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第九の演奏を聞いて、私が気づいた事

 メリー・クリスマス!って事はさておき…

 今年も例年のように、クラヲタの常として第九を聞きました。もはや“年末に第九”は日本の年末行事であり、歳時記的レベルの話です。俳句の冬の季語として“第九”は認められてもいいんじゃないかって思ってます。

 ちなみに、私が常用している歳時記には、冬の季語として“だいこ(大根)”はあっても“だいく(第九)”はありません(笑)。

 私は今まで数多くの第九を聞いてきました。たくさん聞くと、いくつかの共通点がある事に気づきました。今回は、それについて5点ほど書いてみたいと思います。

1)オケはプロ、合唱はアマというパターンが多い

 たまにオケも合唱もアマというパターンのコンサートもありますが、そういう時は、たいていオケが残念です。いやいや、演奏の最初の頃は、そんなに残念じゃないんですよ。たいていのアマオケは、第1楽章はお見事だったりします…が、段々疲れてくるんでしょうね。肝心の第4楽章に入る頃には、ヘロヘロになっているアマオケ、多いです。特にホルンさんの消耗は、どのアマオケでも目に余るほどです。音楽を第一に考えるなら、オケはプロのコンサートの方がいいですね。

2)やたらと合唱の規模が大きい

 だいたい、どこも200名規模の合唱団で第九を歌っているみたいですね。まあ、ベートーヴェンによる初演も大規模合唱団だったそうですから、第九の合唱は大規模でいいんでしょうが、冷静に考えると、オケは二管編成なんだから、合唱は半分の100名規模でも多いくらいだと思います。各パート20名の80名で十分じゃないかな?って思います。

 それが大規模合唱になっているのは、単純に合唱団がアマチュアであり、声量不足を考慮して大規模合唱にならざるをえないのでしょう。あと、集客を考えても、合唱団は大規模の方が興行的にも安心できますしね。

3)第3楽章の後、アタッカで第4楽章に入る事は、まずない

 第九って、本来(つまり楽譜上は)第3楽章が終了したら、アタッカで(つまり休むことなく続けて)第4楽章に突入するように出来ていますが、まず、そのように演奏されたコンサートに行った事はありません。

 多くのコンサートでは、第3楽章が終わったら、その時点で合唱団とソリストの入場が行われる事が多いです。本来、合唱団は曲の冒頭からステージにいるべきでしょうが、合唱団の出番は、曲の開始してから約1時間後ですから、その間、ステージでじっとしていろと言うのは、アマチュアさんには酷です。で、曲の途中で入場するわけですが、そのタイミングとして、第3楽章終了後というパターンが多いと思います。

 合唱団の入場って、だいたい10分前後かかります。オケがアマの場合、この時間で休憩を入れて、演奏の立て直しをするわけですから、第3楽章の後のこの時間は、意外に大切な時間なのかもしれません。

 また、第3楽章の前(つまり、第2楽章終了後)に合唱団を入れる事もありますが、その時でも、ソリストの入場は第3楽章後だったりするので、やっぱりアタッカで第4楽章に入る事って、まあ無いですね。

4)だいたい合唱のテノールだけ残念

 合唱団がアマチュアですから、その歌唱レベルも色々です。上手なところもあれば、残念な団体もあります。どの程度の技量の合唱団であっても言えることは、テノールパートは、その他の3パートと比べて、だいたい残念な事が多いです。

 そもそも、残念以前に、人数が揃っていない合唱団もありますし、数が揃っていても質が揃っていないわけで、本当に残念な事が多いです。

 そもそも、第九の合唱パートって難しいんですよ。だから、テノールが残念と言うよりも、他のパートの人たちが頑張っている…と言うべきなのかもしれません。

 一つ言える事は、上手な合唱団は、テノールパートも上手だって事かな?

5)観客の中に子どもがチラホラ

 クラシック音楽のコンサートって、滅多に子どもの姿を見ることはありません。原則、未就学児の入場お断りですから、本当に小さな子どもはいないのですが、第九だと小学生ぐらいの子の姿を見ることは、珍しくありません…ってか、結構見ます。

 おそらく、第九って、歌うにせよ、聞くにせよ、我が国ではクラシック音楽の“入門曲”という扱いなんだろうと思います。第九って、そんなに簡単な曲じゃないんだけどなあ…。親に連れてこられた小学生にとって、第九って楽しいのかな? だいたい、長いし、飽きないかな?

 とにかく第九のコンサートって、他のクラシック音楽のコンサートと違って、何か特別な感じがする事だけは確かです。

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