覆水盆に帰らず! 言ってみたかっただけです(汗)。単に“盆”つながりなだけです。
私の高校生の頃のあだ名は、実は「ビリー」でした。と言うのも、友人たちがアルバム「ニューヨーク52番街」のアルバム写真のビリー・ジョエルと私がそっくりだと言い始めて、いつしか私のあだ名が「ビリー」になっていました。もちろん、今ではそんな面影はまるっきりありませんが(笑)。
それと関係はないつもりですが、ビリー・ジョエルはよく聞きましたね。特に心にしみたのが「ナイロン・カーテン」です。
当時のアメリカって、このアルバムのサウンドのような閉塞的な感じがしてましたね…。ある意味、今のアメリカも当時同様に、元気がありませんから、どこかで時代の感性が共有できるかもしれません。
私的には捨て曲なしのベスト・オブ・ベストなアルバムなんですが、世間の評価は低いですよ。当時も「これでビリー・ジョエルは終わったなあ…」と友人たちが言ってました。実際、ノリノリの売れ線の曲は一曲も入ってませんし。でも、私は不思議と、このアルバムに惹かれました。なんか、アンニュイなのね…、元気一杯にアンニュイなのよ。
さて、サイモン&ガーファンクルと言うのは、ギター少年だった私にとっては、神様みたいな存在でしたね。私はギター少年と言っても、エレキ系ではなくアコースティック系で、でもフォーク系ではなくゴスペル系で、そのくせ黒人音楽が苦手で、どっちかと言うとヨーロッパサウンドの方が好きで…なんていう、ややこしい音楽趣味でした。そんな少年の心が親しみを感じたのが、ポール・サイモンの曲とギタープレイでした。なぜ?と思った、あなた。正解です。私もなぜポール・サイモンに惹かれたのか、全く分かりません。
でも、理由は分からずとも、心惹かれた事は事実。そんなサイモンのギタープレイをたっぷり感じられるのがアルバム「サウンド・オブ・サイレンス」です。ああ、何もかもが、かっこいい…。
洋楽なのに含蓄のある歌詞で、地味だけれどメチャテクなギターで、びっちりと音が詰まったコーラスワークで…。ああ、“彼”になりたいって思ったものです。
実は私、高校生の頃、マジで作曲家になろうとして、たくさん曲を書き溜めました。それって、絶対、ポール・サイモンの影響だったと思います。彼の書くような曲を書きたいって、本気で思っていましたから。
ところで、スティービー・ワンダーって何者なのでしょうね。私は基本的に黒人音楽って苦手なんですね。だから今でも、ブラック・コンテンポラリーというジャンルは苦手ですし、黒人のミュージシャンにも心惹かれない。今まであげてきたミュージシャンだって、ほとんど白人。黒人系だと、プリンスは半分白人だし、マイケルは白人になりたかった黒人でしょ。二人とも、黒人ぽくない黒人でしょ。その点で言うと、スティービーはたっぷり黒人。どこ切っても黒人。なのに、私は彼に心を惹かれる。不思議、不思議。
私がお薦めしたいのは、ファンの間では評判の悪いアルバム「ミュージック・エイリアム」です。今はCDの時代だから、どうかなって思うけれど、このアルバム、LP時代はジャケットがきちんとデコボコしていて、手で触っても、そのアートワークを確認できるっていう、おもしろいジャケットでした。
音楽的には、自分で曲を作るようになってからのベストアルバム+当時の新曲って奴で、今でこそベスト盤に新曲を混ぜちゃうのは珍しくないだろうけれど、当時はそんな事をする奴なんて少なかったから、とても評判が悪かったアルバムですね。でも、最初に聞くなら、こういうのはすごく便利なアルバムですね。
黒人音楽苦手な私でも、すんなり聞けた不思議な黒人ミュージシャン人です。もし、どうも黒人音楽って苦手だよなあ…って思っている人は、まずはスティービー・ワンダーから聞いてみるといいかもしれませんね。ここを突破口にして、黒人たちの音楽に親しみを感じられるようになったらいいじゃないですか。私は今だに、ちょっとキビシイですけれど(笑)。
とりあえず、これで“お盆特別企画”はお終い。明日からは、通常運転に戻りますので、よろしくお願いします。
コメント
ビリージョエルもスティービーワンダーも好きでしたねえ。
私にとってはマイケルジャクソンよりもスティービーワンダーでした。
何よりもサイモン&ガーファンクルがもうなんてったって…。
今、「サウンドオブサイレンス」の復刻版CDを聞きながらコメントしています。
懐かしいアーティスト達を思い出させてもらってありがとうございます。
>たかさん
>私にとってはマイケルジャクソンよりもスティービーワンダーでした。
分かるような気がします。私が思うに、マイケルの作る音楽って♯系だと思ってます。一方スティービーは♭系。これは実際の曲がどうこというのではなく、曲の持つイメージの話なんですがね。ブラックミュージックって♭系が多いと思います。あと、ジャズもそうだな。ブラバンはあまりちゃんと聞かないのですが、印象的には♭系だと思います。♭系の曲って、音の一つ一つがまろやかでベルベットなんです。たかさんは、いかにもそっち方面が好きそうな気がします。その点♯系って、テンションアゲアゲで(笑)。
サイモン&ガーファンクルの音楽の魅力って、虚飾を極力排している所じゃないかな? 本当に骨組みをしっかり作り、その骨組みを前面に押し出してくるような、ちょっと聞いた感じすごくアマチュア臭いのだけれど、決してそこらの素人にはできない音楽で迫ってくる。ある意味、ほんとの意味で“プロ”なんだと思います。だから、言葉ではうまく説明できないのだけれど…かっこいいんですわ。
しかし、私がオッサンだなあって思うのは、こういう時、絶対、最近のミュージシャンの名前があがらないところ。はあ…。でも、無理はできないし、知ったかぶりは、もっとキライなので、こんなもんです。
ビリー・ジョエルといったらHonestyです。
中学の時に英語の先生がLL教室で教材に取り上げて
暗記して唱いました。
その時は、結構沁みたなぁ。
いい歌だなぁ、と幼いながら感じたのでした。
そしてPhil Collinsの「Against All Odds」は外せないです。
黒人系なら、最近のものぐらいしか知らないんですけど、Des’reeの「You Gotta Be」を聴いてください!!
