実は話はフルート合宿の頃に戻ります。
フルート合宿に出かけた時には、水槽の中には、マツモグサという水草が、まだありました。マツモグサは、金魚用の水草の中では、少しばかり高価で市場に出回ることの少ない高級水草で、金魚専門店以外では、なかなか売っているのを見かけることも少ないですし、見つけてもそこそこのお値段がする水草です。でも、金魚たちには大人気の水草なので、多少無理をしても、今まではマツモグサを購入していたのです。だって、今までの子たちは、マツモグサじゃないと食べなかったんだもの、しょうがないじゃない!
以前は、我が家の近くにも金魚専門店があったので、そこでマツモグサを購入することができたのですが、その店も廃業し、今では、遠方まで出かけないと金魚専門店には行けなくなったし、インターネットで購入すると、バカバカしいくらいの値段になってしまうので、うまくマツモグサの補充ができませんでした。最近では、何かの都合で、金魚専門店のある町まで出掛けた時に、店に寄って購入するくらいです。
ですので、確かに水槽の中の水草は、かなり寂しい状況になっていました。
フルート合宿に出かける時にも「そろそろ水草を買ってやらないといけないなあ」とは思っていました。
しかし、合宿の最終日、妻から、金魚の水草が全く無くなってしまったという連絡を受けました。全く…です、全く…ね。つまり、すべて無くなったというわけです。
金魚は水草の葉を食べます。それも新芽や若い葉を好んで食べます。古い葉や茎などはまず食べません。マツモグサが好まれるのも、他の水草よりも葉が柔らかいからだろうと思います。ですから、金魚はマツモグサの葉を食べますが、マツモグサも繁殖力の強い水草ですから、頑張って新芽を出し続けていくわけです。それで拮抗した戦いを行います。夏場は金魚の勝ちで、水草が厳しくなりますが、冬などは逆に水草の勝ちで、水槽の中を水草が繁茂して金魚の居場所がなくなるくらいです。
ですから、夏は水草にとっては厳しいのです。それは知っています。それで葉っぱが全部食べられてしまったのかと思ったのですが、妻曰く、茎も含めてすべて無くなってしまったというわけです。
そりゃあ、一大事だ。
水草は金魚にとって、大切な食料です。おそらく、我々が野菜を食して健康を維持しているように、金魚は水草を食して健康を維持しているのだろうと思います。特に我が家では、金魚の餌は(植物性成分で作られたエサではなく)動物性蛋白質たっぷりのエサを与えていますので、水草は必須です。そのために、良質なマツモグサをたやさずに与えていたのです。
でも、水草が全く無いとなると、話は別です。かと言って、マツモグサを売っているような金魚専門店には行くチャンスがありません。インターネット通信は使うと、日にちが経ってしまいます。
そこでやむなく、合宿帰りに、ウチの近所のスーパーにあるペットショップ(ここはイヌ中心の店です)に寄って、そこで売っていた、1房384円(ガボンバにしちゃあ高い…!)のガボンバを3房購入して、帰宅しました。
とりあえず、マツモグサを購入するまでは、金魚たちに辛抱してもらおうと思ったわけです。
私はマツモグサを購入する時は、たいてい3~5房程度購入します。それでも、全然足りないのですが、金額も金額なので、それで我慢してもらっています。その感覚で、カボンバを3房購入したのですが…カボンバ3房は多すぎました。量的には、カボンバは1房、せいぜい2房で十分でした(失敗失敗)。
で、大量のガボンバを水槽に投入して、しばらく様子を見ていました。
まず、最初に喜んでいたのは、エビたちでした。次はメダカたちです。これら小動物たちは、大量の水草の中に入り込んでいました。身を隠せるところが欲しかったのかもしれません。
意外な事ですが、金魚たちがガボンバを食べました。マツモグサ同様に、別に特別な事もなく、普通にガボンバを食べました。以前、飼っていた金魚たちは、マツモグサは食べても、ガボンバは食べませんでした。それが今の子たちは、普通にガボンバを食べるのです。
以前の子たちは、みな、専門店で購入してきた高級金魚たちばかりだったけれど、今いる子たちは、総合ペットショップにいた、安売りB級ハネモノ金魚たち(ただし、シズカは除く。シズカは専門店で飼ってきた子です…ただし、キズモノですが:だから安かったのかも)ですから、たくましいのかもしれません。お姫様ぶって、高級食材じゃないと食べない…とかは言わないようです。ガボンバは、おそらく金魚的には、庶民の味なんだろうと思います。なにしろ、安いですし、葉も茎もマツモグサとは比較にならないくらいに硬いんです。でも、ボリボリ食べるんです。
なので、今の子たちは、マツモグサでなくても、カボンバでも全然平気そうなので、マツモグサを買うのを取りやめ、しばらくはガボンバでいいやって事にしました。
だって、ガボンバの方が安いし、どこでも売っているからね。こちらで間に合うなら、その方が便利だしね。
ちなみに、購入する時、店員さんにカボンバの飼育について尋ねたら「この水草は水槽では成長しませんよ。古くなってくると水に溶けて、バラバラになって、フィルタを詰まらせますので、注意してください」と言われて、そんなもんなのかなって思っていました。
水に溶けるかどうかは分かりませんが、確かに葉はバラバラになって、結構、フィルターを詰まらせます。また繁殖力はほとんどありません。新芽は出ますが、マツモグサのようにみるみる成長するわけではありません。なので、最初は大量に繁茂していても、一ヶ月もすると、ほぼ金魚たちに食べつくされてしまいます。マツモグサがこれくらい大量にあったら、食べるそばから繁茂していきますから、たぶん数ヶ月は保つだろうなあって考えると、ガボンバはほぼ消耗品扱いになりそうです。でも、安いし、入手も簡単だから、まあいいかって思ってます。
ガボンバなら、金魚に食べつくされても、近所のスーパーでお惣菜と一緒に買ってくればいいんだから、全然平気です。
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コメント
金魚も犬もネコも、何か生き物を飼うと可愛くなりますよね^^
金魚ネタには、すとんさんの愛情が伝わります[E:#x1F49B]
かつてうちの父は、水槽の中の魚にほうれん草のおひたしを噛んでやっていました。
ほうれん草が良いか悪いは別として、自分で噛んで、ってのも良いか悪いかも別として(笑)
若かりし日の乙女の私はドン引きしました(汗)
魚は川魚で、父が川で捕まえて来た小さいの。何でもない魚です。
可愛かったんですよ。
私も赤ちゃんの頃、父が噛んで離乳食にして食べさせられていたかもしれませんね。
多分、したであろうと思います[E:confident]
良いか悪いかは別として…
meeさん
ほうれん草のおひたしですか? 川魚は食べるかな? すり鉢ですって、それを丸めたものなら食べるかもしれないけれど、おひたしのままでは、魚の大きさによってはクチには入らないから食べないかもね。ああ、だから噛んでからあげていたのか、納得。
>私も赤ちゃんの頃、父が噛んで離乳食にして食べさせられていたかもしれませんね。
昔はそういう人が多かったと聞きます。おそらく、野鳥を見て、その子育てを見て、親のクチから食事を子どもに直接与える事が良いことだと信じていたのでしょうね。今では、それは子どもの虫歯の原因となるので、禁忌なのですが…。昔は今ではないので、仕方ないです。でも、子どもの虫歯って、たいてい親の口移しで伝染する伝染病なんですよね。だから、いくら歯を磨いても虫歯は防ぐのは難しいわけです。だからと言って、子どものクチに抗菌剤を放り込むわけにもいかないわけですし…難しいですね。