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やっぱり、メサイアが終わったら、しばらく合唱からは遠ざかろう…

 9月の本番以来、約一ヶ月ぶりにメサイアの練習に行ってきました。なぜこんなに間が空いてしまったのか言うと、1)私が練習を一回休んだ 2)団の都合で練習が一回無くなった。そのため、連続二回分の練習がなくなってしまったからです(練習は月に2回)。12月早々に本番があるし、本番が近くなると、オケ合わせとか通し練習になってしまうので、メサイアの、いわゆる“練習”って、あと何回あるのかな? それにしては,一度も練習していない曲も、まだまだたくさんあります。…大丈夫かな?

 今回は歌う時の姿勢(立ち方)って奴を指導者のY先生に習ったよ。しかし、歌う時の立ち方ってのは、ほんと、指導者の数だけあるものですね。

 Y先生流の立ち方は、上から決めていきます。まずは肩です。(Y先生は肩甲骨命なので)両肩を後ろにひっぱって、胸を張ります。腕は、その肩の位置から、ダラ~ンとぶら下げます。そのままの状態では、骨盤が立っているので、これをゆっくり倒して、倒した骨盤の上に自分の上体を乗せるようにします。脚は、膝を必ず緩める事。あたかも、車のサスペンションのようにバネでビョンビョンの状態にしておきます。この状態で、声は前に、息は後ろに飛ばす感じで歌うのだそうです。顔は正面を向いて、絶対に下を向かない事だそうです。

 キング先生ご推奨の姿勢とは、全くと言っていいくらい、違いますね。おもしろい、おもしろい。

 さて、練習はパート練習から始まりました。

 まずは25番「He trusted in God that He would deliver Him」を歌いました。いやあ、私、この曲を歌うのは始めてです。初見大会で歌いました。

 「え? 初見大会?」 はい、そうです、初見大会です。そりゃあ、私も事前に譜読みぐらいしておきたいよ。でも、練習に行くまで、その日に歌う曲が分からないんです。まだメサイアが小曲ならば、私も手の打ちようがあるのですが、メサイアって大曲でしょ? やたらとたくさん曲があるから、とても事前にすべての曲をさらっておくなんて事は不可能なので、できれば「次回の練習では○○番と○○番をやります」って事前に教えてくれればいいのだけれど、特にそういうシステムはありません。いつも行き当たりばったりです。たぶん、指導の先生と幹部たちの間ではきちんと練習カリキュラムが出来ているのだろうけれど、それが末端の私のような人間にまでは伝わってこないのです。

 まあ「音取り? メサイアは毎年歌っているんだから、全曲、完璧でしょ」って前提があるんだと思います。でなきゃ出来ない芸当です。

 私もファイト(と時間)があれば、頑張って、メサイア全曲の音取りを事前に終了させておくんだけれど、現実の私は忙しいのよ。これでも現役社会人だからね、隠居ジイサンでもなければ、有閑マダムでもないんだもん。おまけに、声楽とフルートと歌劇団もやっているし…。だから、理想は「全曲音取り終了」だけれど、現実はそういうはずもなく、だからと言って、ヤマを張って練習しておいて、それを外すとショックが大きいので、結局「練習に行って、そこで音取りするか…」という結論になっちゃうわけです。

 そう言えば、昔々、まだ楽譜も読めなければ、音源テープの使い方すらよく分からなかった若かった頃は、音取りを練習の中でやっていました。それを思い出して、なんか懐かしい気分になりました。あの頃は、40分程度の曲(それも半分はソロなので歌わない)を1年半かけて、毎週毎週練習していたっけ。あのペースなら「練習で音取り」も可能なんだよね。

 さて、この25番の鬼門は、案外、歌詞だったりします。“deliver”と“delight”が頻出して、紛らわしいんですよ。だって、単語の出だしの“deli-”までスペルは一緒なのに“i”を『イー』と発音する“deliver”と『アイ』と発音する“delight”には手を焼きました。とりあえず“delight”の方にシルシを付けて、歌い間違えないようにしました。

 そうそう、今回はY先生の発声指導にも注意していたのだけれど、Y先生は、声をはっきりくっきり出させたいみたいで「レガートに歌ってください」と要求するものの、実際に要求する歌声は、一つ一つの音符にアクセントを付けて、クッキリと歌って始めてOKを出します。つまり、そういう音をブチブチ切って歌うのが好みのようです。…ちっともレガートじゃないじゃん。

