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バイトする暇があったら、勉強した方がカネになる?[2014年6月第5週・通算16週]

体重:111.0kg[+0.8kg:-0.2kg]
体脂肪率:31.1%[+0.2%:-0.1%]
BMI:35.0[+0.2:+0.1]
体脂肪質量:34.5kg[+0.4kg:-0.1kg]
腹囲:105.0cm[-1.0cm:-1.0cm]
     [先週との差:2014年当初との差]

 独立行政法人、労働政策研究・研修機構の統計情報の「ユースフル労働統計 労働統計加工指標集 2013」の「生涯賃金など生涯に関する指標」(PDFファイルなので注意)によると、高卒男子の生涯賃金は約2億円です。一方、大卒男子の生涯賃金は2億5千万円なんだそうです。これは、学校を卒業して、すぐに働きだし、60歳の定年まで正社員として働いた時の賃金(月給)の総計なんだそうです。賃金の総計なので、退職金は含まれていないし、[転職を前提としているので]勤めている会社の規模なども平均化した数値なので、実態とはちょっと違うかもしれません。

 実際の収入としては、退職金も考慮に入れるべきだし、企業規模も大きな問題だと思います。と言うのも、やはり学歴によって勤める企業の規模が変わってくるのは事実ですからね。

 で、やはりこの統計を後ろの方まで見てみると、退職金を含み、企業規模まで考慮した数値もきちんと調べていました(ま、そりゃあそうだね)。

 というわけで、学歴別賃金に、退職金などを含め、さらに企業規模の違いまで含めた統計によると、大企業(企業規模1000人以上)に勤めた大卒男子の場合、生涯賃金は、約3億8千万円となります。一方、中規模企業(100~999人)に勤めた高卒男子だと、約2億5千万円になります。

 「なぜ、学歴によって企業規模を変えるのか」と言われれば…だってそうでしょ? やはり大卒は大企業に勤める…と言うか、大企業は大卒を取りたがるし、高卒の方は、地元密着の企業に勤めることが多いけれど、地元密着だといくら大きくても中規模程度の企業になるわけです。もちろん、例外も多いし、個人差や地域差もあるけれど、あくまでモデルケースとして考えれば、大卒は大企業、高卒は中規模企業と言うのが妥当じゃないかな?

 で、そう考えると、大卒と高卒の生涯賃金の差は、約1億3千万円。大卒の方が、4年間も労働時間が短いのに、1億3千万円の差があります。4年間と言えば、労働時間的には約8300時間ほどになります。そんなに長い時間余計に働いているのに、1億円以上の差が生じるなんて、高卒的には、ちょっと解せない気もしますね。

 さて、ここでちょっと視点を変えて、大学受験について考えてみます。

 大学受験に備えた勉強、つまり受験勉強って、一体どれくらいするものでしょうね?

 ここでは現役ストレートで入学するものと考えます。そうなると、2年生までは部活やらなんやらが忙しくて、そんなに本腰を入れて勉強するわけにはいかないと思います。受験編強のスタートは、せいぜい早くても4月以降。部活の活動次第でしょうが、本格的に受験に取り組むのは、夏の大会後になるかな? 休日とか長期休暇はそれなりに勉強できるだろうけれど、平日は学校の授業の予習復習だってしなければいけないから、案外受験勉強に取り組む暇がないかもしれません。

 とすると、受験勉強を開始してまもない頃は、平日2時間、休日6時間も勉強すれば一杯でしょうし、本格的に勉強に取り組んで、頑張って勉強するようになれば、平日は4時間程度、休日が8時間ぐらいは勉強できるようになるかな? で、そう考えて、それらモロモロを平均化すると、1日4時間程度受験勉強を毎日している…と考えると、かなり上出来な部類に入るんじゃないかしら?

 で、その1日4時間程度の受験勉強を、高3の4月から始めて、受験直前の翌年の2月いっぱいまでし続けたと考えると、約1300時間ほど受験勉強をする事になります。

 その1300時間ほどの受験勉強を経て、希望大学に入り、卒業して大企業に就職して定年まで勤め上げると、約3億2千万円の生涯賃金を得られるわけです。一方、同じ高校の同じクラスにいても、大学受験をせずに、高校3年生を、恋に部活に趣味にバイトに楽しく過ごし、高卒で働き始めると、その生涯賃金は約2億5千万円となります。

 つまり、これで分かる事は、受験勉強って、1億3千万円のカネを生み出す、とっても美味しい労働って言えます。どれくらい美味しいのか、時給換算をすると…約10万円だよ。1時間勉強すると10万円稼いだ事になります。1日4時間受験勉強すると、毎日40万円も稼ぐことになります。

 ね、実に受験勉強って、美味しいでしょ?

 もちろん、これは机上の空論だし、個人差もあるし、世の中、そうそううまくいかないとも言えますが、一般的に学歴による収入差があるのは、我々が肌感覚で知っている事です。ただ、何となく差があるとは感じていても、実際にどれぐらいの差があるかまでは考えないわけです。さらに大学に合格するために必要な受験勉強って奴だって、それも乱暴だけれど数値化してみて、収入差と考え合わせてみれば、例え、すごくすごく乱暴な数字とは言え、ざっと計算すると、こんなに違っているわけです。

 それにしても、時給10万円だよ。高校生に人気の居酒屋のバイトでも、時給は約1000円がいいところでしょ? 確かに高校生時代に、時給1000円ってのは魅力だし、それで月に数時間稼げれば、なかなか良いお小遣い稼ぎになる事は分かるけれど、でも、居酒屋でバイトする時間があったら、家で受験勉強をしている方が、かなりマシって事が分かります。

 だって、かたや時給1000円で、もう一つは時給10万円だよ。その差は軽く100倍だよ。居酒屋で100時間働いて、やっと受験勉強1時間分の金銭価値になるわけです。居酒屋で100時間働くって…1日5時間働く(居酒屋は時給はいいけれど、労働時間が長めなんですね。だからバイト代が良いのです)と考えると、20日もかかります。これって、週5日バイトするというシフトでも、1カ月かかります。つまり、居酒屋で1カ月働いて得られる金額と、たった1時間受験勉強をして得られる金額がほぼ同じって事になるわけです。

 これってどうなの?

