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音大コンプレックスについて考えてみた

 先週は、こちらの記事で色々とお騒がせいたしました。内容を蒸し返すつもりはないので、興味ある方はリンク先をご覧になってください。

 さて、その記事のコメントで、Hiro.MTBさんからいただいたご意見に対して、私は答えていますが、その答えを、もう少し掘り下げて、今回は記事にしてみました。と言うのも、記事は読んでも、コメントは読まないよって人、たくさんいるでしょ?

 で、Hiro.MTBさんは、こんなコメントをくださいました。

>声楽にしろ器楽にしろ、この世界(オトナの趣味の音楽)には専門教育を受けた人はそうでない十把一絡げの集団よりも「偉い」というヒエラルキーがあります。

 市民合唱団であれ、市民吹奏楽団であれ、市民アマチュアオーケストラであれ、アマチュア音楽団体の中に音大卒業生たちが混じっている事、多いですね。

 我々、純粋アマチュア人の中には「彼ら音大卒業生って、アマチュアなの?」って思っている人、いますよね。確かに我々のように、年を取ってヨボヨボになってから始めた人間は当然として、学生時代に部活でやっていて、そこから現在の境遇に流れ着いたような人間からすれば、音大卒業生って“専門教育を受けたエリート”であって“幼い頃から人生を音楽に捧げ尽くしてきた人々”なわけで、本来、プロになっているはずの彼らが、なぜここに?と思うわけです。

 なぜここに?…と思いながら、現実問題として、彼らは私たちと一緒にいて、私たちよりも数段卓越した技量で演奏していたりするわけで、それを見ると、やっぱり我々ド素人とは格が違う…と思ったりして、一歩も二歩も引いてしまうわけです。

 やがて何となく“指導者”-“音大卒”-“その他有象無象”とかいうヒエラルキーを感じてしまい、自分たちを自分たちで最下層に置いて、落ち込んでしまう…という感覚は、全く分からないでもないのですが、それって、どうなんでしょうね!

 実は私自身は、音大卒の方々に対して、そんな事は全く思わないし、感じないんですよ。そりゃあ人間だもの、技量の上下はあるし、学歴の違いもあれば、職歴や年齢、その他色々と異なる人々で構成されているのが市民音楽団体でしょ? あれこれ違っていて当然だし、そこにこだわるのがおかしいし、技量の上の人は、技量の下の人の面倒見ればいいし、技量の下の人は、技量の上の人に、素直に教えを乞えばいい。ただ、それだけ。

 それにね、音大卒の人に技量の高い人は大勢いるけれど、音大卒業していなくても技量の高い人はいるし、最近は音大のレベルも下がっているようで、我々純粋アマチュアとどっこいどっこいの技量しか持たない音大卒の人もいるからね。音大卒にこだわっても、しょうがないんじゃないの? その人の人となりを見ましょうよ。

 それに、演奏技術の巧拙と、団体内のヒエラルキーって関係あるの? 演奏が上手だとエラいって感覚も分かりません。オトナの集団ならば、ヒエラルキーというものは、団体内の役割分担と指揮系統によって決まるんじゃないの? 決して、演奏の巧拙によっては決まらないと思うんだけれどなあ…。役割分担とか指揮系統とか以外の要素(演奏の巧拙…以外にも、声がデカイとか、派閥のボスであるとか、年功序列とか?)で、ヒエラルキーが決まってしまうというのなら、その団体は組織として、うまく機能していないと、私は思います。

 話を音大卒に戻します。

 まあ、音楽集団と言えども人間の集団ですし、色々あるのは分かるけれど『音大卒はエラい』という感覚は間違っていると思うし、申し訳ないのだけれど、そんな感覚持つ必要なんて無いと、私は思います。

