そう言えば、ヤヨイが我が家に来てから、もう5年以上も経ちます。何しろ2015年3月に我が家にやってきた子で、今や我が家の水槽の一番の古株になってしまいました。もうすっかり成魚です。
実はこの子、買ってきた当初から、色々と疑問があった子です。
お店ではキャリコ琉金として売られていました。簡単に言うと、三色琉金です。でも、その当時から「キャリコ琉金?」とは思っていました。
確かにパッと見ではキャリコ琉金かもしれません。遠目で見ると、体型は琉金的なひし形だったし、体色も白をベースに黒と赤でしたから、まあ、キャリコ琉金だと言われれば、そんな気もしないでもなかったのです。ただ、当時のヤヨイは、今のヤヨイの口の中に入ってしまうくらいの極小サイズだったので、細かい事はよく見えないし、実際分かりませんでした。
まあ、キャリコ琉金は安価な金魚ですから、ヤヨイを安価な価格(640円)で買えたことはうれしいですが…今の成長したヤヨイを見ていると、どう見てもキャリコ琉金には見えません。
まず、我が家にやってきたチビだった時は、琉金体型でしたが、成長した今は、全然琉金っぽくはなく、むしろ横長で俵型のオランダ体型になりました。ヤヨイはよくシズカと並んで泳いでいるのですが、典型的な琉金であるシズカと比べると、全く体型が違うんですね。
チビだった時はよく分からなかったのですが、ヤヨイの鱗は透明鱗なんです。琉金の鱗は不透明鱗(つまり普通の鱗)なので、ヤヨイは琉金よりも、ちょびっとだけ高級魚なんです。
あと、顔が丸いんです。これはチビの時からそうでしたが、琉金って顔が三角で尖っているんですよ。でもヤヨイはドーム状の丸い顔をしています。
ある意味、これは決定的かもしれません。これもチビの時は分からなかったのですが、ヤヨイの背中は青いんです。つまりキャリコ(3色)ではなく4色なんです。で、背中が青い金魚ってのは、東錦(あずまにしき)の特徴の一つなんです。
そう言われてみると、背中が青い事だけでなく、体型とか透明鱗とかも東錦の特徴と合致します。
しかしヤヨイが東錦かと言うと、これも違います。
東錦の特徴には、背中が青いだけでなく、頭部に赤くて大きな肉瘤がある…という特徴があるんですよ。で、ヤヨイは…と言うと、確かに頭部は赤いのですが…真っ平らです。全然瘤がありません。瘤の無い東錦ってのは存在しません。東錦という金魚のレゾンデートルは肉瘤であって、その瘤の大きさで東錦としての素晴らしさが決まるくらいですから。
結論から言えば、ヤヨイは“肉瘤がありえないくらいに小さな、貧瘤の東錦”なのかもしれません。つまり“規格外の東錦”というか“F級品の東錦”なのかなあ…って思います。いや、たぶんそうなんです。つまり、東錦の出来損ないなんでしょうね。
でも、かわいいので許します。
ヤヨイが出来損ないの東錦であるにしても、あるいは別の種類との雑種金魚にしても、どっちにしても、チビの頃はキャリコ琉金として売られていましたが、キャリコ琉金ではないようです。
つまり、ヤヨイはミステリアスな存在なんです。
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