スポンサーリンク

お父さんお母さんと呼んではいけない?

 日本の話ではありません。フランスの話なんだそうです。

 先日、正式にフランスの下院で可決されたのだそうです。何が可決されたのかと言えば、学校では“父親”“母親”という言葉を使ってはいけないと決まったのです。では、かつての父親や母親は何て呼ぶのか言えば“親1号”“親2号”なんだってさ。

 フランス、大丈夫?

 なんでも、なんでこんなへんちくりんな法案が可決したのか言えば、同性婚家族への配慮なんだそうで、今後、学校関係の公的文書はすべて“親1号”“親2号”となるそうです。

 どう考えても、頭悪いとしか思えません。

 フランスだって、普通に男女が結婚している夫婦が大半でしょ? そういう家庭では従来どおり、お父さんお母さんでいいわけで、何も彼らを1号2号と呼ぶ必要はないと思うんだよね、ヤッターマンじゃあるまいし。

 配慮するなら、父親や母親の記入欄を二人の名前を書けるようにするればいいんじゃないの? 父親欄に二人書ける、母親欄に二人書ける。それでいいじゃん、別に、父親とか母親という言葉を殺す必要はないし、父親とか母親とかいう概念を消し去る必要もないと思います。

 言葉って、その国の文化だからね。

 それに父母をやめて1号2号ってなれば、男女の親のどっちを1号にするべきか…今度はフェミニストあたりが文句言いそうだし、現実問題として、男を1号、女を2号とした場合(おそらく大多数の家庭がそうなるでしょう)、正妻さんは2号だけれど、お妾さんも二号さんでしょ? それってもめませんか? それともお妾さんは三号さんになるのかな?(ここは、洋数字と漢数字の違いがポイントなんだな)

 ごく少数である同性婚家族への配慮だろうけれど、少数者を配慮するあまり、大多数の人間が迷惑被るのは、無しでしょ!

 ちなみに、フランスのPTA代表は、この法案に大賛成なんだそうです。「社会の現実に沿った措置であり、子供が『普通と違う』といってイジメにあう事がなくなる」んだそうです。

 “社会の現実”って何? そういう現実も確かにあるだろうけれど、決して多数派じゃないでしょ? 『普通と違う』と言ってイジメにあうって…そもそも同性婚そのものが普通じゃないという社会認識があるって事でしょ? 正すべきは、父親母親という呼称を消すことではなく、同性婚への差別意識を消し去るべきでしょ? フランスのPTAって、ズレてない?

 でもその一方で、フランス国内では、学校はすでに遅いくらいで、税務署とか鉄道とかパリの市議会では、すでに父母でなく、1号2号なんだって。ある意味、フランス、進んでます。

 日本でも、国会で、父親母親の呼称は止めて、すべて1号2号にしろって決まったら、私はその日が日本文化が死んだ日だと思うと思いますよ。

蛇足  太郎さんと一郎さんが結婚して、子どもを迎え入れたら、それぞれを1号2号と呼ばせずに“太郎父さん”“一郎父さん”と呼ばせりゃいいじゃん…なんて、私は思うわけだ。同性婚家庭に配慮って…要は、性別の意味を含んだ言葉を社会から排除したいってわけなんだろうけれど、それならまず最初に、フランス語から、男性名詞と女性名詞を排除する事から始めて欲しいなあ。ありゃあ、面倒くさくて堪らんのよ。

蛇足2  この問題について調べていたら、もう一つ別の事が分かりました。実はフランスの学校で、週休3日なんだって。月火木金が登校日で、水土日はお休みなんだって、ああ、フランスのセンセが羨ましいよ。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

コメント

  1. ドロシー より:

    すとんさん

    一昔前、国内でも、学校で「父兄」と言う言葉がダメってあったと思います。
    私の姑は専業主婦ですが、親同士の集まりは母親しか集まっていないのに、学校ではこの言葉を使うのですごく怒っていたそうです。

    お役所の教育関係の仕事を時々請けたことがありますが、「お父さん」「お母さん」はダメで、「保護者」という言葉に置き換えるように、ということでした。
    「保護者」だったら、定義が広くなるから、全く支障がないわけですね。
    「1号」「2号」は行き過ぎだと思います。
    本当に日本人の言葉遣いは、本当に便利ですね!

  2. すとん より:

    ドロシーさん

     まあ確かに“父兄”だと、どちらも男性だもんな。母親無視と言われても言い訳できない。で、今は実際“保護者”ですね。これは別に母親うんぬんだけではなく、世の中には、両親に育てられていない子、例えば、姉に養われている子、親戚の家で厄介になっている子、養護施設等で育てられている子…等々いるからね。すべての子どもに保護者は必ずいる(いなければ、国が面倒見る仕組みもあるし)ので、保護者が無難なんだと思う。

     “父兄”ってのは、家父長制度の時代には適した言葉だったのだと思うけれど、時代も法律も変わった現在、適切な言葉ではないわけだ。

     そういう意味でフランスは“父母”という言葉を止めようって事なんだろけれど“1号2号”は、ほんと、やりすぎだと思います。フランスって文化の国ってイメージだけれど、こういうところは、ほんと、ガサツだよなあって思います。

タイトルとURLをコピーしました