 なんだろうなあー、やっぱり音大卒の人はエラい…と感じる心って、やっぱり劣等感なんだと思います。それも、持たなくていい劣等感だろうなあって思います。

 おそらく、専門教育を受けていない自分が、それらを受けてきた人たちと較べて、特別に劣っていると勝手に思い込み、そこで自分の中に順位をつけてしまい、自分を彼らの下に置いて、自分を見下してしまい、それが劣等感として凝り固まってしまっているんだろうと思います。

 いやあ、それって、本当に“持たなくていい劣等感”ですから! もしも、どうしても、そう感じてしまうとしても、それは相手の問題(音大卒)ではなく、自分の問題(音大卒を見るとビビってしまう自分)なんですよ。だから、劣等感なんですって。

 それにね、音大卒の人には申し訳ない言い方になってしまうのですが、音大卒って、そんなにエライのか?って事ですよ。

 別にエラくないと私は思いますよ。音大卒の人って、音楽の専門教育を受けてきたというだけの話じゃないですか? 

 音楽の専門教育を受けてきたという事は、そんなにエライのか? 別にそれ自体は、エラくも何とも無いです。音大だから音楽の専門教育を受けてきただけで、医学部で学んできた人は医学の専門教育を受けてきたわけだし、法学部で学んできた人は法律の専門教育を受けてきただけの話です。人それぞれ、卒業した大学や学部が違えば、受けてきた教育が違い、身につけた知識や技量の違いがあるってだけです。それ以上でもないし、それ以下でもないでしょ?

 「いやいや、お医者さんは病院の中ではエラいでしょ? だったら市民音楽団体の中にいる音大卒の人は、やっぱりエラいんじゃないの?」

 …別にエラくない…と私は思います。確かに、病院の中で働いているお医者さんはエラいのかもしれないけれど、医学部を卒業して医師免許を持っていたとしても、お医者さんにならなかった人とか、お医者さんであっても、いまそこの病院では働いていない人とか、お医者さんだとしても、今はひとりの患者としてその病院に来ているだけの人たちは…言い方はちょっと変かもしれないけれど…やっぱりエラくないでしょ?

 音大を卒業して、バリバリ演奏活動をしているような、プロの方が、アマチュアの団体に加わっているなら、そりゃあ先生扱いされてエラいのかもしれないけれど、そうでなくて、音大を出ていようが、出ていなかろうが、どこの大学、いや大学すら卒業していなくても、その団体のメンバーである時点で、みんな一緒、平等でしょ?

 指導者として責任を背負っているというのなら、ただのメンバーとは色々と違いがあって“エライ人”って言えるかもしれませんが、同じヒラのメンバーなら、どこでどんな教育を受けてこようとこなかろうと、その団体中での役割をきちんと果たせれば、同じですって。

 ましてや、お互いの所属団体が違えば、こちらがヒラのメンバーであったとしても、相手が指導者であっても、幹部役員であっても、対等な大人同士の関係でしかありません。

 だから、音大を卒業していないという理由だけで、音大卒の人に劣等感を持つのは、不必要な事だし、逆に音大卒の人が音大を卒業していない人に優越感を感じるとしたら、それも間違っています。もし、そんな感じの人がいたら、私ならイヤミの1つや2つ、言ってやると思います。

 音大卒だからエラい…なんて感じる心って、一種の学歴コンプレックスだと思いますよ。学歴コンプレックスなんてモノにしばられて見動きとれなくなるくらいなら、実力磨きなさい!って感じです。

 とは言っても、劣等感って奴は、理屈で説得しても、なかなか取り除くことができないんですよね。ああ、厄介だな。

 と言うのも、劣等感って奴は、現実をどう受け入れるかという問題だから、理屈じゃ解決しないんです。それに現実って奴は、たいてい、我々の希望とは違っているからね。世界は、我々ではない人を中心に回っているわけです。でも、その事実を受け入れられないと、劣等感に負けちゃうんだよね。

 劣等感を取り除く方法としては、やはり、その原因を取り去る事が一番なんだろうなあって思います。つまり、自分を取り巻く現実を変えちゃう…これにつきるかな。

 とは言っても、趣味のオトナが、今更音大に入学して卒業するなんて、非現実的な話です。でもね、きちんとしたプロ奏者に師事して、専門教育を受けることは全然可能ではないでしょうか? 音大卒に劣等感を感じてウジウジしているくらいなら、さっさと自分も専門家の元で専門教育を受ければいいのです。違う?

