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1票の重さの格差について考えた[2013年11月第4週・通算30週]

体重:110.6kg[+0.2kg:-1.6kg]
体脂肪率:31.1%[-0.1%:+0.1%]
BMI:34.9[+0.1:-0.5]
体脂肪質量:34.4kg[+-0.0kg:-0.4kg]
腹囲:108.0cm[+-0.0cm:-1.0cm]
     [先週との差:2013年当初との差]

 高値安定です。日本経済とは裏腹ですよ、悲しいです。

 さて、今週のエッセイです。

 先日(2013年11月20日)最高裁判所大法廷は、2012年12月に行われた衆議院選挙を“違憲状態”だったとの判決を下しました。つまり、この前の選挙は、憲法に定めた“法の下の平等”から逸脱し、本来同じ重さを持つはずの1票が、都市部と地方では2.30倍の格差を生じ、その格差は看過し得るものではない…って判断を下し、それを“違憲状態”であると判じたわけです。もっとも、選挙は“違憲状態”で行われたけれど、選挙結果そのものは有効であるとも判断したわけです。

 まあ『法の下の平等』は私も大切だと思うし、選挙における1票の重さの格差は、そりゃあ無いに越したことはないと思います。選挙で投じた1票は、日本全国津々浦々、どこの誰であっても、同じ1票としての価値を持っている事は理想だと思います。

 おそらく、日本にいる賢い官僚さんたちが本気を出して選挙の区割りを考えれば、あっと言う間に『選挙の1票が、日本全国どこでも同じほぼ価値』になる区割りができちゃうと思います。

 まあ、それをしないのは、政治の都合であったり、選挙システムの問題であったり、政治家たちの既得権益の問題だったり、家業としての政治の側面だったり、色々とまあドロドロしているからなんでしょう。しかし私は、それとは全く別に、ちょっと思う事があるわけなんですよ。

 本当に1票の格差って、無くしちゃっていいわけ?

 もしも本当に1票の格差を無くしたら、日本の政治家の大半は、都会の人たちによって選ばれる事になります。都会に住んでいる人の声ばかりが大きくなり、都会で暮らす人々の生活ばかりに、目配りのきいた政治が行われるようになります。

 だって、日本の人口分布って、都会に集中しているんだから、そうなるしかないよね。

 都会の人々が快適に暮らせるようになるのは結構な事だけれど、でもおそらく、その分、人口が少なくて、選出できる政治家の数も少なくて、自分たちの声が通りづらくなる地方には、色々なしわ寄せが来ると思うんだよね。

 今だって、地方の声は政治に反映されづらいと思います。だから、原発は地方にしかないんでしょ? 原発で作った電気は都会で使っているのにね。

 だから、このまま本当に1票の格差を無くして、すべての1票をフラットにしたら、日本の地方は、ますますダメダメになってしまうと思うんですよ。

 もちろん、1票の格差は無くさないといけないんだけれど、ただ単に同じような平等にして格差を無くしてしまうのなら、ダメだと思うのです。何か上手いやり方を考えて、1票の格差を無くしつつも、人口の少ない(有権者の少ない)地方の声も、きちんと政治に反映できる選挙制度にしていかないと、日本という国が立ち行かなくなると…私は思うんだけれど、間違っているかな?

蛇足 そうやって衆議院の1票の格差を無くすなら、参議院改革をしないといけないんじゃないかなって思います。例えば、参議院を現在のような“ミニ衆議院”にするのではなく、別のカタチの議会にしないといけないかな? 例えば、日本の都道府県は47あって、政令指定都市は20あって、合わせて67あるわけだから、それぞれの首長と議会の議長を参議院の議員にするってのはダメかな? 議員定数134名のミニな議会になるけれど、各地方の意見を公平に取り上げる事ができるし、それぞれの議員は、各地方選挙で選ばれるわけだから、参議院選挙を行う必要がなくなる(かなり国税節約になるでしょ)し、歳費の方だって(首長とか議長とかの)本業があるわけだから、国会議員としての歳費は限りなく少なくていい(交通費と宿泊費ぐらい?)し、何より議員がミニサイズだから、色々と小回りも効いて、何事につけてもスピーディーな対応ができるだろうし…、そんなに悪いアイデアではないと思うだけれど、いかが?