詩がすばらしい。
声質も、曲も、とてもすてき。大好きな曲です。
>みーむさん
フィル・コリンズ! 「Against All Odds」はもちろん、「Easy Lover」、「Separate Lives」、「One More Night」、「Sussudio」、「Take Me Home」、みんな、リアルタイムで聞きました。ああ、あの頃の彼は、本当に輝いていた。もちろん頭以外もネ。
ビリー・ジェエルの詩の世界って、なんか日本人の心に沁みるような、洋楽離れしたウェットな詩を書きますよね。「Honesty」いいですね。「Just The Way You Are」なんかも、いい感じに湿っていていいですよ。
Des’reeはお薦めですか? では今度レンタルショップに行ったら、借りてきたいと思います(買わないのかよ~)。いやあ、黒人の声が苦手なのよ…、私。きちんと確かめてからじゃないと…ね。
YouTubeで聴いてみてくださいませ。
プロモがあるので。
でも、確かに、黒人って発声が独特ですね。
声を響かせる襞が
アジア人や白人よりも多く、
黒人の声はよく響き、大きい声が出るのだそうです。
遺伝的なものなんですね。
>みーむさん
>Des’reeの「You Gotta Be」を聴いてください!!
さっそく、YouTubeで聞きました。正直に書きますね。これ、低音系の黒人のベルベット・ヴォイスという奴です。私が黒人の声が苦手という話はしたけれど、他にも、低音系と、ベルベット・ヴォイスも苦手なんです。と言うか、私はオペラファンだから、好きなのは、地中海系の高音のシャウトのような歌声。癒しとは真逆の、聞いているだけで、心がゾワゾワする声が好き。
だから、ポピュラーでいうと、ハードロック系の声が好き。女声なら、もちろんソプラノで、限りなくハイトーン。人の声なのか、鳥のさえずりなのか、分からないようなのが好き。これは趣味の問題だから、仕方がないです。
はい。
それは、残念でした。
苦手、っていうのも分かります。
ってことはSadeも苦手ですか?
私は反対に女性のシャウト形が苦手(苦笑)
だから、低音のハスキーなら大丈夫なんです。
Celine DionやAlanis Morissetteは毛色が違いますが好きな部類ですが。
黒人ではないですが
Norah Jonesが好きな理由はハスキーで低音だからです。
男性なら高音でもハスキーなStingなんかは好きなんですよね。
John Mayerとか。
あー、でもMaria Callasは好きです。
Filippa Giordanoなんかどうでしょうか。
やっぱ、曲調もあるけれど声質って好みが分かれますね。
あと、ジェンダーによってその辺も分かれる気がしますね。
って、こういうの、尽きないですね。。
すみません、洋楽好きなので(汗)
>みーむさん
Sadeは聞きますよ。でも、それだけ。色々ある中の一つのバリエーションとして聞く分にはOKだけど、続けて聞くのは、ちょいとつらい。
Filippa Giordanoは聞きますよ、Katherine Jenkinsもね。いわゆるクロスオーバー系の女声歌手はメゾソプラノが多いですね。でも、たぶん声が白人系なので大丈夫なんだと思います。
私のお好みの女声歌手はね、ポップス系だと、アバのアグネタ(金髪の方)とか、オリビア・ニュートンジョンなどの「五線の上なら、どこまでで声出しますよ~」って人。でも、いくら高い声が出ても、マライヤ・キャリーは声質的にちょいと苦手。たぶん、私は、甲高い声で歌う白人の金髪女が好きなんだと思う(笑)。