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メサイアの練習はオケ合わせでした

 メサイアの練習に行ってきました。次回が本番なので、今回の練習はオケ合わせでした。オケ合わせと言うのは、出演者全員が練習場に集まって、通し練習をする事で、特にオーケストラが参加する練習の事を“オケ合わせ”と言います。これがオーケストラでなく、ピアノだと“ピアノ合わせ”とか“伴奏合わせ”って言います。

 今回のオケは、第一ヴァイオリン3名、第二ヴァイオリン4名、ビオラ4名、チェロ1名、コントラバス3名、チェンバロ1名、トランペット1名、オーボエ・ファゴット・ティンパニは0名と言う、素晴らしくバランスの悪いオケでした。聞けば、このオーケストラはアマチュアさんで、その構成員は、教職員と父母有志なんだそうです。以前にも書きましたが、私が今、参加させてもらっている合唱団は、某学園の関係者と友人のみで構成されている団体なのですが、オーケストラの方も同じような感じの団体でした。そういう意味では、我々合唱団とは、姉妹関係にあるオーケストラさんなのでした。

 オケの腕前ですか? そりゃあプロとは比較できません。おそらく市民団体としてブイブイ言わせているようなアマオケさんと比べても、色々と困難な部分をたくさんかかえている団体さんですが、なんか憎めなくてねえ…。

 以前の私なら、この演奏レベルだと「オケが歌の足、引っ張るな!」って調子で、プリプリ怒っちゃうのですが、それが今回はなんとも“まったり”とした気持ちで、すべてを受け入れちゃいました。なんでだろ? お仲間意識って奴かな? それとも急に老成して人間が丸くなった(わけないか!)のかな? おそらく正解は、私自身がヴァイオリンのまねごとを始めたせいか、アマチュアの弦楽奏者たちに寛大になっているからなのかもしれません。いやあ、だって、私には、あんなふうにヴァイオリン弾くのは、ムリムリムリだもん。

 今回の練習は、時間的にはいつもの倍でしたが、本番直前って事もあって、細かい部分のチェックは無しで、とにかく“合わせ”がメインでした。「事故があっても、通す!」みたいな練習でした。いや、実際、本番直前なのに、あっちこっちで事故が多発してたし(涙)。

 しかし、木管楽器がいないので、オケが丸まる落ちている箇所が数ヶ所ありました。事故ではなく、木管だけで演奏する箇所が無音になるんですね。歌っていて、ちょっと心臓に悪いです。

 とにかく、本番の順番で全部を通しました。今回は、抜粋演奏なので、全部で45分のミニ・メサイアです。

 ちなみに演奏曲目は以下のとおりです。

01  Symphony
04  And the glory of the Lord
11  For unto us a Child is born
19  Behold the Lamb of God
21  Surely He hath borne our griefs
22  And with His stripes
23  All we like sheep
38a Thou shalt break them
39  Hallelujah
42  Behold, I tell you a mystery
43  The trumpet shall sound
47a Worthy is the Lamb
47b Amen

 抜粋版の演奏とは言え、合唱ばかりでは飽きちゃうので、1番のSymphony(オケのみ演奏)以外にも、バスのソリストさん(兼“トラ”ですね)が42番と43番で見事な独唱を、オケのトランペットさんも、トランペットが主役の曲(43番)を頑張ってくれます。あと、指揮者で指導者のY先生が、なんと38a番で“歌い振り”をします。ビックリです。

 “弾き振り”というのは、たまに見かけますが“歌い振り”というのを見るのは、私、初めてです。本番でも歌うそうですが、その時は、観客の方を見て歌うのかな? それともオケの方を向いたまま歌うのかな? ちょっと興味シンシンです。ちなみに、残りの9曲が合唱メインの曲です。

 オケの伴奏だと、本当に歌いやすいですね。ピアノだと、伴奏がサウンドになって固まって聞こえる(ホモフォニー)のですが、オケだと複数のメロディーがたくさん鳴っていて(ポリフォニー)、例えば合唱のテノールの旋律を、ビオラとかチェロとかが、その骨組みだけであっても、奏でてくれるので、いかにも歌を支えてもらっている感じがして良いです。