蛇足2 民主党が選挙にボロ負けをして以来、選挙結果が無効であるいう裁判が頻発してますね。負けを負けとして素直に受け入れられない狭い心根がイヤだな。あと「こんな違憲状態で選ばれた議員たちからなる国会なんて、違憲も甚だしいわけで、そんな国会には憲法改正なんて、やる権利は無い!」って言い出すんだろうなあって思うと、心が重たくなります。あと、特定秘密保護法案に反対している人って「国民の知る権利が奪われる」から反対しているそうですが、そういう人たちのおっしゃる“国民”って、どこの国の国民なんでしょうね。たぶん、日本以外のお国の国民さんたちの事なんでしょうね。それにしても日本のマスコミって、金儲けしながら某国のためにスパイ活動している組織のようなものだもの。特定秘密法案うんぬんを言う前に、マスコミを取り締まる法律を作った方がいいんじゃないのかなって思います。

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コメント

  1. だりあ より:

    すとんさんのお考え、古くなったアタマを必死で回転させ、ひねりながら読ませていただきました。今まで何気に幾度かの選挙をしてきましたが、選挙制度って早い話、民主主義の基礎コンクリートみたいなものですものね。一票の格差なくなると首都圏の有権者の方から選出される議員さんの数がほぼ四人に一人?くらいになりそうですよね。(この計算、あってますでしょうか)あと関西と中京と北九州を入れたら、議員さんの二人に一人は大都市圏の議員さん、ですか。鳥取県や青森県や宮崎県とか福井県とかは県に一人くらいの割り当てになってしまいそう・・・。なんだかなあ・・・なんでも平等にっていっても、政治の場合は平等にするのは割合や数字ばかりじゃないですよね。

  2. すとん より:

    だりあさん

     実際、1票の格差が無くなると、都会選出議員と地方選手議員の割合がどのようになるかは分かりませんが、単純に人口比で考えると…。

     日本の総人口は約1.3億人です。

     東京が1300万人です。神奈川が900万人です。埼玉が700万人で、千葉が600万人ですから、南関東だけで、3500万人です。これだけで日本全体の約1/4です。

     これに、大阪、愛知、兵庫、北海道、福岡、静岡など、人口トップ10の県を足すと、7200万人で、すでに日本全体の1/2を越えます。

     一方、人口の少ない方で言えば、鳥取島根は合わせても130万人ですから、日本全体の1/100です。これに、秋田、和歌山、香川、山梨、佐賀、福井、徳島、高知などの、人口の少ない県ボトム10を足して、やっと840万人で、日本全体のたった6%にしかなりません。だいたい、840万人なんて、東京23区の人口が900万人だから、県を10足しても、東京の区を23合わせたものよりも少ないのです。

     だから、本当に1票の格差を無くしたら、地方の声なんて国政に届かなくなる事、間違いないですね。

  3. だりあ より:

    今、すとんさんのコメントを読ませていただいて背筋がゾゾゾーッとしています。寒けがしてきました。そうなんですか。たいへんなことになりそうですね。

  4. ぼー より:

    こんばんは。
    考え方色々なので、難しいところ…ですが、私見を少しだけ。

    地方の声、一票の格差…両立するのは難しそうです。
    何が平等化…に視点をおいて、都道府県を一つの代表として、人口比率は無視して議員を選出する…米国の上院のようにすれば都道府県レベルで平等ですね。個人に視点をおきすぎだと思うし、衆議院と参議院が一緒では二院制の意味がない…気がしますし。

    あと、特定秘密保護法案…現状では反対です。
    ただ、秘密保護は必要だと考えますので、全否定ではなく、全くの第三者機関が恣意的な秘密指定を監視し、保護不要な案件は速やかに後悔するシステムを構築した上で行うなら全く問題ないと思います。
    今のだと…内部の総理大臣が監視?保護期間は60年??ほぼ人間入れ替わっている帰還です。第三者機関も検討するレベルですし、とにかく「秘密にすること」に主眼を置きすぎています。原則は「公開」です。

    犯罪者が「秘密」指定すれば、犯人は黙秘するし、取調官は調査すれば「犯罪」になってしまう。犯罪者は60値難黙秘可能で、人生を全うする。犯罪者が「政治家」だったら…怖いです。やはり現状手放しで賛成できません。
    もっと根本的には、信頼できる「政治家」だったらよいのですが、いまや「政治屋」ばかりで、都知事しかり…1本スジの通った方がでてこないものですかね。