 おまけに必ず「声に息をたっぷり混ぜてください」とお願いしております。最初は、究極なまでの“脱力系発声”を求めているのか思っていましたが、実はそうではなく、文字通り“息まじりの歌声”を求めていました。ええ? そう言えば以前、キング先生も「合唱? 声に息を混ぜて歌えばいいんだよ~」って仰っていたけれど、アレってコレの事かい? でもでも「声に息をたっぷり混ぜる」って…どうやりゃあいいの? 私は省エネならぬ、省ブレス(省息)で歌う方向で頑張っている人だから、意図的に“息ダダ漏れ”状態で歌うのなんて、できないよぉ~。

 それと、この曲に限らないのだけれど、Y先生が団員の皆さんに「CDを聞いて、その演奏(歌唱)を真似しないように」と、何度もおっしゃっていました。その理由として…今、普通にCDで売っているような演奏は、古楽のスタイルで歌っているものが多いけれど、我々はモダンの楽器を使って、モダンの歌い方をするので、古楽のスタイルは取り入れないように…と、何度も釘をさしておられました。

 古楽のスタイルとは、どういう状態を指している気かと言うと、音にスタッカートを付けまくって歌うやりかたで、まさに“チェンバロのような響きで歌う”というと分かりやすいでしょうか? 一方、モダンの歌い方と言うのは、音価いっぱいに声を響かせて歌うやりかたで、楽器で言うと“ヴァイオリンのような響きで歌う”ってイメージ感じかな? つまり、チェンバロっぽい歌いかたはダメで、ヴァイオリンのように歌え(なんて、先生は仰ってません。私の勝手なイメージ解釈です)って事なんでしょうね。
 
 
 パート練習を小一時間やったら、全体で通し練習をしました。

19番「Behold the Lamb of God」
21番「Surely」
22番「and with His stripes we are healed.」
23番「All we like sheep 」
25番「He trusted in God 」
39番「Hallelujah」

 これらの曲を通して歌ってみました。

 印象に残った注意は…二つかな? 一つ目は、フレーズの切れ目に注意しながら歌うこと。これはつまり、ブレス問題だね。メサイアの楽譜にはブレス記号が書かれていないので、歌詞をよく読んで、コンマやピリオドの時にブレスをするようにしましょうって事です。これは、コンマやピリオド以外のところでブレスをするな(と言っても合唱なので、カンニングブレスは当然アリですね)という事と同時に、コンマやピリオドでは必ずブレスをしろ(あるいは、息を切れ)って事です。ソロでは当たり前の事だけれど、合唱ではブレスっていい加減に扱われがちだから、わざわざこういう注意をするのでしょうね。

 二つ目は、四分音符をいいかげんに歌わない事。具体的にどういう事かと言うと、八分音符以下は短い音符なので、特に目立たないので良し。二分音符以上は長い音符なので、みなさん、それなりに長く伸ばして歌うので、これも問題なし。しかし四分音符をいいかげん…つまりかなり短めにして歌う…のはダメって事です。これは、CDの歌唱を耳コピで覚えてきちゃうと、そう成りがちなんだそうです。つまり、下手に古楽スタイルは取り入れですに、四分音符もしっかり歌ってくださいって事なんです。

 今回の練習も、先日の本番での経験を踏まえて、かなり小さめの声で歌ってきたけれど、妻からは「まだまだ声が聴こえる」と言われました。まあ、そうだろうね…。ほんと、この人たちの中に混じって、聞こえない程度の音量で歌うのって、とっても難しいです(涙)。メサイアという曲は好きだけれど、合唱って音楽ジャンルは、日々嫌いになっているかもしれない。

 合唱系の人のブログを読んでいると「今日は練習だった。思いっきり大きな声を出せて、うれしい~」なんて、よく書かれているよね。あの気持ち、よ~く分かります。ああ、私も思いっきり声を出して歌ってみたい…。でも私が思いっきり声を出したら…ホール中が私の声だけでいっぱいになっちゃう(涙)。…でもね~、声を抑えて歌っていると、色々と、溜まるんだよねえ…。どんどん、気分が邪悪になっていくんだよね~。

 誰もがガンガン楽しく歌ってもOKっていう合唱団ってのがあれば、いいんだけれどね、なかなか、そういう団体って見つけられなくってね。…だから私は、合唱団ではなく、歌劇団とか声楽アンサンブル団体に行くべきなんだよなあ…。

