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私はやっぱりテノールでしょ![2015年5月の落ち穂拾い]

 今月は、ラ・フォル・ジュルネと発表会に追われて、報告記事が多かった月だなあって思ってます。まあ、ライター側からすると、記事を書くにもネタに困らない楽な月だったのですが、読む側からすると、面白かったのかしら? と思わないでもありません。

 まあ、ブログなんて公開日記であって、将来の私に向かって私自身が書き残しているモノなので、こんな日々の出来事の記録も、私にとっては、結構意味があったりします。なので、愛読者の皆さんの事を軽んずるつもりはありませんが、これからもこんな感じで、身勝手な連載記事がポンポン入りますが、勘弁してください。

若い人たちに言う事

 私は若い教師たちに、研修会などの時に、必ず言う事があります。「先生というのは職業じゃないんだよ。だから“学校に就職した”と思っているなら、いますぐ辞めてしまいなさい。先生というのは“生き方”なんだよ。これからの人生“先生として生きて行く”という覚悟をしてください」ってね。もしも教師を職業だと考えていたら、これくらいブラックな仕事はないですからね。それくらい、オンとオフが曖昧で、いつでもどこでも寝ている時でも、先生をしているのが先生なんだから。

 各種説明会などでは、受験生たちに、こんな事を言います。「受験勉強ってのは、最後は結局、体力なんだ。だから、長期間にわたってガリ勉をしていても、夏の大会が終わって、部活を引退して、時間と体力が有り余った運動部の連中が真剣に勉強し始めると、あっという間に彼らに追いぬかれてしまうのは、仕方ないんだよ。負けたくなければ、ちょっとした隙間の時間を活用して、地味にカラダを鍛えなさいよ」ってね。実際、真剣に勉強に取り組んだ時の運動バカたちの馬力は…そりゃあもう半端ないからね。ほんと、こればかりはそうなんだから、仕方ない。

 女子生徒たちには「君たちは、残念ながら体力では男子には勝てない。これは運動だけでなく勉強でもそうだ。だからこそ、早めにスタートをして、たっぷりリードを取っておかないと勝負にならない」とね。女子学生たちは真面目でコツコツやるのだけれど、勉強の上達速度が遅いので、受験勉強という、ある意味、勝負をかけている時は、先行逃げ切り形にならざるをえないんだよね。

 そんな事を言っております。

私(すとん)の声種

 私は合唱団の一員として歌を始めて以来、ずっとテノールをやっておりました。当時は若者だった事もあって、高音も結構ヒャーヒャー出しておりましたし、声質的にもテノールであると認定されておりましたし、自分自身でも「私はテノール!」と思っておりました。

 最初に本格的に声楽を教えてくださった、メゾソプラノのT先生も私の事は、まごうことなくテノールだとおっしゃってくださり、テノールの発声は独特のモノがあるので、時期が来たらテノールに先生に変わってもらいますよと、言われておりました。

 迷い始めたのは、次に習ったキング先生の時です。

 実はキング先生に習う前には、かなり長めの歌わなかった時期があり、歌に必要な筋肉を始めとして、その他モロモロが衰えていた状態で、キング門下の扉を叩いたわけです。

 そんな状態でロクに声も出なくなった状態だったからでしょうか、キング先生から最初に言われた事は「すとんさんはテノールと言われ続けてきたと思うけれど、たぶん、ハイ-バリトンだと思います」って事。いやあ、ショックでしたね。だって、自分の事はテノールと信じて疑ったこともないのに、いきなり「君はバリトン」って言われちゃったわけですからね。

 そんなはずはありません。私はずっとテノールでやってきました…とか強く否定して、とりあえずキング先生の元で、歌の基礎基本から再度、習い始めたわけです。習っているうちに、あれこれ復活してきたのでしょう。「すとんさんは、かなり軽い声のテノール。おそらく、レッジェーロか、レッジェーロに近いリリコテノールでしょう」と言われました。たぶん、本来的には、そのあたりの声種なんだと思います。

 しかし、その後、そのキング先生には「あなたはやっぱり、バリトン。いくら頑張っても、テノールは無理です」って言われちゃいました。「歌を続けるなら、バリトンに転向して、歌曲でも歌っていなさい。あなたにはオペラアリアを歌うのは無理だから」とも言われちゃいました。今では、歌曲の魅力にも目覚め、歌曲を歌うのも大好きになった私でしたが、当時は“オペラ命”でしたから、バリトンと言われた事もショックでしたが、オペラアリアは無理と言われたのが、何よりショックでした。

 その後、師匠をY先生に変え、私の声種はなんでしょうか?と、改めて尋ねたところ「あなたは、間違いなくテノール。テノール以外にありえません」って言われて、ホッとしたのを覚えてます。

