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憧れる心、飽きない心、諦めない心[2011年9月第4週・通算32週]

体重:103.2kg[+0.6kg:+3.2kg]
体脂肪率:30.6%[-0.1%:+0.5%]
BMI:32.6[+0.4:+0.6]
体脂肪質量:31.6kg[+-0.0kg:+1.3kg]
腹囲:102.0cm[+2.0cm:-9.2cm]
     [先週との差:2011年当初との差]

 オトナが趣味を続けるのって、実は大変な事だと思います。なにしろ、オトナの双肩には“生活”がかかっていますからね。まずは生活ですよ。せ・い・か・つ! 生活を成り立たせた上でないと、オトナは趣味に没頭できません。そして、この“生活”って奴が意外とタフな野郎で、こっちが毎日毎日真剣に取り組んでやらないと、勝手に壊れてしまうという、なかなかキビシイものであったりします。

 そんな強敵である“生活”と戦いながら、趣味に邁進できるオトナは、ある意味、立派な戦士と言えるでしょう。

 オトナが趣味を続けるために必要なもの…それはたくさんあります。例えば金銭的余裕でしょ、例えば自由になる時間でしょ、例えば理解ある家族でしょ…。そう言った外的要素はもちろんですが、音楽を続ける本人にとっても、必要な内的要素と言ったものがあるのではないでしょうか。

 私は音楽が趣味なので、音楽を例に、つらつらと考えてみたところ、オトナが趣味を続けるために、必要な内的要素として、三つほどのモノがあるのではないかという結論に達しました。私自身が満たしているかどうかは別として、これら三つのモノ、つまり“三つの心”が、オトナの趣味を支えている源なのではないでしょうか。

 これら“三つの心”とは「憧れる心」「飽きない心」「諦めない心」の三つです。偶然ですが『三つの“あ”』でございます。

 最初は「憧れる心」 大好きなあの曲を演奏できるようになりたい。あのプレイヤーのように格好良く演奏してみたい。あんな素敵の声で熱唱してみたい。大きなステージでライトを浴びて歌ってみたい。次の教則本に取り掛かりたい。楽団の1stプレイヤーになりたい。コンクールで金賞が欲しい。女の子にモテモテになりたい…。

 こういう野心というか、望みというか、憧れる心がある人は、趣味を続けられると思います。ザックリ言えば「モチベーション」とか「向上心」って奴を持っている人って事ですね。目標によっては、下品にも思えるものもありますが、でもでも、目標を持って、そこを目指しているって、素晴らしい事だと思います。その夢の実現を目指し、あるべき自分の姿に憧れる人、そんな人だけが音楽を続けられるのでしょう。欲のない人では趣味も継続しないかもしれません。

 次は「飽きない心」  趣味を続けていくって、楽しい事ばかりではないですね。特に基礎基本技術を習得している最中は、何度も何度も同じ事ばかりを繰り返していたりします。練習と称して、日々同じ事の繰り返しが延々と続く事だってあるわけです。いや、音楽の趣味なんて、実はそういうものなんです。

 毎日(の余暇の時間)の人生を、音楽にささげ続けていくわけです。端から見れば、その行為は、ある意味、河原で石を積み上げているような、果てのない所業に見えるかもしれません。一見、河原の石積みにも思える事が平気でできる、飽きない心が、音楽を趣味としていくには、必要なのだと思います。

 練習せずに上達する事などありえませんし、上達せずに趣味を楽しむ事などもありえませんからね。

 最後は「諦めない心」 上記で「飽きない心」について書きましたが、それでもやはり、我々は生きた人間ですから、同じ事の繰り返しには、やがて飽きが来ます。

 音楽の上達なんて、最初のうちこそバンバン進むし、上達も目に見えてガンガンするけれど、何事も停滞期と言うか、壁のようなものがあります。最初の初心者の時代を過ぎれば、テクニックなんてものは、実はそんなに大きく上達するわけじゃないんです。そこから先は、それこそ、半年単位、一年単位で少しずつしか上達しないし、オトナの場合、練習時間がままならない事もあって、むしろ下達(笑)することだってあります。

 この前まで出来ていた事が、ちょっと練習できない日々が続いて、久しぶりにやってみたら、全然出来なくなっちゃった~……なんて、オトナの趣味ではよくある事。そこで「ああ、つまんないや~」と放り出してしまったら、それでお終い。それで諦めずに、崩れてしまった河原の石を再び積み始める事ができる人、音楽に愚直にまで取り組んでいける人が、音楽を楽しめるようになるんじゃないでしょうか?

