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食べ物の恨みは恐ろしい…

 先日、焼き芋を金魚たちにあげた時、シズカはお昼寝中で熟睡していました。他の子たちで焼き芋を食べ終わった頃に目覚めたシズカは、なんかとってもイキリ立っていました。自分が焼き芋を食べそびれた事を瞬時に理解したようです。
 しばらくは荒々しく水槽内を泳ぎ回っていました。よほど腹に据えかねる事だったようです。でも、所詮は金魚ですからね。怒りが持続する事はありません。あっという間に忘れてしまうのです。
 そう、忘れてしまうはずだったのです。
 しばらくは荒々しく水槽の中を泳ぎ回っていたシズカでしたが、やがてエサを投入する場所にやってきて、じっと人間を見つめるようになりました。これがなんとも、力強い目ヂカラで睨むんですよ。シズカの心の声が聞こえます。「焼き芋を入れてください。私はまだ食べていないのです…」って声が聞こえるのです。
 無い袖は振れません。それでもしばらくずっと睨んでいました。
 翌日になれば忘れる…と思っていました。朝のエサを普通に食べました。でも、人間が食事をすると思い出すのでしょうね。エサの投入口にやってきて「食事をしているんでしょ? 焼き芋を入れてください」というシズカの声が聞こえるんですよ。
 これが毎日毎日続きました。物事をあっという間に忘れてしまうはずの金魚なのに、シズカは焼き芋を食べ損なった事を絶対に忘れないのです。食べ物の恨みはほんと、恐ろしいのです。
 ちなみに、あれから十日ほど経ってから、焼き芋を入れました。今度はきちんとシズカが起きて活動している時にです。頭のネジが吹っ飛んだのかと思うくらいに、狂気を含んだ異様な動きを何度もしながら焼き芋を食べていました。それからは、ジト目で人間を睨みつける事はなくなりました。やっぱり焼き芋を要求していたみたいです。

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