 正直、キング門下にいた頃の私は、キング先生の影響もあって、バリトンを見下していた所がないわけではありませんでしたが、バリトンのY先生に学ぶようになり、バリトンの兄弟弟子も増え、バリトンの良さにも気付くようになりました。ある時、ポツリと「バリトンってカッコイイなあ、私もバリトンになりたいなあ…」と小声で言ってみたら「それはダメです。こっちの世界に来ないでください」とY先生から、激しく拒否られました。兄弟子も「すとんさんがバリトン? ないないない(笑)」って調子でした。

 テノール認定をされるのは、うれしいけれど、バリトンさんから拒否られるのも、なんか寂しい気がします。

 あの時、キング先生の言葉にウカウカ乗っかってバリトンに転向していたら、私、どうなっていたんでしょうね? きっと、中途半端で、何の魅力もないバリトンになっていたかもしれないと思うと、ゾ~とします。やっぱり世の中、何でも適材適所でしょ。この前の発表会の歌声を聞いても、私の声なら、テノール以外はできないよなあ…と自分でも納得してしまいました。

今月のお気に入り JOBY ゴリラポッド GP1

 舞台の演奏をどうやって録音したり、ビデオに収めたりしたら良いのでしょうか?

 連れがいて、その人に頼めるなら、特に問題ありませんが、連れがいないとか、いても頼めるような人ではないとか、そもそも内緒で参加しているとか(笑)。そうなると、自分一人でどうにかしないといけません。

 どうにかと言っても、出来る事と言えば、事前に機材をスタンドに備え付けて、自分の出番のちょっと前にスイッチを入れる…ぐらいですね。それでOKです。問題は『スタンドに取り付けて…』の部分ですね。

 そもそもカメラとかビデオだと、人に頼んでも、スタンドが必要ですよね。でなければ手ブレの激しい画像になってしまいます。録音機の場合は、座席に直置きもないわけではなりませんが、他のお客さんが録音機の存在に気が付かずに、トラブってしまう事もないわけではなりませんから、その存在を明確にするためにも、スタンドに機材を備え付けておく事は大切な事です。

 スタンド…と言うと、いわゆる三脚になりますよね。で、舞台の録音録画だと、客席があるので、どうしても大型の三脚の使用が不可欠となり、存在感があって、それはそれで悪くはないものの、持ち運び等が面倒だったりしますし、何と言っても場所ふさぎです。人間が常時そばにいられるなら、大型三脚でも良いのでしょうが、自分は舞台に行っちゃって、機材だけを客席に残す場合、なんか大型三脚だと遠慮したくなりませんか? それに大型三脚だと荷物になって、不便ですよね。

 そんな時のために、客席の背もたれにつけられる小型三脚があると便利ですね。発表会の記事の中で、私が使用した蜘蛛型スタンドについては、ご紹介させていただきましたので、今回は割愛し、私の隣で妻が使用した、ビデオ用の小型三脚をご紹介します。

 いわゆる“ゴリラポッド”と呼ばれる三脚です。足がクネクネしますので、客席の背もたれは当然として、色々な場所に設置することができます。これ、便利ですね。ビデオとかカメラなどのように取り付け穴があるものなら、これで十分だと思います。

 この商品は、とてもヒットしているようで、類似品もたくさん出ています。類似品は安いなあ…。安さは正義ですが、たいてい腰が弱いみたいなので、ビデオ機のような多少重量のあるモノは、本家本物の方が良いかもしれませんね。

 安いモノには安いなりの理由があるわけです。

今月の金魚

 すでに記事にしましたが、メダカが減ってます。現在、おそらく7匹です。
 あと、金魚がサカッてます(笑)。

今月のひとこと

 ゴールデンウィークの最中ですね。本来なら、ゆっくりとカラダを休めないといけないのですが、ついつい時間があると遊びに出歩いてしまい、カラダを休める暇がありません。なので、連休のくせして、へとへとになっています。ダメじゃん>自分。(2015年4月29日~5月3日)

 『人気ブログランキング』の“声楽ブログランキング”で第1位となりました(2015年5月3日)。今まで『日本ブログ村』のランキングでは何度も第1位を取り、今も声楽部門とフルート部門では、おかげさまで第1位を取り続けていますが『人気ブログランキング』さんでは、ずっと苦戦をしていました。それがここに来て、ようやく第1位を取れるようになりました。うれしいです。いつまで続くかは分かりませんし、瞬間的な順位かもしれませんが、ほんとうれしいです。励みになります。クリックしてくださった愛読者の皆様に感謝感謝でございます。ほんとうに、ありがとうございました。(2015年5月3~5日)

