何気なく図書館の棚を見ていて、題名に惹かれて読んでみておもしろかったのがコレ。47歳ってところがツボでした。
作者は池田理代子。そう、ベルバラの作者ですね。
漫画家として成功した後、これから何をしようと思った時に、若い時の「声楽家になる」という夢をもう一度追いかけてみようと思ったのだそうです。
この人のすごいところは、思っただけでなく、それをエネルギッシュに実行してしまったところ。成功する人はやはりどこか常人とは違うものです。実際、音大卒業後にCDデビューもしているそうですし…。
あの頃、「池田理代子引退!」なんて噂が飛び回ってました(この噂はガセですね)が、仕事を減らして、世間への露出を減らし、音大に行ってたとは、おもしろい人生ですね。
本の内容そのものは、月刊誌での連載をまとめたものらしく、時系列に音大入学から卒業までのことが書かれています。在学中にご結婚もされています。
励まされます。とにかく、励まされます。
もちろん我彼の才能の差や社会的立場の違いなどもあり、決して同一視はできないのですが、初老になってから自分を変えてゆく、そのスリリングな体験を(スケールの違いはあれど)共有する仲間として読みました。
前向きに生きていく、オジサンオバサンたちの励みになる本です。私も「さあ、がんばるぞ」って気持ちになれました。いい本です。
ちなみに本業の方の代表作「ベルサイユのバラ」は読んだことがないという方はいないと思いますが、一応リンクしておきます。読んでなければ、現代日本人として、ちょっとマズいと思いますので、このチャンスにどうぞ。
コメント
TBさせていただきました。
記事に載せたセブンアンドワイのリンクから池田さんの声が試聴できます。(同じアントワネットの歌を次の記事以降で唐沢まゆこさんとドミニク・ヴィスと比較できます。)
歌声を聴いてますます勇気付けられました。
うふふ、この本持ってますよぉ。
感想を書こうと思ってまだ書けずにいるんですが、本自体は結構前に購入してます。感想を書いたらTBしてみますね。
池田さんのパワーってすごいな、と思います。ちなみに私、大学時代に友達の持ってる「オルフェウスの窓」を回し読みしててすご~くはまってました。(確か音楽学校の話だったはず)
>Ceciliaさん
TBをたどって池田さんの歌声を聴きました。え、これって、趣味のレベルじゃないよ、ガチンコの声じゃん…って、思いました。すごいなあ、やればできるんだなあ、初老でも。
私もますます勇気づけられました。
>ことなりままっちさん
実は「オルフェウスの窓」は以前にも妻に薦められましたが、実はまだ読んだ事ありません。一応、これでも私は男の子なので、最低限の少女マンガ(例えば「ガラスの仮面」とか「風と木の詩」とか「キャンディ・キャンディ」とか)をクリアしたにすぎません。ひとまず、日本人としての最低ラインはクリアしたつもりです。
オルフェウスは現物さえあれば読んでみたいのですが…。文庫になっているんだから、買うか。
あ、部屋の本棚に「いつもポケットにショパン」が並んでる…読んだことないけど。さっそく読むか。
このブログを読み、ちょうど昨日書店の人が職場に来たので注文しました。前から知っていましたがちょっと背中を押されました。
>tak16さん
私の記事がきっかけで、池田さんのご本を購入されたとのこと。記事を書いた者として、うれしくて、なんか背中がこそばゆくなる感じがします。
今後ともよろしくお願いします。