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帝国劇場で「ラ・マンチャの男」を見てきました

 少し前の話になりますが、このままお蔵入りさせるのも、もったいない話なので、アップします。
 実は先日、久しぶりに日比谷の帝国劇場に行き、ミュージカル「ラ・マンチャの男」を見てきました。
 演出/セルバンテス/ドン・キホーテ/アロンソ・キハーナ:松本白鸚
 アルドンザ/ドルシネア:瀬奈じゅん
 サンチョ:駒田一
 旅籠の主人:上條恒彦
 カラスコ博士:宮川浩
 神父:石鍋多加士
 言わずと知れた松本白鸚を見るためのミュージカルであり、松本白鸚(前松本幸四郎、元市川染五郎)の元気な姿が見られれば、それ以上の文句を言っちゃあならないミュージカルです。で、実際、松本白鸚はお元気でした。
 それにしても松本白鸚は、今年で77歳ですよ、立派な御老体です。「ラ・マンチャの男」は演じ続けて、今年で50年だそうですし、上演回数も1300回を超えたそうです。すごいね。こうなると、彼が死ぬまで「ラ・マンチャの男」は他の人が演じられませんなあ。まるで、森繁の「屋根の上のバイオリン弾き」状態ですな。
 「ラ・マンチャの男」というミュージカルそのものは…まあ、芝居寄りのミュージカルですね。キラーソング「見果てぬ夢」はあるものの、音楽を聞くためのミュージカルとは思えませんし、ダンスにも見るべきシーンはありません。役者の芝居を見るミュージカルなので、昔から日本人受けをして、今年50年になったんだと思います。あまりミュージカルを好まれない方にも良いかもしれません。上演時間も、たったの2時間(もちろん、休憩はありません)で、映画と変わりませんし…ね。
 松本白鸚の「ラ・マンチャの男」を見られて良かったと思ってます。年齢を考えると(ごめん)、次があるかどうか、分からないものね。「ラ・マンチャの男」の松本白鸚を見るのは初めてですが、松本白鸚の舞台は今までにも何度か見ていますが…やっぱりだいぶ衰えたなあと感じます。なので、彼がお元気で舞台で演じているだけで、それだけで有り難い…そう思う次第なのです。とにかく舞台で演じている時は、まだまだお元気なのですが、舞台が終わって挨拶をされている時(つまり、素になっている時)は、見るからに聞くからに“ザ・老人”って感じだもの。つまり、舞台では、相当に頑張って演じている様子です。あと、何年続けられるのかしら?
 「ラ・マンチャの男」と言えば、ピーター・オトゥール主演の映画も有名ですし、作品そのものを楽しみたいなら、映画版で十分かもしれませんが、舞台には舞台の味があります。映画と舞台は別物と思った方が良いかもしれません。実際、舞台の方が、音楽の分量が多めだしね。
 久しぶりに行った帝国劇場は、あれこれ変わっていました。一階ロビーにあった売店は撤去され、ロビーが広く感じられました。トイレも改装されていました。男性用のトイレは小規模になり(妻が言うには)女性用のトイレが大幅に拡大されたそうです。まあ、今や、ミュージカルの客なんて、ほとんどが女性だから、女性用のトイレはたくさん用意しないといけないよね。

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