴で披露して、メロディがフルート向きかどうかを判断してもらいました。で、とりあえず、候補を2曲に絞ってきました。

 その2曲とは、イーグルスの「Desperado(ならず者)」と、バカラックの「サン・ホセへの道(Do You Know The Way to SAN JOSE」です。決めてから気付きましたが、「Desperado」の方は、夜希さんが演奏されたものがご自身のブログにアップされてますね。いい曲です。

 これから、この2曲を、まずは楽譜(ヴォーカル譜です:汗)通りに吹けるようにして、どちらの方がアレンジしやすいか、どちらの曲の方が発表会にふさわしいかを考えて1曲に絞り込みます。絞り込んで、曲を決めたら…アレンジをします。

 アレンジと言っても、それほど大したことはしません。ただ、ヴォーカル譜通りの演奏と言うのはありえないので、オリジナル曲を「テーマ」「バリエーション」「エンディング」の3つのパートに分けるなり付け加えるなりをして、曲としての形を整え(今、気づいたけれど、これって「主題」「変奏」「再現」って奴だから、ソナタ形式だよね)、「テーマ」と「エンディング」はオリジナル曲の一部を組み合わせて作り、「バリエーション」の部分はオリジナルのコード進行を生かして、自分で作曲しておかないといけません。それに「イントロ」と「アウトロ」を加えて完成。ね、手間だけれど、簡単でしょ。

 完成楽譜は9月中に先生に提出して、バンドの皆さんに渡さないといけないので、実はそんなに時間はありません。もっとも、バリエーションの部分はコードだけ書いて提出でも可能ですが…。だって、バンドの皆さんは最低限、コード進行さえ分かれば演奏できますし、バリエーションのメロディーは本番までに完成して演奏できればいいんだから…って、それじゃあ、モーツァルトだな。

 どっちにしても、忙しいなあ…。

 そんな話をして、レッスンに入りました。

 先生があまり「Desperado(ならず者)」をご存じないので、まずはこの曲から。さっきは、私の歌い弾きでしたが、今度は先生がピアノ、私がフルートで、さっそくやってみました。

 この曲、リズムがすごぶる細かくて、おまけに面倒くさい(だからフルート向きなんだけれどね)し、変拍子もあれば、あっちこっちにブレイクもある。なので、当然、ほぼ初見のような状態では、もちろん、きちんとは吹けない。それはともかく、2回ほどくり返したところ、先生もだいたいの曲の感じをつかめたようです。とにかく、譜面通りに吹けるように練習してくる事にして、次の曲です。

 次は前回からの続きで「サバの女王(La Reine De Saba)」。しかし、フランスのメロディって、フルートに合いますね。

 この曲で、アルペジオの勉強をしていたわけですが、私のアルペジオは、ギターのアルペジオの流用なので、あまりフルートっぽくないわけで、先生がおしゃれでフルートっぽいアルペジオを教えてくれました。

 それは「ラ・ド・ミ」の和音(Am)だったら、私はそれを「ラ・ド・ミ・ド」と動かしていたわけだけど、先生は、半音下の音をおしゃれに挿入して「(ラ・ラ♭)・(ド・シ)・(ラ・ラ♭)・(ミ・ミ♭)」って吹くやり方。基本は「ラ・ド・ラ・ミ」なんだけれど、これに半音を飾りとして、短くお洒落に付け加えていきます。この半音を挿入する事で、ただのアルペジオがお洒落なアルペジオに早変わり。これで新しいフルートのアルペジオパターンを一つゲットです。このパターンは確かにお洒落でフルートっぽいです。

 ギターは弦楽器なので、弦をまたいだ跳躍音程が得意です。一方フルートは運指が平易なので、半音進行や素早い音型が得意です。それぞれの楽器ごとに得意が違うわけですから、アルペジオの形も、それぞれの楽器ごとに変えていくのが良いのです。