 ああ、大きな声で元気よく開放的な気分で歌いたいです。自分を押し殺して、ノドを締めつけ、体をこわばらせながら、他人にその存在を気づかれないような、小さな声で歌い続けるのは、やっぱりシンドイです。

 気持ち折れるし、心が壊れそう…。メサイアが終わったら、しばらく合唱から遠ざからないと、メンヘルになってしまいそうだ…。

コメント

  1. おぷー より:

    あはは。貴方の悩みは私の悩み、かな。
    この間ドイチェ・レクイエムの4番を歌ったら、指揮者から
    名指しで「声がでかすぎ!」と注意が飛んできました。
    ブラームスは、好きだから、つい、ね。[E:catface]

    このサイト、音取りに使えますので、ご活用下さい。
    http://www.cyberbass.com/Major_Works/Handel_GF/Handel_Messiah.htm

  2. グレッチェン より:

    なんだか みにくいアヒルの子を思わせますね、と申したら失礼でしょうか?私はヘンデル大好きですのよ、でも合唱って?ですね。団にもよるのでしょうが 既に団の中の雰囲気が出来上がっていて 口では団員募集とか言いながら 実は新人さんが入りにくい空気ムンムンだったりします。だから合唱人口は増えないのに合唱団はやたら増えて おまけに新人さん大事にしないから 高齢化が進んじゃって…(他でも聞いたことあるみたい、こんな話) 指導者のバラツキもあると思います。私はあちこち渡り歩いたので 発声はいろいろ言われました。体を使ってやるのだから各個人で適した発声が異なるのは当たり前なのに その辺も一括りですね。因みに 私は 合唱団でよく言われる あくびみたいに喉開けて、って あれダメです、不器用で喉痛くなるから。ヘンデルはいまアルチーナに凝っていて ユーチューブにサザーランドがオーストラリアで歌ったののほぼ全曲がアップされてますが お伽話的な演出で 綺麗です。画質やなんかはひどいけど。この次は弦付けてもらってこれが良いかなー(鬼の爆笑) テナーも素敵なソロありますが そちらを歌いたい訳ではありませんのでご安心を。そうそうびよらジョークって知らなかったので調べてみました。アルトは視唱出来るソプラノみたいな箇所があって 私はやっぱりソプラノなんだわって思いました(クス)

  3. すとん より:

    おぷーさん

     好きで声がデカイわけじゃないんだよねえ。ベストを追い求めていたら、こうなっちゃっただけの話、私に言われせれば「皆さんも声を出して行きましょうよ」って言いたいけれど、それを言っちゃあ、お終いなんだろうね。

     何年も合唱をやっているのに、それでもロクに声が出ないなら、それはきっと、やり方が間違っているんだと思うけれど、日本のアマチュア合唱団なんて、みんなそんな感じなんだよね。指導者が悪いのか、合唱界の体質が原因なのか、老害の弊害なのか…。実は皆さん、本当は、歌が好きなわけじゃなかったりして(まさかね)。

     面白いサイトのご紹介、感謝。日本語じゃなければ、色々なサイトがあるんだなあ。

  4. すとん より:

    グレッチェンさん

     高齢化はねえ…たぶん、あと10年もしたら、アマチュア合唱団の大半が解散しちゃって、残っているのは、ブイブイ頑張っている“お母さんコーラス”だけになっちゃうんじゃないかなって思ってます。結局、日本の合唱(とりわけ、混声&男声)って、左翼&団塊のオトコで成り立っている部分がありますので、ある種、セクトのような部分があるんですね。閉鎖的だったり、キレイゴトばかりだったり、自己流であったり、変にプロを蔑視する部分といい、そういう体質を感じますね。

     希望は今の2~30代かな? そういう若い世代が合唱をポツポツと始めているんですよ。彼らが日本のアマチュア合唱団を変えていくのでしょうね。ただ、彼らの団体は、どこも入団年令の制限がありますから、私なんて、制限にかすりもしない(笑)ので、陰ながら応援する程度なんですがね。

    >体を使ってやるのだから各個人で適した発声が異なるのは当たり前なのに その辺も一括りですね

     …と言うか、多くの合唱団が、歌うことにばかり一生懸命で、発声などの基本的に無頓着ってのが、面白いです。合唱団の発声練習なんて、準備体操のようなもので、一つも発声の練習になっていなかったりします。あれじゃあ、向上心があっても、上達しません。そういう点では、アマチュア合唱団って、オトナの部活なんでしょうね。学校のサッカー部と、クラブチームのユースチームのような違いがあるわけで、学校の部活に、クラブチームのようなモノを求めてはいけないんでしょうね。