 子どもなら、ちょっとサボっていたら、親とか先生とか先輩とかが、叱ってくれるけれど、オトナの趣味だと、誰も注意してくれないし、叱ってもくれないし、励ましてもくれない。ただただ、自分の心だけが頼りです。どんなに下達しても、ネバー・ギブ・アップで、前に進める心が必要です。

 そんな風に考えると、オトナの趣味として、音楽をやっている人は、ある意味、精神的なエリート、心が強い人なのかもしれません。もちろん、最初に戻りますが、心だけではなく、経済的にも環境的にも恵まれている事が必要ですけれど…。

 …ん? 音楽に限って考えてみたけれど、音楽に限らずに、勉強であれ、スポーツであれ、何にでも通用するのかな? この「三つの心」は。

 オトナになって、遊びながら暮らすには、経済力とか、時間をひねり出す工夫とか、家族の愛とか、たくさんの条件が必要だけれど、本人自身にも「憧れる心」「飽きない心」「諦めない心」という“三つの心”が必要、って事で、まとめていいですか(笑)。

コメント

  1. YOSHIE より:

    おはようございます。

    そうですね!

    夫婦も「憧れて 飽きずに 愛し続ける 」事が大事かなぁ…なんて思います。

    人生に大切な3Aかも…

  2. Cecilia より:

    昨日本番でしたが、とてもやりたかった曲を演奏しました。ところが直前になって気管支炎になって焦りました。今回は伴奏者だけでなくほかに楽器の共演者もいましたし、だいぶ前から計画を立てて何度か合わせもしてきたのに(それぞれ遠くに住んでいるため頻繁にはお会いできません。)・・・でも何とか無事に終わりほっとしました。
    すとんさんがおっしゃる「憧れる心」「飽きない心」「諦めない心」(今回は「飽きない心」は関係ないですが。飽きるまで練習してないですね。苦笑)が大切だと実感しています。
    今回の集いでは普段は音楽とは無関係の仕事をしている人がほとんどでしたが、やっぱり皆様「憧れる心」が強くてがんばっているという印象を受けますね。

  3. すとん より:

    YOSHIEさん

     おお、夫婦ですか。そこまでは考えが及びませんでした! たしかに夫婦でも「憧れて、飽きずに、愛し続ける」事は大切ですね。現実的には、どうしても「飽きちゃう部分」はないきにしもあらずですが「飽きても捨てずに~」でしょうか。何にせよ「継続は力なり」です。

     まずは自分の配偶者を愛して尊重して大切にしていく事でしょう。まあ、男が懸想をしない限りは大丈夫なんでしょうが(笑)。

  4. すとん より:

    Ceciliaさん

     本番、ごくろうさまでした。気管支炎ですか? そりゃあまた、やっかいなものになっちゃいましたね。ご苦労お察しします。しかし、いくらこちらの都合が悪くてもやって来るのが“本番”って奴で、いつもいつもベストコンディションで臨めるわけじゃないのが、つらいところです。

    >今回の集いでは普段は音楽とは無関係の仕事をしている人がほとんどでしたが、やっぱり皆様「憧れる心」が強くてがんばっているという印象を受けますね。

     ですね、我々アマチュアには「憧れる心」にしかレゾンデートルはありませんし、観客も演奏者の熱い「憧れる心」を聞きに来ている、という部分があります。上手な演奏とかミスのない演奏ならばプロの演奏を聞けばいいんです。上手とも言えずミスもキズも多いアマチュアの演奏になぜ人がやって来るのかと言えば、それは演奏者の熱い心(これが憧れる心ですね)を感じるためでしょう。少なくとも、私は、そうですよ。

  5. だりあ より:

    三つの「あ」・・・すとんさん、よくぞおっしゃってくださいました。ほんとうにそうですね。
    いつも感心しながら読ませていただいていますが、今回のメッセージ、いつもにもまして深く心にしみました。はーい、がんばりまーす♪。
    ただ、私の場合は、あこがれる、あきない、あきらめない、はクリアしていますが、自分が家族を無視し、家族からも無視されているところへんがちょっと反省ですね。
    家族を愛し、家族に愛されてこその趣味生活ですもんね。

  6. すとん より:

    だりあさん

     家族ねえ…家族って身内だから、お互い遠慮がなく、本音でぶつかるから色々とやっかいだよねえ。でも、最後に助けて支えてくれるのは家族だから、時間をかけても、家族の理解を得た方が得策だよぉ。

     とは言え、なかなか他人がアドヴァイスしづらいのも家族(とか夫婦とか)の問題です。

     ひとまず、頑張っている姿を見てもらって理解をしてもらうと言うのが王道ですね。例えば、本番に招待するとか…。もっとも、下手に本番に誘って、その後の忌憚のないご意見をいただくのも、結構ツライんだよねえ…。

     ガンバ。

  7. エーダ より:

    すとんさん、こんばんは。
    仰るとおり、「3A」が大人の趣味を続けていく上で大切な要素であること、
    これはブログを読んでしみじみ同感です。

    子供のようにバックアップがあるわけでなく、あからさまな周囲の応援や
    お叱りがあるわけでなく、ひたすら自己との闘い(?)ですからね。
    自分がやりたいと思うからやる、自分が嫌になってしまえばそれまで・・・。