 で、実際、同じアマチュアの中でも、そうやって、一部の向学心あふれる人が、専門家の元で専門教育を受けているわけでしょ? それを妬いてイジワルをする人がたまにいますが、そういう人って、それこそ『音大卒はエライ』と、勝手に思い込む劣等感の塊ような人だったりします。なんでしょ? 自分の劣等感で自分が落ち込むのは勝手だけれど、自分の劣等感で他人の邪魔をして、足を引っ張ったり、異端視したり、排斥したり…なんて、オトナのすることじゃないですよ。自分の問題は自分で対処しなさいって、他人に迷惑なんてかけないでよね。ほんま、そんな、劣等感なんて、ボイっしちゃいなさいって。

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コメント

  1. operazanokaijinnokaijin より:

    久々に書き込ませていただきます。
    本日の記事を拝見して、
    思い出した話(団員から聞いた実話)を
    書かせていただきます。

    あるアマチュア合唱団、
    かなり本格的で、練習は週2回、
    年1回の公演は、
    クラシックファンなら誰もが知っている、
    有名な日本人指揮者に振っていただいています。
    夏は、その指揮者さんと一緒に合宿しています。

    その合唱団に、音大声楽科卒の、
    プロではない女性が入団を希望して、
    しかし、
    「週2回の練習には出ません。
     本番直前の数回だけ練習に出れば充分です。
     あ、前回のソリストさんたちは、
     皆、私の友達です。」
    とのことだったのですが、

    合唱団長は、丁重にお断りしたそうです。
    合唱団も色々と思いますが、
    その合唱団は、先生の指導の下、
    みんなで力を合わせて、音楽を作っていく、
    という考え方です。

    一方、入団を希望して、断られた方は、
    何というか、その合唱団に対する、
    優越感?があったのかな、と。

    おしまい

  2. ドロシー より:

    すとんさん、はじめまして。時々興味深く楽しく読んでおります。
    まず、アマチュア(ここでは音大卒以外の社会人という意味ですが)に教えてお金を取る専門家はいますが、大抵、音大受験生や音大出身者の生徒とは教え方を変えていらっしゃる先生が殆どだと思います。
    声楽科を目指す音大受験生はせいぜい2,3年の準備期間ですが、アマチュアが何十年もその先生についても彼らを追い越せない可能性もあります。
    あとは、ソルフェージュとか理論の素養の違いも出てくるかとは思いますが。

    私も市民音楽団体にいる指導者は偉いとは思いますが、それ以外のエラそうな音大出身者があまりにも多すぎます。ベテランのアマチュアは、嫉妬も入るからもっと厄介ですけどね。指導者が忙しすぎて細かいところまで目が行き届かないからなのでしょうが。
    もっとも、「いつもお世話になっている○○音大の○○教授のお弟子さん」というコネや紹介で配役や役割が決まってしまいますし、ぶっちゃけ指導者にさえ気に入られれば、それで良いんです。
    音大出身者でもプロでも研鑽を続けないとアマチュア以下になってしまいますが、それもコネとか人脈次第です。アマチュアに、それが乏しいという点だけははっきり言えます。

  3. アデーレ より:

