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今回は、雑談は無しでした

 フルートのレッスンに行ってきました。私がお教室に着いた時は、先生は熱心にご自分の練習をしていました。それもかなり本気モードの練習みたいで、実に見事な音でボーボー吹いてました。いやあ、たかがフルートなのに、鳴らす鳴らす鳴らす。さすがプロのフルーティストさんだなって感心しちゃいました。

 さて、さっそくフルートを組み立てて、ロングトーン練習です。ロングトーン練習も基本的には、ほぼバッチリなんだけれど、どうしても、先生と高音Hが微妙に合わないのですよ。そこだけ、ちょっと気持ち悪い。そこもバッチリ合わせられるようになると良いのだろうけれど、なんかいくら音を曲げても、いつもの事だけれど、高音Hは合わないんだよなあ。他の音はバッチリなだけに、実に残念な気持ちがします。

 さて、エルステ・ユーブンゲンは7番です。練習もそこそこしてきたのですが、まだ暗譜には至りません。なんか暗記がマダラなんですね。なので、今回もバッチリ、ガン見で吹きました。続く8番も同様にガン見です。

 先生に、音色がますます良くなってきたと誉められました。「こういう簡単な曲を、ゆっくり吹きながら、丁寧に音を作っていくんだよ」と言われました。確かに、このレベルの曲は、指なら余裕で回ります。だから目標は指じゃないんだね、音なんだね。きれいな音で曲を吹く…そのための練習なんだね。練習目標が分かれば、そこに集中して練習できるわけで、そういう点では、一歩前進だね。

 プチ・エチュードは9番です。いやあ、なかなか難しい。とにかく、アーティキュレーション・ブレスの完全習得が、この曲の目標なんだそうです。

 アーティキュレーション・ブレスは、ブレスなんだけれど、絶対に息を吸ってはいけないのだそうです。ただ、クチを開けるだけ。逆説的に言えば、クチが開かなければ、ダメなんだそうです。クチを開けるためには、最後の音をしっかりと吹くこと、いや、吹ききる事。最後の音をしっかり吹いて、息を吐き出して、クチを開けば、それだけで息は吸わなくても体に入ってくるわけです。

 これって、声楽で毎回やっている事と同じじゃん。でも、フルートって声楽ほどには息を使わないから、どうしても息が体内に残るんだよね。でも、息を残しちゃアーティキュレーション・ブレスは出来ないから、そこはうまく息を吐かないとダメだね。息を吐くのは…楽器を持っていなければ、なんとか出来るのだけれど、楽器を持っていると…難しいなあ。

 細かい音符で、中音のレ-ド#-レと続くフレーズがあります。これを以前は「練習だから…」と言って、正規運指で吹いていた私ですが、今回からは正規運指ではなく、替え指で吹くように言われました。替え指と言っても、簡単なもので、正規のレの運指から、右手は動かさずに左手だけを外してド#の音を出します。これは運指的にも楽なのですが、音色的にも良いのだそうです。ただし、音程的には少し違ってしまうので、細かい経過音の時にしか使えない替え指なんだそうです。だからこそ、今回のようなフレーズの時に使うべき運指なんだそうです。まあ、運指が楽で、音色的にも美しいなら、やっぱ採用だよね。

 とにかく9番は、標準的なテンポでも、あと少し練習を積めば吹けそうですが、問題はそこにはないそうです。この曲が(吹けないのはダメだけれど)吹けるようになっても、アーティキュレーション・ブレスがマスター出来なきちゃ合格にはしないそうです。だから、ゆっくりしたテンポでブレスの一つ一つを確認しながら練習してきなさいと言われました。ゆっくりしたテンポで指を確認しながら吹く…と言うのはよく言われますが、ゆっくりしたテンポでブレスを確認しながら吹くというのは、初めての経験です。まあ、それだけ、ブレスが大切って事なんでしょうね。

