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プロをナメちゃいけない

 歌とかフルートとかに限らず、音楽を趣味としているオジサンたちの中には、明らかにプロをナメている人たちがいます。人として格下と見下している人もいれば(これは明らかな“職業差別”ですね)、技術的に自分たちの隣の席にいるだけの人として接している人(プロの凄さが分からないんです)もいます。
 あなたは、資産家で上級国民なのかもしれないし、そうでなくても、さぞかし現役時代はご立派な肩書の方だったのかもしれないけれど、今の立場は、ただの音楽愛好家であり、アマチュア音楽家でしかないわけです。相手がいくら年齢的に若かろうと、あるいは芸能人なんて、あなたから見れば社会の外の人であろうと、縁があってご一緒しているプロの方なのです。
 どうして、プロフェッショナルに対する敬意というのもがないのかな?と思うわけです。先達に対するリスペクトの気持ちってないのかしら? いや、無いどころか、むやみに軽く扱って、見下している雰囲気すらあったりします。特にプロの方が、若かったり、女性だったりすると、ほんと、オジサンって、相手を見下すよね。
 なんかイヤだな。他人を見ると、すぐに値踏みをして、マウンティングをし、自分が上に行きたがる人って、人として卑しいと、私は感じてしまうのです。
 いくら若かろうが、相手はプロであり、その技術は一定水準以上あるわけで、それだけでも尊敬に値すると、私は思うんです。
 「誰でも3000時間練習すれば、プロになれるんだ」とか言って、プロなんて大した存在じゃないんだって嘯く人に出会った事がありますが、その言葉を言う前に、まず自分は3000時間練習できたのかい?と尋ねたくなります。その3000時間も自分の人生を費やせる事が尊いわけだし、実際問題、目の前にいるプロの方は3000時間どころか、もっと多くの時間を、人生の大半の時間を捧げた結果、今があるんだと思いますよ。それを3000時間の練習ができていない人が“3000時間うんぬん”と言う事自体、おかしいと思うんです。
 プロの方って、本当はすごく難しい事を、いとも簡単にやってのけちゃう人が多いのです。でも、物事の表面しか見られない人にとっては、その凄い事が簡単な事に感じ、自分じゃ絶対にできないのに、明日にでもできると錯覚して、ナメた発言をする人もいます。ファンタジーの世界にでも生きているのでしょうか? “俺スゲー!”は、異世界のにでも行ってから叫んでください。現実社会は、ファンタジー世界よりも、スポ根の世界に近いんです。汗と涙と努力が必要なんです。
 とは言え、プロの方にもレベルの差があるし、一流のプロもいれば、教育者として立派な方もいる一方、セミプロ(つまりアマチュア)以下の技術しか持っていない人もいるし、演奏力はあっても指導力が皆無の人もいれば、世間知らずだったり、社会的にはほぼクズ同然の人もいるのも事実です。
 アマチュアの人がプロをナメちゃいけないように、同時に、プロの方々はアマチュアにナメられないようにしてください、お願いです。
 一番の問題は、すぐにマウンティングをしたがる、卑しい品性の人たちの存在…なんだと思うけれど、でもそれが人間の本質(ただし欠点)だとも思うので…ああ、難しい難しい。自分と他人を比べても、不幸になれても、幸せにはなれないと思うんだなあ。

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コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。
    明けましておめでとうございます。
    大晦日に人生初のカラオケメンバーに登録し、午前に1時間ちょっとの練習を始めました。
    この年齢になって言うのもなんですが元旦除きで4日連続して吹いたのは小学生のころの記憶があいまいですがそれ以来です。
    時間が限られているので吹くのは譜読みなしでT&Gを少し、大好きなエチュード一つとマイブームのシューマン・ロマンスです。
    同じパターンを繰り返しているとどこに注意するかだけも全然変わります。
    今までの師匠の話とかアマオケでの指揮者の指示とか頭の中でグルグル回ってしまいました。
    こちらは来週からも平日10:00頃出社で、カラオケは7:00から空いているので毎朝吹けるし吹きたい、とおもう今日この頃です。

  2. すとん より:

    tetsuさん あけましておめでとうございます。
     良い練習場所を見つけられたようで…。カラオケって、楽器の練習に良いんですよね。ただ、問題は費用面ですが、カラオケメンバーとやらになると、たぶんお安くなる?のかな? だとしたら、うれしいですね。私は幸いに、自宅で練習できる環境があります。自宅でできるせいか、いつでもできると思うと、案外しないもので(汗)。

  3. kyonzy より:

    マウンティング…アマチュア同士の間でもあって嫌ですね。どんぐりの背比べに過ぎないのにと思うと悲しくなります。
    さて、プロの話に戻りますが、これが本当にピンキリですよね。超一流からそうで無い人まで。音楽というのも、殊に筋肉を鍛えて使う“歌”という事になるとそれが顕著に感じられます。時代の変化というのもあるのでしょうか?思わず、昔の人はと言ってしまう自分が嫌になる時もありますが、そう言わざるを得ない方が見受けられるのも確かなようです。

  4. すとん より:

    kyonzyさん
     おっしゃるとおり、プロと言ってもピンキリです。これはおそらく、音楽と言うものが、専門教育を受けたからと言って、必ずプロとして生計を立てられる…というわけではないわけです。プロとして、生計を立てられるほどの腕になるには、教育と、それに伴う努力だけでは、まだ不足するモノがあるんだろうと思います。
     …才能? それの多寡によって、同じプロと言っても、一流からそうではないクラスまで偏在してしまうのかもしれません。そういう点から見ても、プロとして活躍できている人って、決して軽んじてはいけないんだと思います。やっぱりプロとしてやれている人は、すごいんだよ。

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