東京国際フォーラムに戻ろうとした私は、その途中に見かけた銀座山野楽器に、ついフラフラと入ってしまいました。
フルートサロン
いつものように、フルートサロン(フルート売り場)に行った私はビックリしました。いやいやいや~、エレベーターで5階に上がると、まずはヴァイオリン売り場があって、そこから管楽器売り場を経由して、一番奥にフルート売り場があるはずなのに…今までヴァイオリンが売っていた、5階の入り口付近にフルートサロンが引っ越ししていました。
どうやら店内改装をしたついでに、一部の楽器の売り場が変更になったようです。
フルートサロンは、5階奥の狭苦しい場所から、今までヴァイオリンがあった広々とした場所に変更ですよ。いやあ、驚いた。
で、5階の残りのスペースはすべて管楽器売り場になってました。ヴァイオリンはどこに行ったの? と思ったら、3階の楽譜売り場の奥。つまり、今までジャズCDを売っていた場所に引っ越していました。
じゃあ、ジャズCDはどこに行ったの?って話ですが、これは2階に引っ越してました。
2階は今まで、フロア全部を使って、クラシック音楽のCDを扱っていたわけですが、これからは、クラシック音楽とジャズの両方のCDを取り扱うようになったわけです。まあ、これは仕方ないかな? 今はCDが売れない時代だからね。特に、クラシックとかジャズとか、買う人はいるんですか?って世の中だものね。かく言う私も、クラシック音楽のCDを毎年たくさん買いますが、そのほとんどはアマゾンで買ってます。だって、アマゾンって便利なんだもん。…ごめんなさい。
それにしても、山野楽器銀座店の店舗改装には驚きました。
ピアノ小品(ピアノ:三浦友理枝)
で、東京国際フォーラムに戻ってきた私は、一路、展示ホールに向かいました。展示ホールでピアノの演奏会があったからです。なにしろ、今回のラ・フォル・ジュルネでは、私、まだちゃんとしたピアノの演奏を聞いていなかったから、一つぐらいは聞いておこうと思ったわけです。
演奏曲目は以下の通りでした。
シューベルト作曲「楽興の時第3番」
シューマン作曲「幻想小曲集より“飛翔”」
ショパン作曲「ノクターン第2番」
ブラームス作曲「バラードト短調」
チャイコフスキー作曲「四季より 11月トロイカ」
ラフマニノフ「楽興の時第4番」
演奏曲目はいいでしょ? 大曲も良いけれど、こういう小曲も味わいがあってなかなかでしょ? でも、実際の演奏は…今一つでした。別にこれはピアニストさんに非があるわけではありません。会場の都合なんですよ。
会場の都合…つまり展示ホールはピアノ演奏には大きすぎる…というわけで、P.A.が入っていたんです。P.A.とは、マイク&アンプ&スピーカーのシステムです。電気的に音量を拡声する装置の事です。まあ、ポピュラー音楽では普通に使われている装置なんですが、通常クラシック音楽では使いません。
P.A.を使うと、ありえないほどの音量となり、かなり広い会場でも隅々まで音を届かせることが可能になる一方、音色が本来のモノとは変わってしまったり、音が平板になったり、音が均一化されてしまったりという特徴があります。つまり『まるでCDを聞いているかのような音』になってしまうんですよ。せっかく、目の前で生演奏してくれているのに、聞こえてくる音がCDっぽいんです。これにはガッカリでしょ? でも展示ホールは、確かに広くて、ピアノを生で演奏しただけでは、舞台近くの人にしか聞こえないとい事実もあります。まあ、P.A.はやむを得ない措置だったのだと思いますが、やはり客としては、ガッカリなわけなんです。
良い選曲、良い演奏だっただけに、ぜひ生で聞きたかったものです。
まあ、一日中アレコレと行動して、なんか疲れてしまったのと、その次の展示ホールでの演奏もまたピアノだったので、そこはパスして、今年は早々に帰宅する事にしました。と言うわけで、これで今年の私のラ・フォル・ジュルネは終了となりました。おつかれさまです。
今年を振り返って
