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台風の避難勧告について思うこと

 台風19号は列島に大きな爪痕を残して去っていきました。台風被害にあわれた方へお見舞い申し上げます。
 さて、私のところは、特に大きな台風の被害も出ず、無事でした。家も壊れていないようですし、停電している箇所もありません。電車もバスも走っております。店も普通に営業しています。ただ、いつもと違うのは、スーパーなどの生鮮食料品の棚にアキが目立つ事かな? とにかく、野菜が無いんだよね。魚とか肉とかは(冷凍の在庫があるんだろうね)山のようにあるんだけれど…。あと、パンは地元に超デカいパン工場があるので、そこからのパンが大量にやってきて、パン祭りしてました(汗)。と言うわけで、ウチの近辺は無事だったけれど、日本の物流がまだきちんと復旧しきれていないようです。
 台風の日は、ウチから数十メートル先の地区には避難勧告が出て、数百メートル先の地区には避難指示が出ました。なので、我が家も市町村から避難系の命令が出たら、どうしようか、どこの避難所に行くべきか…など、妻と話し合いました。
 その時に思った事は、たぶん住んでいる地区から考えて、避難するのは、息子くんが通っていた小学校か、それとももう少し手前にある別の小学校の二択だろうけれど、どちらも行きたくないなあ…って思いました。
 と言うのも、両校とも川のほとりにあって、その近くを流れる川があふれそうになっている状況で、そこがあふれそうだから避難系の命令が出ているという現状だったからです。もし川があふれたら、小学校は完全に水没しちゃうわけだし、避難所になっている体育館は平屋ですから、当然水没しちゃうわけで、そんな水没しちゃいそうな場所に避難してもいいのか?という事なのでした。
 まあ、避難指示が出たら避難しなきゃいけないけれど、避難先として水没しそうな場所をチョイスする事は…まずないよね。それどころか、当地のハザードマップを見たら、我が家って全然安全っぽいんだけれどなあ…、家にいる方がよさそうなのに、雨風の激しいなか、避難所まで避難しないとダメかな…などと悩んでおりました。まあ、お上の指示には従わなきゃならないけれど、気が重いなあ…。
 と、グチグチ考えていたわけです。おまけに避難先には十分な物資がないから、なるべく避難する時は食べ物と毛布を持参して避難しろという指示が出ていました。うわー、激しい雨風の中、そんな大荷物を抱えて避難したくないなあ。ああ、さらに憂鬱だ…。
 で、そんな時、テレビを見ていたら、ある番組で避難勧告とか避難指示とかの言葉の意味を説明していました。なんでも、避難とは、避難所に行くことではなく、外をフラフラするな…という程度の意味なんだそうです。つまり、避難命令が出たら、仕事を止めて家に帰れば、それで避難完了なんだそうです。え? そうなの?
 たぶん、これって、日本人みんなが野良仕事をしているって前提だよね。一体、いつの時代の話だい。
 というわけで、避難勧告とか避難指示とかが出たからと言って、みんなが避難所に行く必要もなく、もしもみんなが避難所に行ったら、避難所がパンクしてしまうので、自宅に避難できる人は、なるべく自宅に避難するでいいんだそうです。ただ、自宅が崖下とか川岸近くとか堤防の横とかにある人(つまりハザードマップで“ここヤバいよ”と指定されている場所に自宅がある人)は、自宅に避難しても危険なので、そういう人は避難所に避難するべきなんだそうです。なので、我が家のように、ハザードマップ上は安全な地域に家があるような人は、せいぜいが垂直避難(床上浸水に備えて、二階で生活)で十分なんだそうです。それを知ったので、自宅の屋根が突風で飛ばされない限り、自宅避難で済ます決意をしました。
 たまにはテレビ放送も役に立つものです。
 知り合いの人で、それを知らずに、マンションの7階に住んでいるのに、水没するかもしれない平屋の避難所に避難してしまった人とか、避難所に向かったはいいけれど(大勢避難民がいたので、受け入れを拒まれ)雨の中を避難所のハシゴをして結局自宅に戻った人とかがいますが、避難とは基本的に自宅に籠もることだと知っていれば、そんな苦労はせずに済んだものを…と思いました。
 あと、これは聞いた話ですが、いくつかの避難所で、ペットの持ち込みでトラブルが発生したそうです。飼い主からすれば、家族も同然な仔を家に置いて行けず、避難所に連れてきたのだろうけれど、避難所の人たちがみんな、見ず知らずのワンコニャンコを歓迎するはずもなく、そこでひと悶着になったとかならなかったとか…。まあ、私の意見を言わせてもらえば、犬はしっかり紐でつないで、一切吠えさせない上に、私から10m以上離れた場所にいればOK。猫はアウト。だって私は猫アレルギーだもの、猫は姿を見るだけで、目が痒くなります。そんな人もいるんだよ。
 とまあ、災害時の犬猫の扱いはトラブルが生じがちです。犬猫を飼う際は、災害時の扱いについても日頃から家族や地域で話し合っておく必要があるかもしれませんね。犬猫の命も大切ですが、まずなにより優先すべきは、人間の安全と健康ですからね。
 ハザードマップを見て、雨風に関しては安心していましたが、実は一番怖かったのは停電です。電気は、我が家が無事でも、我が家に来るまでの電線が切れたらアウトですから。実際、ウチの近所(ウチよりも変電施設から遠い地区)は停電してます。翌日には復旧したようですが、一晩でも電気のない生活なんて、今の世の中、考えられません。そういう意味でも、電線などのケーブルは早く地中に埋めてほしいと思いました。

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