    ふむふむ。多分、音大って、凄い学費が高く、また入るためにも、また思いっきり資金がいる事だし、また、なによりも違うのが意識というか、覚悟かな、と。どんな覚悟かといいますと、昔も今も音楽に対する熱意は勿論だが、、まあ音大に進むとは就活する普通の大学生と違い、もしかしたら職にありつくのが難しく、それを覚悟してまで音大に進むことを決意した方々だと思うのです。だって技術だけならばレッスン回数を増やせば解消できますし。
    その覚悟をした人が高い高い学費を払い鍛錬の日々を送っているわけですから、そりゃアマチュアと一緒にされたら、そりゃ納得いかんでしょうね。。。また、音大卒としては、音楽活動をする上に欠かせない教授をはじめとする人脈が手に入り、その人脈的なものは人数からいき、アマチュアにはなかなか難しいものですね。実際、バイオリニスト千住⚪️子さんなどは音大に行かなかった事で人脈的にご苦労があったようですね。ところがです。最近、日音コン、入選果たしたある楽器の男性は、なんと、なんと、同時期に私立難関大と私立一流音大を同年に受け、ダブルの大学生活をおくるという、ありえない方がおりましてまさに超人ですね。そんな超人までいかなくとも、音大に入らなくても普通に日中は会社員で休日は声楽家としてリサイタルを催す、なんてことをしている、これまた超人さんの話をチラホラ聞きまして、へー凄いねーと眼をパチクリしている私です。私も生まれ変わったら昼間、会社員、休み声楽家生活がしたいなー(笑)

  4. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん、お久しぶり。

     当事者は迷惑だったでしょうが、なかなか興味深いエピソードをありがとうございます。おそらく、その女性は、エキストラか何かをやるようなつもりで入団希望を伝えたのでしょうね。おそらく、アマチュア合唱界の常識を知らなかった?のかなって思います。

     私が団長だったらどうしたかな? 本番近くまで練習に来ないで、ただ毎月団費だけを納入される方は、別にことわる理由はないかな? でも、本番近くにいきなりやってきて、アンサンブルをぶっ壊していく方はご遠慮願わざるをえないかな? 音大声楽科卒とは言え、歌える人とは限らないし、声の無い人かもしれないから、私なら、声を聞いてから考えるかもしれません。

     へへっ。

  5. すとん より:

    ドロシーさん、いらっしゃいませ。

    >大抵、音大受験生や音大出身者の生徒とは教え方を変えていらっしゃる先生が殆どだと思います。

     だと思いますし、それでいいと思いますよ。人それぞれ、能力も目標も力量も違うわけですから、その人なりのその人に応じた教え方で良いと思いますし、それが出来るのが、良い教師だと思います。

     実際、音大でのレッスンであっても、先生方は生徒の力量に応じたレッスンをしているわけで、どの音大であれ、トップレベルの生徒には先生方も遮二無二教え込みますが、二番手以下の、いわば授業料を入していただいている生徒さんたちのレッスンは、それなりなわけです。

     つまり、程度の差です。まあ、その人の現在の能力やレベル以上の事を教えられても、消化できませんから、それでいいんだと思いますし、どんなレベルのレッスンであれ、生徒さんが、専門教育を受けて成長できるのなら、それでいいんだと思います。

    >それ以外のエラそうな音大出身者があまりにも多すぎます。ベテランのアマチュアは、嫉妬も入るからもっと厄介ですけどね。

     合唱は人間がやるものですから、どうしても人間関係の煩わしさからは逃れられません。もっと人間関係が単純にできれば、合唱も楽しいんだろうなあって思います。合唱が楽してくても、人間関係で挫折して、合唱を諦める人って、別に声の有無に限らず、大勢いらっしゃるんだろうなあって思います。

  6. すとん より:

    アデーレさん

     まあ、おっしゃる通り、音大に進学するという事は、色々な覚悟が必要なのは事実ですし、音大を出ても、将来の職業にはむすびつかない人が極端に多い事も事実ですね。

     そもそも、音楽大学と言うのは、演奏家を養成するための学校ではなく、中学~高校の音楽教師を養成するのが第一義の学校であると、私は認識しています。でも、今時、学校の音楽の先生ってダブついているんだよね。地方に行けば、まだまだ就職のクチはありますが、そんな地方に行ってしまうと、演奏活動が出来ないし、演奏会も聞けませんからね。人気ないんですよ。