 全国の高校生諸君に「バイトする暇があったら、勉強した方がカネになるよ」と教えてあげたくなるでしょ? 違う?

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コメント

  1. tetsu より:

    おはようございます。

    > 全国の高校生諸君に「バイトする暇があったら、勉強した方がカネになるよ」と教えてあげたくなるでしょ? 違う?

    http://blog.tatsuru.com/2007/07/24_0925.php

    からの引用ですが、

    「もっと金を」(注:「もっと光を」のパロディですね。部屋が暗かっただけ、という説を読んだことがあります)
    私自身は、私たちの社会が住みにくくなってきた理由のひとつは「金さえあればとりあえずすべての問題は解決できる」という拝金主義イデオロギーがあまりにひろく瀰漫したことにあると考えている。

    このあたりの考え方のほうが近いです。「上部構造は下部構造に規定される@K.マルクス」ですが、お金は手段に過ぎないです。
    最近はやり?の「自分探し」もメチャ笑ってしまいますが。

    失礼しました。

  2. すとん より:

    tetsuさん

     拝金主義は私も唾棄すべきシロモノと考えていますが、だからと言って“カネが無い事は大したことではない”と言い切ってしまう人は、嘘つきだと思ってます。

     若い人たちに「オカネなんて稼がなくてもいいんだよ。オカネがなくても、人間は幸せな暮らしができるよ」とは、私は言えません。心を豊かにして暮らすために、ある程度のオカネは絶対に必要です。オカネを必要以上に持ち上げるのイヤラシイですが、オカネを毛嫌いするのも、同じくらいイヤラシイと思います。

     tetsuさんもおっしゃる通り、オカネは単なる、生活のための手段にしか過ぎません。だから、拝金主義もおかしいですが、オカネを汚らしいものと考えるのも、どうかと思います。

     オカネは手段であるなら、そこに善し悪しもキレイ汚いもなく、その存在はニュートラルなものであって、そこに価値が生じるとしたら、そこに関わる人間の考えが反映しているにすぎないと思います。

     汚い人間がオカネを持てば、オカネは汚いものになる…ただ、それだけです。

     オカネと言うのは、この世を生きていくためのチカラの一つです。このチカラは持ち合わせていないと困ります。確かに他人の支えてもらって生きていく事だって可能でしょうが、それよりも、自分自身のチカラで自立して生きていたいと願うのは、まっとうな考えだと思います。

     だいたい、オカネをきちんと稼いで、生活に余裕があるから、フルートだって学べるわけだし、音楽を趣味にしていられるのです。オカネがなければ、音楽だって楽しめません。

     もっとも、私が記事に書いたのは、そんな事ではありません。

     学歴によって生涯賃金に無視できないほどの違いがある事。一見、不毛で無価値に思える受験勉強を、試みに時給計算してみたら、驚くほどの価値があったという事。ただ、それだけです。

  3. tetsu より:

    こんばんは。

    > オカネをきちんと稼いで、生活に余裕があるから、フルートだって学べるわけだし、音楽を趣味にしていられるのです。

    「下部構造は上部構造を規定する」、というまさにその通りです。

    > 一見、不毛で無価値に思える受験勉強

    集中力があまり続かない最近になっておもうのですが、語学は10代に集中してやっておけばよかったとつくづくおもっています。道具みたいな訓練は若いうち、です。
    高校のころの勉強は通過点にすぎない(ただ目標も先もまったくみえなかったは事実でした)ので、「不毛で無価値」と感じたこともありませんでした。
    微妙な言い方の違いにすぎないような感じもしています。

    失礼しました。

  4. すとん より:

    tetsuさん

     『不毛で無価値』は言い過ぎかもしれませんが、なぜ勉強しなければいけないのかという動機付けの無いまま、不平不満を溜めたままで受験勉強をしている高校生は多くいます。まあ、いわゆる優等生と呼ばれる種族(たぶん私もこの種族かも:笑)は、そんな事に悩みませんが、普通の高校生は多かれ少なかれ悩んでいます。

     だからと言って、それを時給計算しちゃう私も私ですが、でもこれで食いつく高校生はかなりいるんじゃないかなって思います。今の子たちは、案外、計算高いですからね。

    >語学は10代に集中してやっておけばよかったとつくづくおもっています。道具みたいな訓練は若いうち、です。

     語学に限らず、暗記物は10代のうちに…だと私も思います。もう少し言えば、勉強そのものも20代のうちにたっぷりとやっておくべきだと思います。と言うのも、30代に突入すると、集中力が続かなくなり、目も弱くなり、学術的な本を読むチカラが目に見えて落ちてしまいますからね。ま、これは私の経験ですけれど(笑)。

     30代以降は、20代までに勉強したものを絞り出して生きていく…んじゃないかと、私は思ってます。そのためにも、20代までにたっぷりと溜め込んでおかないと、30代以降に絞り出せなくなってしまいます。

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