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大きくなったら、ピアノの先生になりたいの!

 私が子供の頃は、そう言ってた女の子、たくさんいました。もちろんこれは“子供の言葉”なわけで、真に受けてどうするってレベルの話です。「お花屋さんになりたい」「ケーキ屋さんになりたい」と同じレベルの話で、お花屋さんになりたかった子やケーキ屋さんになりたかった子がお花屋さんにもケーキ屋さんにもなっていないように、ピアノの先生にもなっていない…ってだけの話です。

 ただ、お花屋さんもケーキ屋さんも、その子がならなかっただけで、なろうと思えばなれないわけじゃないし、今ではそれらの職業について日々頑張っていらっしゃる方も大勢います。どんな街でも、生花店はあるし、洋菓子店だってあります。

 翻って、ピアノの先生って、今どれくらいいるんだろ? 

 息子君にピアノを習わせようとした時に、ピアノの先生を探しましたが、すでにその段階で、ピアノの先生には年配者が多かったです。若いお嬢さんがピアノを教えている…というのは、大手楽器店の教室は別として、個人経営のピアノ教室には、ほぼほぼいませんでした。ウチの近所で、唯一いらっしゃったのは、ご両親の音楽教室(父親がバリトン歌手で、母が家庭婦人でピアノの先生)を継いだ姉妹くらいでした。

 つまり、ウチの近所じゃ、若いピアノの先生って、ほぼほぼいないんだよね。

 やがて年月が流れていくと、今現役で頑張っていらっしゃる年配のピアノの先生はリタイヤされるわけで、そうなると街ナカに個人のピアノの先生がほぼいなくなってしまうわけです。それでもピアノを学ばせたかったら、大手楽器店のピアノ教室に通えばいいわけだから、学ぶ側からすれば、さほど困らないと言えば困らないわけです。

 ただね、今度は逆に大手楽器店のピアノの先生に着目して考えてみると、所詮彼らは雇われ教師だし、そこの社員ってわけではなく、身分保障的にはかなり不安定と言えなくもないです。そのせいがあってかなくてか、私が見ている限りでは、大手楽器店の音楽教室における先生の定着率って、あまり良くないような気がします。

 ピアノって、学ぶのに時間がかかる楽器だと思うのですよ。だから、先生との関係も長期に渡るわけで、そうなると大手楽器店のお教室ではなく、個人経営のお教室で、先生とがっぷり四つに組んで学んでいかないと、習得が難しいと個人的には思うわけです。

 おそらく原因は少子化で、ピアノを学ぶ子供の数が減ったから、街のピアノの先生に若い人たちが参入できないだけで、こうなってしまったのだろうとは思います。大手楽器店の音楽教室ですら、子供を教えているだけでは経営が厳しいようで、積極的にオトナを教えているわけだしね。

 子供の習い事も、かつてはピアノってトップクラスにいたのだけれど、スイミングや英会話に抜かれて、ずいぶん月日が経ちました。つまり、街のピアノ教室という産業が、現在、かなりの斜陽産業であるってところなんでしょうね。しかしこのまま街のピアノ教室が減っていったら、ますます子供たちがピアノを学ばないようになるでしょう。

 実際、学校の合唱コンクールとか、昔はどのクラスにもピアノが弾ける子がいたものですが、今では誰もピアノが弾けないクラスも多く、無伴奏で合唱をするとか…、あるいは一部の学校では、カラオケ伴奏で合唱コンクールをしちゃうなんて話もチラホラ聞きます。ああ、そういう時代になってきたんだなあって思うのです。

 だからどうしたと言われても「いいえ別に…」としか私は答えないし、ピアノは弾けた方が人生色々と豊かに楽しくなるだろうけれど、弾けないからと言って困るわけじゃない。

 でもなんか、寂しいのですよ。

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コメント

  1. ドロシー より:

    すとんさん、こんにちは。
    子供の「将来の夢」というのは、子供と接する機会の多い職業が挙げられやすいですね。お花屋さんもケーキ屋さんも、独立するにはかなりの資金が必要で、その上、早起きが必要なブラックな仕事ですが、そこは子供は見ていない。私の子供の頃の「将来の夢」はスチュワーデス(あえてキャビンアテンダントと呼ばない)でしたが、「スチュワーデス物語」というドラマを見て、「こんなに大変ならいいや」って思ってしまいました。
    個人経営の音楽教室の先生はなぜ、年配の女性が多いのか、といえば、若い頃は大手音楽教室にいたが、家庭事情で止めてマイペースにできる働き方を選びたいという方、結構多いと思います。
    以前、大手音楽教室でお世話になっていた若い先生は、ご自身で独立して、学友と一緒に音楽教室立ち上げて、法人化しました。

    自分が子供の頃にあった職業で今はない職業もあれば、今はあるけど子供の時にはなかった職業もあります。
    今の子供の状況を考えればピアノ教室は斜陽なので、ターゲットをお金と時間がある高齢者に目を向けようとするのですが、そのうち彼らも介護だとか、仕事を続けるために勉強しなくちゃ、とか言い出すようになる気がします。

  2. すとん より:

    ドロシーさん

    >個人経営の音楽教室の先生はなぜ、年配の女性が多いのか、といえば、若い頃は大手音楽教室にいたが、家庭事情で止めてマイペースにできる働き方を選びたいという方、結構多いと思います。

     了解、まあ、若い時は雇われで、ある程度の年齢になったら独立開業するというのは、他の業種でもままある事ですから、ピアノ教室もその例にもれないのでしょう。その点、私の見方は少し浅かったかもしれません。

     もちろん、今後は以前のようなペースで街のピアノ教室が開店していくかと言われると、難しいですし、個人の教室が無くなる地域も出てくるでしょうが、その受け皿としての大手楽器店の音楽教室があれば、まあなんとかなるとも言えます。

     それに、少子高齢化で斜陽な産業はピアノ教室だけじゃないもの。子どもにまつわる産業は、おしなべてダメです。じゃあ、増えている老人向けの産業は快調なのかと言うと…そうでもないんですよね。労働人口が減っているためかもしれませんが、日本全体で動いているお金が少ない…ような気がするんですよね。つまり、経済的なパイが縮小している? あ、それを“景気が悪い”って言うのか! とにかく、お金が動いていないから、どんな産業も厳しいんだよね。

     そうなると、生活に必需となる衣食住に関わる産業が安牌って事になるんだろうけれど、世間を見ていると、そうとも考えられないんだよねえ…。

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