     財産と覚悟がないと入学できないのが音大なら、そこの卒業生さんたちのプライドが高くても、ある意味、当たり前ですね。プライドが高いのは、大いに結構ですが、それを他人に振りかざすのは、ちょっと違いますね。本当にプライドの高い人は、そんな品下る行為はしないものです。

     どの学校のどの学科を卒業しても言えるのですが、音大卒の方は、他と比べて、少々学歴をこじらせちゃった方が多いのかな?って気がします。いわゆる、音大卒エピソードの大半って、学歴をこじらせちゃった人たちの話が多いでしょ? でも、世の中には、音大卒で立派に社会人として活躍されている方も大勢いらっしゃるわけだしね。

     音大卒、音大卒と十把一絡げにして語ってしまうのは、本当は良くない事なのかもしれません…って、そんな話題を振ったのは、お前だって? そうですね。ごめんなさい。

  7. Hiro.MTB より:

    わお、大変なネタ振りをしてしまった((笑)。

    私も「音大卒」だろうが「専門教育経験無し」だろうが、同じアマチュア団体に所属して同じ団費を払っていれば対等である、それが大人の付き合いである、とは思います。

    でも、やっぱり専門教育を受けた人は出す音が違います。前に出る、と言いましょうか。悲しいかな私なんかと比べて、アンサンブルにおける貢献度が違うんですよね。

    まあ、私は真正のアマチュアとして、本業の会社勤めの傍ら、余暇・余技として下手の横好きで活動しているのだと割り切っているので、劣等感は無いのですが、事実は事実です。

    また、例えばプロの漫画家がコミケに出品するのと同じで、プロや、(プロ活動はしていない)音大卒の人が一人のアマチュアとしてアマチュア楽団に入って演奏する事自体は、同じ音楽を愛する者としてあって良いと考えています。一概にそういう人たちを拒絶するものではないと。

    ただ、いろいろ香ばしい発言をするんですよね、そういう人たちは。

    ある日の練習(吹奏楽の合奏)で、ある人(普通のアマチュア)がどうしても吹けないフレーズがありました。ソロじゃないけどその人だけがメロディを担当するので、非常に目立ちます。で、何回か合奏が止まりました。そこで音大卒が一言「どうせ吹けないんなら小節の頭の音だけ出しときゃ良いんだよ」。

    その吹けない人は忙しい仕事をやりくりして当日の練習に来たので、練習不足は当然ですし、それでも練習に来たということはそれだけの責任感があるわけで、吹けない事に対するプレッシャー(劣等感)もあったのでしょう。「どうせ」の一言で切れて、練習中であるにもかかわらず楽器を片付けて帰っちゃいました。

    一方、音大卒の方も、声の調子から察するに、悪意があって言ったのではなく(意地悪な性格では無く、むしろ飄々とした、接していて気持ちの良い方です)、単に助言のつもりで言っただけだと思います(たぶん、音大ではそんな会話が普通だったのでしょう)。

    音大卒が常に香ばしい発言をするとは言いませんが、こういう事例を目の前にすると、同じアマチュア(音楽愛好者)同士、なんで仲良く出来ないかなぁ…残念だなぁ、と思います。

    私なら吹けないと割り切っているので、そんな言葉を投げかけられても「そうだねー、合奏止めちゃってゴメンねアハハ」で済ませちゃうのですが。

  8. すとん より:

    Hiro.MTBさん

     香ばしい発言をされる音大卒の方…容易に想像つきます(笑)。

     音大卒…と言うか、音大に入学するために、彼らはそれこそ、我々アマチュアさんたちには想像もつかないような過酷な経験をしているわけです。音大に入学するためのレッスンは、本当に厳しいものだし、入学してからも、何度も何度も修羅場をくぐり抜けてきているわけです。ですから、我々とはメンタルの強さが段違いだったりするわけです。