     びよらジョークっておもしろいでしょ。別にびよらに恨みはないけれど、愛されているなあ~って思います。ちなみに、ソプラノジョークとか、テノールジョークってのも、たくさんあります(笑)。

  5. Yテノール より:

    確かにストンさんの声量はもの凄いです!!
    このあいだのキング先生門下生演奏会のCDを聴きましたが、
    乾杯の歌の男性パートは、ストンさんの声しか聞こえませんでした〜笑

    私は今まで合唱経験なるものは全くありませんが、こちらの記事を拝読するかぎり
    やはりこれからもやろうとは思いません。

    キング先生の個人レッスンでソロを
    そしてフィガロ歌劇団でアンサンブルを勉強できれば、もう充分のような気がします〜♪

    ストンさん、
    フィガロのミュージカル「赤ずきんちゃん」の主役級おおかみ役で、
    おおいにメサイアのフラストレーションを払拭して下さい。
    メンヘルもすっとんで行くことでしょう〜♪

  6. すとん より:

    Yテノールさん

     私は元々合唱上がりで、合唱は別にキライではないと言うか、むしろ好きなんですよ。いずれはまた合唱をやりたい…という野心があります。「でもね~」って言う事なんですよ。

    >乾杯の歌の男性パートは、ストンさんの声しか聞こえませんでした〜笑

     まったく、いい迷惑ですねえ(笑)。申し訳ないです。たぶん、マイクが私の胸元にでも付いていたのでしょう(ナイナイ…)。

    >フィガロのミュージカル「赤ずきんちゃん」の主役級おおかみ役で、
    >おおいにメサイアのフラストレーションを払拭して下さい。

     え? そうなればいいのですが(笑)。今は狼の役作りで、ちょっと悩んじゃってま~す。へへへ。フラストレーション貯めてます(ボソッ)。

     でもまあ、次回までにはなんとかしたいと思ってますよ。…でもまあ、童話的な悪役を演じるってのは、簡単そうで、これがまた意外とキャラ設定が難しくてねえ。ほら、私は根っからの善人なんで、悪人を演じるの難しくて難しく(嘘ばっかり)。

  7. 椎茸 より:

     メサイア、いいですよね~名曲だらけで大好きです!
     一度歌ったことがありますが(その時はモーツァルト編曲版でした)、何度でも歌いたいものです。
     それでも、練習は大変でした。曲が多いですから。わがままを言うならば、次回の練習予定だけでなく、(休んだ場合にそなえて)次々回くらいの予定まで教えてもらえると助かりますよね。

     ところで、合唱団にもいろいろあると思いますが、自分がこれまでいたところでは、どの先生も団員に声を出させようと一生懸命でした。楽するな、1人で歌えるようになるくらいでなければならない、ということはみなさんおっしゃっていました。みんな声が響いてこないので(特に、アルトなどは難しいので人数の割に声が小さかったりします)、前に前に、ということです。ですから「声に息を混ぜる」ということはあまり言われた記憶がなく、興味深かったです。

     合唱も楽しいですから、なんとか続けていただきたいなあ……もったいないですね~

  8. キングz より:

    声をガンガンまではいかなくても、しっかり出せる合唱団はなかなかないですからね。
    大所帯になればなるほどボイストレーニングも難しいですし。

    そういう声を張れる合唱団で指導はしてみたいけどね。

  9. 椎茸 より:

     再度失礼いたします。

     合唱団員の高齢化はほんとうに寂しいです。男性は特に、お仕事などで合唱どころではないという時期が長いのでしょうか?
     私は合唱好きですが、それでもせこせこと声楽レッスンを受けているのも、
     いつか合唱(混声合唱)ができなくなる日がくるかもしれない・・・だから自分だけでも、少しでもちゃんと歌えるようになっておきたい
     という気持ちがどこかにあるような気がします。

     男性を増やす秘策はないですかね~・・・

  10. すとん より:

    椎茸さん

     メサイアは、ヘンデルであっても、モーツァルトであっても、歌唱パートには大きな違いはないはずですよ。違うのはオーケストラじゃなかったかな? モーツァルトの方は確か、木管が増強されている事と、ドイツ語で歌われることもあるくらいじゃなかったかな? 

