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たぶん、まぶしいんだと思う

 よく水槽で金魚たちがまとまっています。その姿は、まるで冬の日のメジロたちのようです。メジロは寒いので、お互いのカラダを温めるために、いわゆる“メジロ押し”をしているわけですが、金魚たちも寒いので“金魚押し”をしているのでしょうか?

 金魚は変温動物ですから、体温がありません。体温が無いという事は、寒くないという事です。気温や水温が低くなると、我々のような寒さを感じて不快になるのではなく、単純に血行が悪くなって、活動が不活発になるだけです。それで不快を感じているかどうかは、金魚と神様しか分からない事です。

 そもそも変温動物で体温が無いのですから、いくら押しても、メジロと違って暖かくなることはありません。ですから、寒さが原因でまとまっているわけではありません。

 では、何のために、金魚たちは水槽の片隅に集まって、まるで寒さに耐えるメジロのように押しているのでしょう?

 よくよく観察してみると、ある種の規則というか決まりごとがある事に気づきました。

 まず金魚は、人間側の壁面か、ポンプの近くにしか集まりません。また、集まる時は、必ず顔面は壁面に向けています。小さな金魚は大きな金魚の下に潜り込みたがります、逆はありません。金魚が集まっているところには、たいてい金魚の直上には水草があります。

 これらを合わせて考えてみると…たぶん、まぶしいんだと思います。

 金魚にはまぶたがありません。ですから、寝る時も目は開けたままで寝ます。当然、まぶしいと眠りづらいですよね。自然界であれば、岩陰や木陰などの物陰に隠れることができますが、ウチの水槽には残念ながら、岩陰も木陰もありません。ちょっとしたオブジェはあって、ドジョウたちはそれらの物陰に入りますが…金魚たちは大きすぎて、誰も物陰に入ることができません。

 そこで、水草の下が選ばれるのだと思います。金魚が入ることのできる大きな物陰って、ウチの水槽だと水草くらいしかないですからね。金魚たちがポンプの下に集まるのも、水草ほどではないけれど、ポンプも電灯の陰になるからだと思います。

 水槽の電灯は、水槽のほぼ中央部直上にあります。光の方向に背を向けると…自然と金魚は壁面を向くことになります。人間側の壁面ばかりに顔を向けて、奥の方の壁面で外部の方向に顔を向けないのは…実は、奥の壁面にはフィルムが貼ってあって、一種の鏡のような感じになっているので、そちらの壁面は金魚にとってまぶしいので、そっちは向かないのだと思います。

 また、小さな金魚たちが大きな金魚の下に入りたがるのも同じで、大きな金魚たちの物陰に隠れて、日陰に入りたいのだと思います。

 ちなみに、金魚たちが集まるのは、人間が起きている時間だけです。人間が寝る時間になると、水槽の電灯は暗くされてしまう(最近は電灯を消すことはしません)ので、金魚たちは集まらずに、それぞれ思い思いのところで寝ます。つまり、水槽の中が暗くなれば、金魚は集まらない…ってわけで、やはり金魚が集まっているのは、まぶしいからだと思います。

 というわけで、今日も今日とて、まぶたのない金魚たちは、昼寝をするために、水槽の電灯に背を向けて、水草の陰で、うつらうつらしているのでありました。

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