    積み重ねた石が崩れ落ちてしまっている、練習に飽き飽きしてしまった、
    そんなことは日常茶飯事ですが、それでモチベーションが下がって投げ出すか、
    諦めずにコツコツと同じことを繰り返して一つずつ克服していくか、
    全て自分自身の気持ち一つですよね。(わりと毎回感じてますがw)
    だって、基本的には何十回も同じことを繰り返し練習するだけですもん。

    なんだか練習=趣味のような気がしなくもないですがwww

  8. すとん より:

    エーダさん

    >なんだか練習=趣味のような気がしなくもないですがwww

     いや、そうなのかもしれません。音楽では、練習が趣味とならないと、その継続は難しいかもしれません。

     例えば、絵画系の趣味ならば、日々の作品づくりが趣味となるでしょうし、写真系の趣味ならば、たまに出かける撮影会が趣味になるでしょう。でも、音楽系は来るべき本番に備えて、日々練習を積み重ねていかなければならないわけで、毎日が作品づくりの絵画系とか、たまの撮影会(つまり本番)に全力投球すればいい写真系とは違います。

     もしかすると、音楽の趣味って、どエムな趣味だったりして(笑)。

     言える事は、結局、真面目な真人間じゃないと、音楽の趣味は継続できないかもね。

  9. くろねこ より:

    3つの「あ」かぁ。さっすがすとんさん。良い事言うなぁ(^^)
    レッスンを止めて1年が経ちました。
    でも相変わらず、平日のお昼休みは河原で淡々と石を積んでます(笑)
    上達してるか?って言うと、そこら辺は果てしなくナゾですけど、
    でも指だけは動くようになりましたねぇ(笑)

    普段の生活でコンサートはおろかCDさえも聴く時間が無くて…
    レッスンを止めた今は先生の音も聴けないし、
    憧れる心はちょっと枯れつつあるようです。
    諦めない心もあんまり自信がありません(汗)
    今の私に残っているのは「飽きない心」だけですね。
    でも、これがすっごく強いみたい。
    自分でも呆れるくらい…本当に飽きないです(笑)

    と、いうわけで。今日のお昼も河原で石積みです♪

  10. すとん より:

    くろねこさん

     ちびねこちゃん、まだ小さいもんねえ~。お子さんが小学生のうちは、いろいろと親の行動にも制限が付きがちです。でもね、子どもが子どもでいる時代は短いですよ。だから、子どもが子どもでいる時代をしっかり親として楽しんでください。

     なあに、子どもはあっという間に成長しちゃいますので、フルートでもなんでも、それから思い切りできるようになりますので、安心して平気ですよ。

  11. ことなりままっち より:

    うん、まさにそうですね。
    私もこれに近いことをよく、大人の生徒さんに言っているような気がする。
    子どもでも実はそうなんですよね、この3つ(のうち2つは)ないと、習い事を続けられないと思います。子どもの場合は「飽きない」っていうのが一番難しいかな。大人は「飽きない」こともそうですが、「諦めない」というのが一番ポイントだと思います。

    ほんと、心折れちゃうことあるもんね、仕事してると。まぁ私は好きなことが仕事でもあるので、ある意味幸せではあるんだろうけど、別に辛いこともありますしね。仕事は別で趣味で音楽を続けている皆さんって、本当にすごいなと思います。

    ちなみに、私の父は60の手習いで書道に戻った人ですが、父を見ているとおそらく諦めてないんだろうなと思うことはありますね。まぁ私の場合、母がお花の先生、というある種特殊な環境なので、大人になっても趣味を諦めないことは普通だという感覚(ちなみに、母が本格的に活動を始めたのも、妹が小学生になってからですし、親の跡目を継いだわけでもない)なんですが、大人が趣味なんてという方と家族をやってる方はそれなりに大変なようですね。

  12. すとん より:

    ことなりままっちさん

     確かに、オトナの場合“諦めない心”がポイントになるかもしれませんね。

     オトナって賢いから、ある程度やってみると、自分がどれくらいになるか、あるいは目標とする段階に到達するまでにどれくらいの時間と努力が必要かって、パパッで分かっちゃう部分があるじゃないですか。そうやって先が見えたり、手間隙かかる事が分かると、心がくじけますよね。そこがオトナの弱みかなって思います。

     だって、オトナの場合、時間が無限にあるわけじゃないだもの。費やした時間に見合う成果が欲しくなりますよね。タイム・パフォーマンスって言うの? 音楽って、鑑賞はともかく、演奏の方を趣味にすると、タイム・パフォーマンスは極端に悪いですよぉ(笑)。

     オトナの場合“目標”を目指すのではなく“過程”を楽しむ事が大切かなって思いますし「趣味なんだから、時間もお金もかかるもの」と言う諦念が必要かなって思います。

    >子どもの場合は「飽きない」っていうのが一番難しいかな。

     いや、オトナもすぐに飽きちゃいますよ。ただ、子どもの場合は、すぐに飽きると親に叱られますが、オトナの場合、飽きて放り出しても誰も注意しないだけの話(笑)じゃないかなって気がします。

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