スポンサーリンク

練習は出来ないところをちょびっとだけやるのが良い

 私の自宅練習の方針です。自宅練習は先生がいないところで行う練習ので、あまり自分を追い込まないようにしています。と言うのも、追い込む過程で、失敗経験をして、それが身に付くことを恐れています。練習では、自分に良い癖を付けたいと思ってます。でもそれは自分ひとりの練習ではなかなか難しいので、せめて悪い癖を付けないように心がけています。
 よく、出来ない箇所ばかりを集中的に練習する人がいます。「出来なければ、出来るまでやれ」というやり方ですね。ま、根性論です。キング先生がよく言ってましたし、当時の私もなるべくその方向で頑張っていましたが、今となっては、このやり方は良くないと思っています。と言うのも、このやり方では上達しないんですよ。むしろ、練習すればするほど下手になります。真面目な生徒ほどドンドン下手になっていきます。
 というのも、出来ないから「出来るまでやれ」でしょ? つまり、出来ない状態を何度も何度も繰り返すわけです。で、その出来ない状態を何度も繰り返せば出来るようになるのか? それはスポ根漫画の世界であって、現実の世界の話ではありません。現実世界では、出来ない状態を何度も何度も繰り返すと、その出来ない状態が身についてしまいます。つまり、悪い癖が身に付くわけで、そんな事をしていても決して出来るようにはなりません。そして、才能ある人も、このような間違った練習法のためにつぶされてしまいます。
 だから、出来ない事はやらない方が良いのです。もちろん、練習量が欲しい時は、ガンガンやれば良いのです。でもテクニカル的に出来ない事は、無理にやらない方が良いです。ちょいとやってみて「こりゃダメだ」と思ったら、むしろやっちゃダメです。で、出来ない自分を受け入れるわけです。
 繰り返しますが、根性とか努力とかで、どーにかなるのはマンガの世界だけですよ。
 じゃあ、出来ない事はどうやって身につけるのか? それは、基礎練習あるのみです。どんな基礎練習をするべきなのかは、先生と相談ですね。
 直接、城攻めを考えちゃダメです。とにかく、遠回りをしても、外堀を埋めていくのです。場合によっては、籠城攻めも辞さない覚悟で臨みます。そうやって、時間を掛けて手間掛けて、テクニックってのは身につけるもののようです。
 逆にテクニック的には出来るはずなのに、うまくいかないのは、練習量の不足が大きな原因だから、それはもう、馬鹿になったつもりで、ガンガン練習していくしかないです。ただし、1日は24時間なので、曲の頭から最後までの通し練習ばかりやっていたら、効率が悪いので、うまくいかない箇所を、フレーズ単位とかで取り出して、そこばかりをガンガン練習していきます。
 つまり、練習では、出来る箇所は確認程度に弾いて、出来るはずなのにうまくいかない箇所はガンガン練習して、まだ出来ない箇所はちょっとだけ弾いて出来ない事を確認したら、あとは基礎練習をガンガンやる…って方針で、出来たら良いなあって思ってます。
 いやあ、クチでは何とでも言えるんだけれど、実際の生活の中では、練習時間をひねり出す事自体が難しいのよ(涙)。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。

にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

コメント

  1. オペラ座の怪人の怪人 より:

    今日は、すとん様の「ひとこと」にも「練習は」にも感銘を受けました。
    オリンピックに関しては、前にも書きましたが、
    コロナ以前の「真夏・灼熱・炎天下」の東京オリンピック7~8月開催に反対します。
    正直、不謹慎ですが、もし、強行するなら、灼熱で倒れる選手・観客が出れば、
    もう、炎天下の時期を選ばないかも?と思ってしまいます。
    「練習は」に関しては、ほんと、
    >>>根性とか努力とかで、どーにかなるのはマンガの世界だけ
    と思います。
    まあ、根性・努力で切り抜ける(切り抜けた)人は、それはそれで結構ですが。
    「練習」というもの、あるいは、もう少し拡大して「勉強」というものは、
    個性的なものであって、人それぞれ。
    1. 予習が向く人、復習が向く人、
    2. 理解が向く人、暗記が向く人、
    3. 朝勉が向く人、夜勉が向く人、
    これら3つの組み合わせだけで、2×2×2=8通り。
    先生と相談して、自分に向いた練習方法・勉強方法を見つけるべし。
    しかし、そんなことの分かっていない先生が、また、多いんですなあ。
    ( ̄▽ ̄;)  ( ̄~ ̄;)  ( ̄□ ̄;)!!
    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
    おしまい

  2. すとん より:

    オペラ座の怪人の怪人さん
     たぶん、根性とか努力とかで、どーにかなった人は、自覚していないだけで、天才なんだと思います。最初っから“持っている人”なのです。持っているから、あとは根性とか努力とかで、その能力を発現させればいいだけの話であって、それを何も持っていない一般人に当てはめたり、押し付けたりしても、何も出来るようにはなりません。持っていない人は、まず持つ事から始めないといけないわけですから。
     たまに「どんな人でも3000時間練習すればプロになれる」とおっしゃる人がいますが、それは二つの点で嘘だと思ってます。
     まず、3000時間も練習を積み上げられる人は、神様に愛されている人です。普通の人には無理です。そういう人は、もはや“練習を積み上げられる才能を持った天才”と言えます。
     それに誤った練習を3000時間も積み重ねても、プロになれるはずはありません。極端な話、腕立て伏せを3000時間やっても、プロの音楽家にはなれません。正しくて効果的な練習を積み重ねないと、プロどころかモノになりません。
     おそらく「才能を持った人が3000時間練習すれば、才能が開花してプロになれる」が正しいのだと思います。
     あと、オリンピックを外人客を締め出して行っても、選手たちは外国からたくさん来るわけだし、その選手たちを検疫無しで入国させようという話がちらほら聞こえるけれど、それで日本の皆さんは納得するのかしらねえ?

タイトルとURLをコピーしました