昨日はマイケルを取り上げましたが、実は私、リアルタイム的には、マイケル派ではなくプリンス派でございました。マイケルは素晴らしいエンターテイナーだけれど、プリンスは怪しいミュージシャンでしょ? 若い時って、素晴らしい存在よりも、怪しい存在に惹かれるものです。
それにしてもプリンスって変態だよね(笑)。十分成功しているのに、どこかアンダーグランドっぽいし、マイケルのサラブレッドぶりと比べれば、明らかに雑草タイプの成り上がり者だしね。下品だし、下世話だし、なんか不良っぽいし…ね。そういうところが、マイケル同様に成功した黒人であったのに、白人たちから目こぼしを受けられた理由でもあるんだと思います。プアホワイトたちにも妬まれないキャラクターが彼にはあったんだと思います。(同じように、スティービー・ワンダーも成功した黒人歌手だけれど、彼は盲人だからね。障害者だから目こぼしを受けたんだと思います)
マイケルはポール・マッカトニーとタッグを組んでいたけれど、プリンスはミック・ジャガーの前座だったのも、両者の個性の違いだと思います。
総合エンターティナーとしては、明らかにプリンスよりもマイケルの方が上だったけれど、こと音楽家としては、マイケルよりも数段プリンスの方が尖っていたと思います。
そんな彼の幅広くて尖った音楽性を紹介するのは…実に難しいです。ほんと、プリンスの魅力の一つに多面性ってのがあるんだよね。本当は彼の魅力を1曲だけで紹介するのは難しいのだけれど…色々考えた結果「バットダンス」をご紹介します。
今でこそ、バットマンは何度も映画化され、すっかりおなじみのヒーローですが、この曲はバットマンが初めて映画化された時のものです。その最初の映画バットマン(監督はティム・バートン)の主題歌がこの「バットダンス」だったわけです。いかにもアメコミって感じの音楽がプリンスらしいと言えばらしいのです。確実に真面目にふざけてます(笑)。こういうおふざけをしちゃうのがプリンスなんです。いいなあ、プリンス大好きです。
でももうプリンスはいないんだよね。2016年に57歳で亡くなっています。フェンタニルという鎮痛剤の中毒死が死因です。合法薬物中毒ってヤツです。なんかなあ…。でも、彼の残した楽曲は膨大で、現在発売されているオリジナル・アルバムが46枚もあります。その大半は日本では発売されていない上、さらにまだまだ録音済みの完成された曲があって、それらはまだリリースされていないのだそうです。で、それらはこれからガンガンリリースされていくのだそうだけれど…ほんと、プリンスの音楽の全容を知りたければ…こりゃあ大変よ。多作で多面的で尖っている音楽を作っていたのがプリンスなんだよね。作曲家としては、知られていないだけで、大作家なんだろうと思ってます。
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