散々、ラ・フォル・ジュルネに行く前から、ノリノリではない事を書きつらねた私です。その気持ちには嘘はないし、実際、今年は会場に着いても、ノリノリってわけには行きませんでした。でも、音楽には力があるわけで、ノリノリでなくても、実際の演奏を聞けば、それなりに感動もすれば喜びも得られるわけです。そういう意味では、今年もラ・フォル・ジュルネに行けてよかったです。でもまあ、やっぱり2日も行かなくてよかったというのも、正直な気持ちです。ラ・フォル・ジュルネを1日で楽しみつくす、いわば腹八分目の楽しみでよかったような気がします。2日間もラ・フォル・ジュルネに行ってたら、すっかり飽きてしまって、やんなっていたかもしれません。
来年は東京でラ・フォル・ジュルネをやるのかしら? やるなら、来年も参戦したいと思いますが、無ければ無しでもいいか…って気もします。でも、やるなら、ピアノとオケばかりではなく、室内楽にも力をいれて欲しいなあって思うし、個人的には、声楽とフルートを増やしてほしいと思ってます。
あと、お祭りっぽい雰囲気に戻ってほしいなあって思います。それこそ、祝祭でしょ?みんなで、盛り上がるような企画がたくさんあるといいなあって思います。
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コメント
こんばんは。
ラ・フォル・ジュルネのレポート、ありがとうございました。楽しませていただきました。
話は変わりますが、その1で紹介された好田タクトのサイトを見ていたらこんなのがありました。
http://8130.teacup.com/tact/bbs/1591
公演番号117 22:15-23:10 会場ホールA “祝祭の夜”
反則やろ、これは!なんでアルゲリッチがおるねん? 別府の温泉の帰りか?
こういうのはマジ聴いてみたいです。チケット取りにくかったり、場所によっては音響の問題とか、いろいろあるのかもしれませんが。
アルゲリッチはドタキャン食らってから聴く機会がなく、ライヴの海賊版はホント宝物です。
tetsuさん
アルゲリッチは、娘さんが東京のラ・フォル・ジュルネのレギュラーなんですよ。で、あの親子は仲が良いでしょ、だから娘さん経由のオファーがあって、御大がわざわざやってきたのかな? なんて思ってます。ま、私の勝手な妄想ですが。
ラ・フォル・ジュルネは、ペーペーの中に、たまに大物が混ざっているんです。もっとも、そんな大物のチケットって、なかなか入手できないんですけれどね。私も何度かチャレンジしてますが、たいてい×です。
> ラ・フォル・ジュルネは、ペーペーの中に、たまに大物が混ざっているんです。もっとも、そんな大物のチケットって、なかなか入手できないんですけれどね。
かみさんの知り合いのピアノの先生がラ・フォル・ジュルネに毎年結構行ってるようで、このアルゲリッチを含むコンサートも何かのキッカケで知って、聴いてきた、ようです。着の身着のままで飛び出して、5000人入るホールなのですぐに売り切れではなくて、1時間並んで2Fの後ろの席がようやくとれた、アンコールも長くて、このホールの作りは外へ出るのも時間がかかって、終電がなくなって最寄駅からタクシーで帰ったとか。こちらはそこまでの気力があるかというと疑問、というところで、瞬発力がなくなってきているようです。
すとんさんのサイトでラ・フォル・ジュルについての情報がはいるので、機会があれば、とはおもっています。
失礼しました。
tetsuさん
そのピアノの先生、すごいですね。まあ、ピアノの先生だからこそ、情熱をもってアルゲリッチを聞きに行ったのかもしれませんが…。
まあ、すごいすごいと言っても、所詮はクラシック音楽の世界の話ですからね。サッカーワールドカップのチケットだとか、オリンピックのチケットだとか、スポーツイベントのすごさとはケタ違いなんですけどね。
それでもやっぱり、すごいなあ。
>このホールの作りは外へ出るのも時間がかかって、
そうなんですよね、一度に大量の人が出られない構造になっているんです。まあ、地域への配慮なのかもしれませんが、やっかいな構造ですよね。万が一の大災害があったら、どうするんでしょうね?