 「サン・トワ・マミー(Sans Toi Mamie)」もフランスの曲で、やっぱりメロディがフルート向けだなあと思いました。で、この曲の伴奏方法として、フルートの音程はほとんど動かさずに、ドラムスのスネアドラムやハイハット・シンバルのようなリズムを吹き続ける伴奏を習いました。これは簡単でかっこいいです。こういうタンギング主体のリズムを見せる伴奏も良いものです。

 この曲ではオーグメントコード(G+)が使用されてるのですが、何気に普通にGとして吹いていたら、先生から注意を受けました。この手の特殊コードは理由があって使われているのだから、伴奏をする時は、そのコードを特徴付ける音(つまり不協和音の部分だね)をなるべく演奏するように、との事。

 オーグメントコードって、第5音を完全音程から増音程に変更したコードの事です。だから、G+は、ソ・シ・レ♯ってコードね。聞いていて、そんなに美しいコードではない。オーグメントコードとその前後の進行を見てみると「G – G+ – C 」という進行になっています。これは「レ-レ♯-ミ」というクロマチックなフレーズが隠しテーマになっているコード進行ってわけで、こういうのをパっと見抜いて伴奏しないといけないわけなんだな。

 ポップスを演奏するって、実は結構、難しいようです。そんな気がします。

 「マイ・ボニー(My Bonnie)」を練習してきましたが、どうやらこの曲、楽譜のコード付けが間違っているようです。練習している時は、ひとりで単旋律を吹くだけですから、気がつきませんでしたが、合わせてみたら、グダグダになってました。

 コードは大切です。楽譜を信用して演奏してはいけません。ちなみに、この楽譜、メロディーも一部間違えていました。ダメじゃん。なので、この曲はちょっとだけやってお終い。メロディが単純なので、メロディからバリエーションを作る勉強がしたかったなあ…。

 発表会で取り上げるかもしれない「サン・ホセへの道(Do You Know The Way to SAN JOSE)」をやってみました。これ、見た目は簡単そうなんですが、えらくリズムが難しいです。伴奏どころの騒ぎではありません。シンコペーションの連続なので、アクセントが表へ行ったり裏へ回ったり、吹いているうちにリズムの迷い道に突入して、訳分かんなくあります。さすがバカラック、一筋縄じゃあいかないね。それにしても、メロディーもリフもオシャレだね。

 今回のレッスンはこんな感じ。実にたくさんの内容でしたが、それは今回からセッション・レッスンが1時間に変更になったからです。これで、一カ月で、アルテ2回(各30分ずつ)、曲のセッション1回(1時間)のレッスンとなりました。月2回各30分から始めたフルート・レッスンでしたが、いつのまにか倍増です。楽しいですが、色々と大変です。特に準備[自宅練習]が大変よ、間に合わないと言うか、常に尻に火がついているというか…。

 ああ、それにしても、次回のレッスンまでに、何とかアルテの10-10をマスターしておかないと…。

コメント

  1. YOSHIE より:

    バカラック、素敵!!大好きです。ビートルズとか(実はPetshop boysとか‥)と別の意味ですごく好きです。“全仕事…”系のアルバムセットが欲しいんです、当分無理だろうけど。そうそう、ポップスって難しいんですよね、耳馴染みがあると、つい出来そうな気がしちゃうんですが。あ、でも“メロディフェア”とか“追憶”とかは難しくないと思います。フルートで吹いても綺麗かも!

  2. すとん より:

    >YOSHIEさん

     「メロディ・フェア」とか「追憶」とかは、確かにメロディ部分を演奏するだけなら簡単ですが、フルートで演奏するとなると、どうしてもアドリブとか、そうでなくても、それっぽい難しいフレーズを羅列した書きリブが必要になるので、そうそう簡単とも言い切れなくなっちゃいます。

     ちなみにメロディ・フェアは練習した事がありますが、フルート・アンサンブルでやると、たぶん、とってもキレイな曲に仕上がると思います。

     バカラックの仕事系ボックス(全仕事ではなく、代表作を集めた奴。それでもCD5~6枚のボックスだったと思います)は以前、輸入盤でありましたね。私はスティービー・ワンダーのボックスと天秤にかけて、結局スティービーの方を買ってしまって、それっきりです(笑)。ちょっとググってみましたが、見つかりませんでした。もうないのかな?

