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なぜ私はレッスン記事の連載ができるのか?

 私は、声楽にせよ、フルートにせよ、過去にはヴァイオリンでさえ、レッスン記事の連載をしています。なぜ、レッスン記事の連載ができるのかと言えば、きちんと先生方に許可を頂いているからです。
 町の音楽教師の中には、自分のレッスンをネットに書かれるのを嫌がられる人もいます。もしも私がそういうタイプの先生に習っていたら、すぐさまここのブログは閉鎖です。だって、あれこれ色々な記事をブログに書いていますが、ここのブログの主な目的は「レッスンの忘備録」なんです。もちろん、自分用ですが、レッスン記事がアップできなくなったら、ここのブログのレゾンデートルが犯されるわけですから、ブログは閉鎖せざるをえなくなるか、全く別物のブログに転向しなければいけません。まあ、別物のブログを書く余裕は私には無いので、そうなればブログ閉鎖でしょうね。
 自分のレッスンをネットに書かれるのを嫌がる先生方の言い分としては「手の内をネットにさらされるのは、うれしくない」のひと言に尽きるようです。つまり、ネットにレッスンの様子を書かれることは、商売の邪魔ってわけです。
 以前、声楽のY先生にそんな事を話した事がありますが、Y先生はそんな事をちっとも気にしていませんでした。と言うのも、ブログ記事はもちろん丁寧に書いていますが、だからと言って、それを読んで、レッスンで教えている事が伝わるかと言うと、それはかなり微妙なのをY先生は知っているからです。
 例えばブログ記事に「響きは倍音構成であり、もっと響きを高くする事で音程の幅の広い声になる」と私が書いたとして、私自身はこの文章を読めば「ああ、あの事だな」と察しが尽きますが、第三者がこの文章を読んで、果たして内容がつかめるでしょうか?って話です。この文章を読んで「ははん、あの事だな」と察する事が出来て、自分でそれを再現できる人は、すでにこのレッスン内容が自分の身になっている人であって、出来上がっている人でしょう。一方、これからこのような事を習うレベルの人にとっては、この私の文章では、何が書かれているのかチンプンカンプンになるしかありません。だって、何が書かれているのか、分からないからです。
 声楽に限らず、音楽の学習って、体験の積み重ねだと思うのです。決して、知識の積み重ねではないと思います。だから、音楽を座学で学ぶのは無理です。実技として、練習を積み重ね、レッスンで正しく方向付けられる…という体験を積み重ねていかないと、学べないのだと思います。
 そういう意味では、ブログの記事を読むのは、読書体験ではあっても、音楽体験ではないので、そこから何か音楽的なノウハウを学ぶのは、まず無理なのです。すでに得ているものの確認なら、十分できると思いますが。
 ってな事を、ずっとずっと昔にY先生から聞かされて、深く感じ入ったので、未だに覚えている私なのです。
 ちなみにフルートのH先生は「ネットの記事を読んで、フルートが上達するわけないから(ネットにレッスンの様子や内容をアップしても)かまいませんよ」と簡単に言ってましたが、おそらく内容的には声楽のY先生と同じような事だろうと思います。
 なんて事を書くと、ブログ記事等を読んで、独学で音楽を学んでいる人を全面否定してしまいますが、私の経験を踏まえても、独学で音楽を学べるのは、ごくごく初歩レベルまでであって、そこから先に進むためには、自分自身にあふれるほどの才能を持っているか、あるいは良き師匠との出会いが必要だと思います。独学だけでプロになった人は歴史を見ればいないわけではありませんが、その人たちのその後の活躍を見ても、そもそもが天才であって、音楽の才能にあふれている人なのであって、そこは我々凡人とは違います。我々凡人が、あるレベルよりも上達しようと望むなら、良き師匠との出会いはぜひ必要なのだと思います。

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コメント

  1. オペラ座の怪人の怪人 より:

    >>>ネットにレッスンの様子を書かれることは、商売の邪魔ってわけです。
    ネット上でレッスンの様子を書かれているA先生と、
    ネット上でレッスンの様子を書かれていないB先生と、
    どちらが集客、ならぬ「集生徒」が見込めるかというと、
    A先生のような気がしますなあ。
    でも、まあ、どうにもこうにも、
    「ネットが嫌い」という先生もいるでしょうから、
    そういう先生を否定する私ではありまへん。
    おしまい

  2. すとん より:

    オペラ座の怪人の怪人さん
     ネットを商売の邪魔者とみなすか、宣伝部材と考えるかは、その先生次第です。それぞれの先生には、商売上の戦略があるわけですから、部外者がそれについて、どーのこーの言うべきではないと私も思ってます。
     それに手広く生徒を大勢集めたい先生もいれば、こじんまりとやりたい先生もいます。だいたい、町の音楽教師さんたちは、これをメインの収入にしているわけではない人も大勢いるわけです。それこそ、ご主人の扶養から外れないように収入をセーブしている方だっているわけで、そういう人にとっては、宣伝なんて不要だし、むしろ目立ちたくないとすら考えているかもしれません。
     人、それぞれです。
     ただ、私はこのようにネットをやっているわけですから、ネットが嫌いな先生だと、うまくやれないかもしれません。それもお互いの相性ですね。

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