    >1人で歌えるようになるくらいでなければならない

     私は音量的にはOKですが、テクニック的には一人で歌うのはキビシイですよ。音量もテクもOKなんて人は、アマチュアではなかなかいませんねえ。いませんが…そういう人に、私はなりたい…です。

    >合唱も楽しいですから、なんとか続けていただきたいなあ……もったいないですね~

     でしょう、もったいないでしょう。私もそう思いますよ。でも、私にピッタリの合唱団が見つからなくてね…、そこが問題なんです(笑)。

  11. すとん より:

    キング先生

    >大所帯になればなるほどボイストレーニングも難しいですし。

     ああ、なるほど、そうですね。小さな団は、歌唱の迫力に欠けますが、結構緻密な事をやろうとしてますし、大所帯のところは地声で押し切るキライがありますね。どちらにせよ、合唱団ではなかなか基礎的な訓練ができないところが多いです。ボイストレーニングに限らず、合唱団では向上心のある人を引き上げていくのが、現状では難しいですね。

    >そういう声を張れる合唱団で指導はしてみたいけどね。

     だ~か~ら~、門下生で合唱志向の方を集めて、女声合唱団でもお作りになればいいのに。皆さん、ガンガン歌いますよ。

  12. すとん より:

    椎茸さん

    >男性は特に、お仕事などで合唱どころではないという時期が長いのでしょうか?

     いや、特にそういう事ではないと思います。もちろん、働き盛りの年齢の方は難しいですが、似たような年齢の時に、女性にだって子育ての時期があって、忙しいわけじゃないですか? 女性が子育てが一段落して、子どもの手がかからなくなる頃、男性だって、一部のエグゼクティブの方を除いて、働き盛りの時期を過ぎるわけで、そうなると、それなりに仕事をコントロールできるようになるわけで、趣味に時間を費やす事ができるようになります。

     ただ、一般的に、男性は音楽の趣味を持ちたがらないものです。男性の趣味と言えば、車やバイクや鉄道関係であったり、ゴルフや野球であったり、写真(カメラ)であったり、パソコンであったり、キャンプやアウトドア関係であったりと…まあ、そんなところです。あと、仕事そのものか趣味だという人もかなりいますね(そういう人は退職すると、あっと言う間にフヌケになりますので注意です)。

     車やバイクが好きな女性が少ないのと同様に、音楽好きな男性は少ない、って言えると思いますよ。おそらく、興味関心の方向に性差があるんでしょうね。

    >男性を増やす秘策はないですかね~・・・

     男性の場合、左翼思想に染めるか、宗教に熱をあげると、歌に目覚めます(笑)。いや本当ですよ。合唱団の男性には、学生運動経験者とクリスチャンばかりの団体も珍しくないです。

     左翼は時代後れで廃れかかっていますので、そちらは諦めて、キリスト教会とかに勧誘に行くと、何人か妙齢の男子が釣れると思いますよ(マジです)。

  13. グレッチェン より:

    そういえば 知り合いが今度 東京カテドラルで メサイアのドイツ語版やるとかやったとか言ってましたっけ… あそこは響きがモワモワして 神々しい感じはあるかも知れないけど 歌い辛くないかしら?それにしてもドイツ語は子音が重なるから苦手です[E:downwardright]英語の時でさえ手を焼いてたのに[E:despair]

  14. すとん より:

    グレッチェンさん

    >あそこは響きがモワモワして 神々しい感じはあるかも知れないけど 歌い辛くないかしら?

     響きがモワモワ…それはいいですね。歌いづらいかな? むしろ気持ちいいんじゃないかな? メサイアって、曲の途中に何度もパウゼが入るじゃないですか? あれって「会場に残った音の響きを楽しんでください」って箇所でしょ。でも、コンサートホールなんかだと、味わうほどの響きは残らないので、単に曲の途中にブレイクが入ったような印象にしかならないけれど、会場の響きがモワモワしていたら…パウゼの部分で、響きがウワウワしながら減衰していくわけで、そのウワウワしているところで、次のフレーズをカツーンと歌えば…カッコいいよねえ。

     メサイアって、響きがモワモワしている会場での演奏が前提になっているんじゃないかしらって、時々思います。

     そうそう、アルチーナって、DVDを持っているんだけれど、ずっと店晒しのまま、一度も見ずに放置している演目でした。私が持っているのは、1999年にシュトゥットガルト州立歌劇場で行われた、カテリーネ・ナグレシュタット主演の奴。私の苦手な、舞台を現代に移したと思われる演出みたいなんだよねえ。それで気分が乗らずに放置していたわけなんだけれど、おとぎ話ってぽい内容なの? ううむ、近い内に見た方が良いかな?