     Hiro.MTBさんのおっしゃるとおり、その音大卒の方には悪意は無かったのだと思います。それどころか、親切心によるアドヴァイスだったのだろうと思われます。ただ、この会話、音大卒同士ならなんてこともないのかもしれませんが、我々一般庶民は彼らほどメンタル強くない人間も多数いますからね。特に純粋アマチュアは(私もそうですが)どこか音楽に甘えているところがあり、メンタル弱々だったりするわけです。そこに的確なアドヴァイスが飛んできて、メンタルが耐えられなかった…ってだけの話なんだろうと思います。

     出来る人は出来ない人の心情なんて理解できないし、出来ない人は出来る人の心情を察することができないのです。

     まさに、異文化交流、地元にいながらグローバルな世界に生きているのが我々なのです。

  9. かこ より:

    お久しぶりです!
    音大出のフルートの方々(そのうち1人は同じ吹奏楽団)とお話をした時に、「同じ位の演奏レベルでも、音大出てるか出てないかで見る目が変わる」と言っていました。
    音大出てない人に対しては「凄いね〜」
    音大出てると「音大出てるのにそのレベル!?」と、思うんだそうです。
    こちら側にも、劣等感などフィルターをかけてしまう部分はあるのでしょうが、
    彼女達も、こちら側にフィルターをかけて見ているみたい。
    彼女達は音楽と真摯に向き合って来た期間も苦労も違うわけで、そもそもが同じレベルに立つのは無理、と思っているし尊敬もしていたのですが、いろんな言動を見てると、う〜ん…。
    結局、彼女と他メンバーとの間に軋轢が生じ、音大出さんはさんざん「こんな楽団辞めたい!」と文句を言い、退団…ではなく休団中。でもとある曲でメンバーが足りなくて、出られないか聞いたところ「正式にオファーしてくれれば出ます。でも私は今回お手伝いなので、イベントに出るためのチケット代は払いません。」みたいな態度で、他メンバー→休団中とはいえ団員なのに何様だ!
    で、余計雰囲気が悪くなる…
    ああもう、どうしましょう(笑)
    音大出でも、演奏面でも人間関係でも上手く溶け込んでリードしてくれている方々も団内にはいるのに、彼らの中で何が違うんでしょうね。

  10. すとん より:

    かこさん、お久しぶり。

    >、「同じ位の演奏レベルでも、音大出てるか出てないかで見る目が変わる」と言っていました。

     確かに、それは無いとは言えませんね。

     でもそれは仕方のない事です。音大は専門教育を与える機関だし、そこを卒業した人は、その専門教育を受けた人なんだからね。ズブの素人と同じ扱いは出来ません。

    >音大出てない人に対しては「凄いね〜」

     うん、凄いと思うし、よくやったと思います。

    >音大出てると「音大出てるのにそのレベル!?」と、思うんだそうです。

     これはその音大卒業生がだらし無い。専門教育を受けたにも関わらず、素人と比べられてしまうなんて、学費をドブに捨てたようなものだし、そういう扱いを受けても仕方ない…と思います。多くを与えられた人は、多くを求められるのです。

    >いろんな言動を見てると、う〜ん…。

     以下の部分に関しては“音大卒だから”と言うよりも、その方のパーソナリティーの問題だと思いますよ。もちろん、音大卒という条件が余計に事を複雑にしているとは思います。いわば“音大卒をこじらせた人”なんだと思います。

     そして、その“音大卒をこじらせた人”って、たまにいますよね。多くは「卒業はしたけれど、それに見合った演奏力もないけれど、プライドだけはある」というパターンかな? 実際、ロクにピアノも弾けない音大のピアノ科卒業という人、私、何人も知ってますもの。

     結局、そういう人も、広い意味で考えると、被害者なのかもしれないなあって思ってます。音大も、商売ですからね。経営のためには、授業料を運んでくれる生徒が欲しいのですよ、たとえ実力がなくて、将来の希望がないと、分かっていてもね。本来なら、不合格にして、別の道を歩ませてあげるのがオトナの判断なんでしょうが、これが商売となってくると…そうも言ってられなくなってくるわけです。

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