    ま、今の安倍さんは外交は頑張っていると思う。原発は個人的にはNG、中国には強い態度で臨んで欲しい。

    乱文、失礼しました。最近思っていることを書きまくってしまいました…陳謝。

  5. すとん より:

    だりあさん

     まあ、今すぐに一票の格差が是正されるわけではありませんが、いずれは是正されないといけないと思います。その時に、地方の声もそうですが、色々と弱い立場にいる人や、少数派の人の意見も取り入れることのできる、風通しの良い選挙システムになっている事を、私は望みます。

  6. すとん より:

    ぼーさん

     特定秘密保護法案は、現状のものでは、色々と穴もあるし不備もあるけれど、だからと言って、現状の情報ダダ漏れ状態ではダメでしょう。とにかく、このままでは外交的にマズいと思います。国内の事はともかく、外交的な密約の類、あるいは軍事的な取引のようなやりとりを、しっかりと守れる法的根拠が必要なんだと思います。

     本当は、どこの国にもある、スパイ防止法ができればいいんですよ。でも日本では、スパイ防止法を作ろうとすると、国会で通らないという実情があります(つまり、国会内にまでスパイが入り込んでいるってわけだ)。スパイ防止法が作れない以上、せめて機密漏洩だけは防ごうという事なんだと思います。

  7. (名前を名乗っていません) より:

    > 民主党が選挙にボロ負けをして以来、選挙結果が無効であるいう裁判が頻発してますね。

    いいえ、いつの選挙でも無効裁判は頻発しています。もちろん、民主党が大勝した2009年の選挙でも起こされています。
    そして、この裁判を主導しているのは1人1票実現国民会議という団体ですが、その発起人、賛同人はこちら。
    http://www.ippyo.org/hokkinin.html

    多士済々ですが、安倍政権に近い人、民主党に敵対的な人がかなり含まれている。

    > 特定秘密保護法案に反対している人って「国民の知る権利が奪われる」から反対しているそうですが、そういう人たちのおっしゃる“国民”って、どこの国の国民なんでしょうね。

    日本国民に決まっています。主義主張が異なることをもって「スパイ活動」などとレッテル貼りをすべきではないでしょう。

  8. すとん より:

    (名前を名乗っていません)さん

     まず、私のブログにコメントを書くときは、お名前を名乗ってください。私は、自分の名前も名乗れないような人とは、あまりクチをききたくありませんし、名乗らずに他人のブログで批判コメントを書くような人間は、卑怯者だと思っていますので、次からは、よろしくお願いします。

     さて、

    >いいえ、いつの選挙でも無効裁判は頻発しています。

     情報をありがとうございます。ならば『民主党が大敗して以来、無効裁判の報道が増えました/大きく取り上げられるようになりました』と訂正しておく事にしましょう。これならば、間違いとは言えないでしょ。

     では、なぜ民主党が大敗して以来、無効裁判の報道が増えたのか、私はそのワケが知りたいと思います。

     私は、一票の重さを平等にする事自体は大賛成です。ぜひ、そうするべきだと思っています。ただ、やり方が問題になるだろうし、現在の国会を無効だと判断するのは、やりすぎだと思ってます。

    >日本国民に決まっています。

     なわけ、ないでしょ? 少なくとも、全部が全部、日本人だと思っていたら、大きな間違いを犯しかねません。なぜ、未だに日本にはスパイ防止法がないのか? なぜ、未だに在日特権と言うものが存在するのか? なぜ堂々と時の総理大臣が「日本列島は日本人だけのものじゃない」という発言をしちゃうのか? 日本の政治を動かしているのは、日本国民だけとは、言えないでしょ? むしろ、モノによっては、日本国民とは言い難い方々の思惑で、日本国が動いている部分もあると言えるのではないでしょうか?

     そして、今回の特定秘密保護法案の報道にしてもそうです。法律の内容をきちんと報道すると言うよりも「まずは反対するべきだ」という世論作りに重きを置いた報道がなされていると思います。そして、多くの人は、そのムードに何となく流されているんだろうと思います。なぜ、そういう方向にマスコミが引っ張っていくのか、そこに私は公正を感じません。

     自覚的行動なのか、無自覚的行動なのかは、そこは問わないことにしても、情報操作と世論形成こそがスパイ活動でしょ?

     私は、特定秘密保護法案なんていう生ぬるい法律よりも、さっさとスパイ防止法を作るべきだ思ってます…が、今の日本では絶対に作られない事も分かっています。

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