 で、レッスンが終わると、いつもなら楽しい雑談タイムになるのですが、今回は無し。と言うのも、レッスンが終わると、先生、やおらご自分の練習を始めたのです。私が部屋に入った時に吹いていた曲を、またボーボー吹き始めました。熱心に練習をしてらっしゃるので、私は声をかけずに、お教室を出ました。そんな日があっても良いと思いますよ。

 なんでも、本番が近いらしいのですが、今回はプロデューサー的な立場なんだそうで、フルートさえ吹いていれば良いというわけでもなく、あれこれ色々なことを抱えてしまって、ご自分のフルートの練習に時間が割けない…という事らしいのです。先生でも、尻に火がつく事があるんですね。

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コメント

  1. chako より:

    おはようございます
    いよいよ中古で購入した東ドイツ君
    資金もたまったので全タンポ交換とオーバーホールです(^^)v
    しばしのお別れ(>_<)1ヶ月位かな
    その間はバッチリ調整してあるミヤザワ管体銀製君の出番
    頑張って練習しなきゃあ

  2. だりあ より:

    H先生の音・・・、私もぜひ聴かせていただきたいです。すとんさんしあわせなお弟子生活ですね。そんなにすばらしい音色を間近で聴いて教えていただけるなんて、フルートを習っているたくさんのアマチュアの人の中でもごく少ないと思います。

    >鳴らす鳴らす鳴らす。
    そうですよね、自分のと同じ「フルート」という楽器とは思えないくらい鳴らされますよね。そばにいるとよくわかります。フルートや管楽器のテクニックはなんでこんなに違う音なのか、楽器が違うんだわ、と思いたいくらい音色が違うんですよね。
    すとんさんの音はきっとH先生似になってこられたのだと思います。やはり何事も師匠はだれでもいいってものではない、まあ出会いというのもありだけど。先達、あらまほしき、ってのはそういうことを言っているのでしょうかねえ・・・。

  3. すとん より:

    chakoさん

     うむ、東ドイツ君ですか。それはいいですね。オーバーホールは懐は痛みますが、それにふさわしいだけ化粧直しをしてきますので、帰ってきたら楽しみですよん。

    >バッチリ調整してあるミヤザワ管体銀製君

     そ、そればもしかしたら、ギブー君ですか? ギブー君は、私の憧れのフルート君です。だって、あれ、いいじゃん。

  4. すとん より:

    だりあさん

     確かに、日常的にH先生の生フルートを聞いてますから、もうそれだけでも十分勉強になっていると思います。その上、新曲は必ず模範演奏をしてくれますし、レッスンの時は一緒に吹きますから、すごく恵まれているんだろうなあと思います。

     私の音がH先生と似ているかどうかは別として、知らず知らずのうちに近づく…というのはあるかもしれません。

    >楽器が違うんだわ、と思いたいくらい音色が違うんですよね。

     いや、実際、違うんですよ(笑)。先生のフルートは、ゴールドフルートですが、世の流行とは逆らって、厚管なんですよ。普通、ゴールドフルートは、薄管にするというか、薄管しか流通していませんが、先生のフルートは、ムラマツの最初期のゴールドで特注の一品モノなんだそうです。見るからに、ごついフルートを使ってらっしゃいます。

     プロは、道具から違うんですよ。

  5. chako より:

    おはようございます
    30年前のMC-300Sで~す
    30年前手放してフルート再度チャレンジするのに中古で同じ型式買いました(^^;)
    キーのメッキ禿々ですけど
    このモデルに思い入れあったんですわぁ

  6. すとん より:

    chakoさん

     MC-300Sと言うと、ギブーよりも前のモデルですね。でも、きっとミヤザワだから、良い音がするんだろうなあ。

     メッキのハゲハゲは、楽器屋さんに相談すると、オーバーホールの時などに、再メッキをしてもらえますよ。まあ、費用は要相談らしいですが…。でも、思い入れがあるなら、やっておくのも良いかもしれません。と言うのも、メッキハゲハゲのままだと、楽器も痛みますからね。

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