  3. 橘深雪 より:

    ものすごい大変な事になりましたね
    でも、きっと振り返ってみると楽しい思い出になることと思います
    アレンジも楽しみですね
    すとんさん、頑張れ~♪

  4. すとん より:

    >橘さん

     大変ですか? あんまり、そんな自覚がないんだけれど、やっぱり大変かな? ううむ、もしも大変だとしても「大変じゃないぞ」と思っていれば、きっとどうにかなるはずだから、大変じゃない事にしておきましょう。

     ポピュラーの方は、自分で譜面を書いていきますので、どうにもならないほどの高難度曲にはしないつもりです。だから、たぶん、どうにかなります。それに演奏自体も音を外そうが何しようが、バレなきゃいいわけだし(笑)。

     むしろ、問題はクラシック曲の方ですね。シシリエンヌは皆さん誰もが知っている曲ですから。バッチリ演奏できるように仕上げていかないと…。

  5. ムラマツEXⅢ より:

    >間に合わないと言うか、常に尻に火がついているというか…。

     お尻の火が消えちゃうくらい常に走っていれば大丈夫!?大変そうですが、とても楽しそうな空気が伝わってきます。がんばって下さい!!

     私もスタートは月2回の各30分でしたが、今では毎週1時間近くのレッスンです。アルテスの譜読み、音作りだけでも大変ですが、昨年の自分では到底不可能なペースでこなしている今の自分を見ていると、来年が楽しみになってきます。

     それにしても、すとんさんすごいですね~。初めての発表会とは思えないメニューです。

  6. すとん より:

    >ムラマツEXⅢさん

     EXⅢさんもレッスン時間倍増組ですか。楽器のレッスンって、レベルが上がるにつれ、そういう風に時間が増えていくものなんでしょうかね? 確かに去年の今頃では、とてもこれだけの分量の練習とか課題とかやりきれなかったわけだから、とにもかくにも上達の証と捉えることにします。それにまあ、とにかく、好きでやっている事ですから、この苦労も楽しみながらやっていきたいと思ってます。

    >それにしても、すとんさんすごいですね~。初めての発表会とは思えないメニューです。

     それは、無事にやり終えた時に、言ってください。まだどれだけできるか分からないんですからね(笑)。

  7. たかさん より:

     今週の金曜日に、知り合いのプロの方が横浜でライブをやるんです。私、聞きにいくんですがやっぱり食事付きのディナーショーみたいな感じです。

     すとんさんの発表会も、まさしくそんな感じで雰囲気よさそうですね。こういうところで演奏してみたいなあと思います。いいなあ。でも私は、本番前に何か食べると、口が緩んでしまらなくなるのでフルート吹けないんです。特にお酒が入るとダメ…。なんて損な体質なんでしょう。

     すとんさん、がんばってくださいね。

     

  8. すとん より:

    >たかさん

    >聞きにいくんですがやっぱり食事付きのディナーショーみたいな感じです。

     知っているとは思うけれど、念のため。

     その手のショーって、クラシック系と違って、料金を二回に分けて支払いますので、ご注意を。「ミュージック・チャージ」と言う名の“入場料”と、「御会計」と言う名の“飲食代”ですね。会場に入る時にミュージック・チャージを支払って(これは大抵、定額です)、飲食をしながらショーを頼んだから、帰り際に飲食費を払います。飲食は必ずしないといけない(し、安くないです)ので、それなりにお財布の中には紙幣を入れておいてください。

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