 箱根の山がヤバそうだという報道が続いてます。まあ、箱根山は活火山ですから、いつ噴火しても不思議はないのですが、もしも噴火したら、観光客はたくさん来ているし、住んでいる人だってたくさんいるし、近隣にも人は多く住んでいるし、何よりも首都圏だし、噴火した時の風向きによっては、東京にだって甚大な被害をもたらしかねないわけで、かなりかなりマズい事が起こりそうです。私も湘南に住んでますから、決して他人事ではないわけです。噴火するな…とまでは(自然現象ですから)言いませんが、万が一、噴火した場合でも、人的な被害が最小限になるように、各方面で警戒し備えておいて欲しいなあって思います。それにしても…急に大涌谷の黒たまごが食べたくなりました。私、あのたまごが大好きなんですよ。(2015年5月5~9日)

 湯河原温泉で遊んできた! ここの温泉サイコー。お湯が実に良かったです。地元の温泉は近くていいんだけれど、湯が強くてね(笑)。湯河原は適度に柔らかい感じで、実にグッドな湯でした。問題は、アクセスの悪さだな…。あと、お湯以外に楽しみがない…ことかな。頑張れ、観光協会。(2015年5月9~12日)

 ベルリン・フィルの首席指揮者兼芸術監督であるサイモン・ラトルが2018年夏に辞める事は2013年段階で決定し、その後任指揮者を2015年までに決める…という段取りだったそうです。で、先日、後任選びの投票が行われたそうですが、その投票の結果、2015年中には後任が決まらないという事が決まったそうです。ん? なんで? なんで?(2015年5月12~15日)

 人間って、普通に見るよりも、テレビの画面に映されたのを見ると、太って見えるので、タレントさんたちは極端にやせている…という話を聞いたことがあります。極端なヤセじゃないと、テレビではデブに見えてしまうって…なんだろうなあって思ってましたが、それってつまり、3D(現実社会)を2D(テレビ画面)に変換する際に、3Dが持っている円味とか奥行きとかが、2Dでは、すべて幅に変換されて見えるので、なのでヤセがデブに見えるわけだ。ならば、隻眼の人は、常に世界を2Dに見ているわけだから、この世はデブだらけに見えるんだろうなあ…。(2015年5月15~21日)

 発表会が近いと言うのに、風邪をひいてしまったかもしれません。頭痛がするし、寒気がするし、なんかカラダがだるいし…。悪化させて、ノドが腫れないように気をつけないと。あと、もちろんだけれど、当日までには、完治させないといけませんなあ。(2015年5月21~26日)

 ああ、先週の疲れが抜けない…。風邪が抜け切らない…。何気にピンチな私です。(2015年5月26~29日)

 今月は以上です。よろしくお願いします。

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コメント

  1. アデーレ より:

    すとんさんの軽めのテノール好きですよ!テノールならば、やっぱり王子役?!魔笛のタミーノとかいかがかしら、

  2. すとん より:

    アデーレさん

     あれ、魔笛計画が進行中な事、記事には書かなかったはずなのに…?

     魔笛をやるなら、私、タミーノ王子ではなく、奴隷のモノスタトスじゃないかって思ってます。それは体型とか芸風とか声質からなんですし、F先生も「ウチで魔笛をやるなら、すとんさんはモノスタトスだね」とお墨付きいただいているし(笑)。

     ストーリー的にも音楽的にも、タミーノよりもモノスタトスの方が面白そうですしね。

  3. こうじ より:

    ハイ・バリトンって変な言葉ですよね。ハイ・クォリティ・バリトンという意味ではなさそうですが、音域が高いというなら単にテノールでしょうに。ロー・テノールってのは聞いたことがないし。
    すとんさんの声、痛々しさがなくなってとてもよいと思います。

  4. すとん より:

    こうじさん

     言われてみると、ハイ・バリトンって、確かに変な言葉かもしれませんね。でも、結構、声楽界では使う言葉なんですよ。

     テノールとバスの間の中音域を担う声種をバリトンといいます。バリトンって、俗に“バスの威厳とテノールの輝きの両方を持つ、最も美しい声種”とも言われます。

     そのバリトンのうち、低音部が得意なバリトン(バス寄りのバリトン)をバス・バリトンと呼び、高音部が得意なバリトン(テノール寄りのバリトン)をハイ・バリトンと呼びます。

     ロー・テノールという言葉はありませんが、その概念に相当するのは、セカンドですね。男声四部合唱では、上から、トップ,セカンド,バリトン,バスに声を分けてます。最初のトップとセカンドはテノールですが、高音が得意な軽い声のテノールがトップを担い、声の重いテノールがセカンドを担います。

     実は俗語ですが、バリノールとか、テノリトンとか言う言葉があります。これは、テノールの声なんだけれど、高音の無いテノールの事を言います。実は、日本の合唱団にいるバリトンの大半は、バリノールだという都市伝説もあります(笑)。

    >すとんさんの声、痛々しさがなくなってとてもよいと思います。

     ありがとうございます。これもすべてY先生の指導の賜物だと私は思ってます。

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