  15. グレッチェン より:

    オペラって演出によって 目が点になるくらい別モノですよね[E:eye] 特にヨーロッパの現代風って強烈だから私はそちらは苦手かなー? またアルチーナは声の関係で カストラートが担当していた役を 女性が歌うので 視覚的に 微妙ですね。やけに歌の巧い気の強そうなおばさんが 並んで愛の二重唱とか(汗) でもこの頃はちゃんと男性に見えたりする人が歌っているようです。それはそれで怖かったりして。サザーランドのはロココ宮廷風というか バレエもクラシックで画面がひどすぎてルッジェーロもおばさんに見えないですね。私は不案内にしてすとん様がお持ちの版がどれだか分からないのですが、御覧になるなら御健闘をお祈り致します。

  16. キングz より:

    すとんさんのようなリーダーシップを発揮できる方がいれば作るのも考えるのですが、
    なかなかまとめる方がいらっしゃらないのが現状です。
    ついでにウチの門下、アルトがいないですしね。

    ああそうか。
    日本人は潜在的な低声部がいないからよけいに声をガンガンが難しいですね。

  17. すとん より:

    グレッチェンさん

     ほぉ、アルチーナはタイトルロールがカストラートなんですか? ちなみに、私が持っているDVDの写真から推定するに、主役のアルチーナは娼婦ですね。バリバリの娼婦。

    >特にヨーロッパの現代風って強烈だから私はそちらは苦手かなー?

     私も苦手。アレって、予算の都合らしいですよ。時代を現代風にすると、衣裳や小道具を現代のもので調達できるので、制作費が安く抑えられるんだそうです。コストを圧縮して、利潤を増やすのは、資本主義社会の原則ですからね。最初に考えついた人って、賢いよね。

    >御覧になるなら御健闘をお祈り致します。

     怖いもの見たさ…って奴で臨みますか!

  18. すとん より:

    キング先生

     私にリーダーシップがあるかどうかは別として…

    >ウチの門下、アルトがいないですしね。

     これは深刻ですね。ちなみに、バスやバリトンもいませんね。キング門下は、ソプラノとテノールばかりで、確かにこれじゃあ、合唱はできません(笑)。

    >日本人は潜在的な低声部がいないからよけいに声をガンガンが難しいですね。

     ううむ、バランスの問題って奴なんでしょうね。高い声の出ないテノールやソプラノがバリトンやアルトをやっているのが、日本の合唱界の現状ですからね。真正のバスやアルトがいたら、引っ張りだこですね。

  19. グレッチェン より:

    ごめんなさい 私の書き方がまずかったですね[E:sweat01]アルチーナは魔法の島を治める魔女で 彼女に誘惑される騎士がルッジェーロで 彼を演じるのがかつてはカストラートだったと思いますが。だからアルチーナはソプラノで(カストラートもしたかな?声域的にはOKかも?どなたか教えて!) ルッジェーロとアルチーナの絡み または ルッジェーロを救いにきた婚約者との絡みが おばさん二人の愛の二重唱ぽくなるわけで[E:coldsweats01] で アルチーナの妹にモルガーナという魔女がいるのですが デセイのがユーチューブにアップされてて なんというか すごいです ヘンデルのとか あとモーツァルトの魔笛などは 如何様にも解釈できるワケで その辺が面白いといえば面白いですかね[E:coldsweats01]

  20. すとん より:

    グレッチェンさん

     あ、なるほど、ルッジェーロが、本来はカストラートね。ええと、私のディスクだとルッジェーロ役は…アリス・クート、メゾソプラノさんだね。え、メゾソプラノさんが男役? はあ、まあ、いわゆる“ズボン役”だ。

     こういう役は、カウンターテナーにでもやらせればいいのに…。

     そうか、だからバロックオペラってのは、なかなか一般には普及しづらいんだねえ。宝塚や女形の文化がある日本はともかく、諸外国では、きびしいかもねえ…。だって、絵面的には、女性同性愛者の話になっちゃうでしょ(笑)。キリスト教の国では、キビシイねえ。

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