 しかし、トゥッティは危険だね。ついつい、周りがガーッて鳴っている時は、自分の声が聞きたくなってしまいます。しかし、そんな事をしてしまうと、声が浮き上がってしまい、合唱としては(個人の声が浮き上がって聞こえるのは)ダメなので、じっと自分を抑えて、歌っていました。ああ、ストレスがたまる~。

 ところが、練習が終わってから妻に「もっと、ちゃんと歌いなよ。合唱だと思って、いい加減に歌っているでしょ。テノールはあなたの歌声しか聞こえないんだから、もっと真面目に歌いなさい」って言われちゃいました。

 おぉ、私は皆さんの声に隠れて、小さめに小さめに歌っているつもりだし、実際、テノールパートの中で歌っていると、周りの方々の声がビンビンに響いてバンバンと聞こえて、私の声なんか、いい感じに隠れていると思っていたのだけれど……離れて聞くと、私の声ばかりになっちゃうんのかな? まあ、私は、他の人とは、持っている声も発声方法も違うからなあ…、ある程度は予想していたけれど、まだまだ聞こえちゃうんだねえ。。

 しかし「…いい加減に歌っているでしょ」とは図星だな(笑)。実際、結構、いい加減に歌ってます。だって、合唱だもん、楽させてもらってます。

 歌っていても、迷子になれば、堂々と落ちるし、カンニング・ブレスと言うか、結構ブレスの位置も好きにやらせてもらっているし、長い音符も割と短めに切り上げて歌っているし、ダイナミックスだって、fと書いてあってもmp程度しか出さないし(笑)…。ほら、合唱って、私個人が頑張ってもダメじゃん、チームプレイだもん。それに個人が頑張りすぎるのも良くないでしょって思って、なるべく頑張んないように頑張ってます。

 いやあ、私が頑張っちゃうと、絶対に、合唱を壊しちゃうからね。次からは、もっともっと、声を絞って歌わないとダメだな。

 「他山の石」じゃないけれど、団の運営に関しては、色々と感じることがありました。本番に関する連絡を、直前練習の時に、それも口頭で伝えるってのは、いかがなもんでしょう。この直前練習を休んでいる人もいるのに、そういう人にはどうやって連絡するんだろ? また、口頭だけで連絡していたけれど、メモを取っている人なんて(私はメモったけど)あまりいなかったよ。大丈夫? ドレスコードにしても、尋ねる人によって微妙に違うのはどうなの? 「男性は黒々(上着とズボンが黒って意味)なら、背広でもタキシードでもなんでも良し。ネクタイは蝶ネクタイ」なのは分かったけれど、その蝶ネクタイの色が「黒」と言う人もいれば「銀」という人もいて、幹部の人に聞いても要領をえないのは、新人さんとしては困ります。とりあえず「銀」は持っていないので「黒」で行きます。当日ネクタイの色が「銀」になったら、今回の本番はパスだな。別にコーラスが一人いなくても、舞台は問題ないだろうし。

 昼食もお弁当が出るって言う人もいれば、各自で用意って言う人もいるし…どっちを信じればいいの(とりあえず、自分の分は自分で用意しておくか)。拘束時間についても、何度か尋ねてから、やっと返事がもらえたし…。今回の練習の後に、ステージでの並び順を決めましょうって、号令がかかったにも関わらず、ずーっと放置されて、あげく「今日は無し。本番のステージで決めます」でテノールは解散になったけれど…他のパートさんたちは、しっかり決めていたよ。当日の舞台袖で、テノールがガヤガヤバタバタやって、迷惑かけたりしないかねえー?

 ユルイ運営ってのは、私は嫌いじゃないけれど、それでもやばり、ポイントはしっかり押さえてくれないと、新人さんは不安になります。

 歌劇団では、新人さんにも旧人さんにも、親切で丁寧な運営をしていこうって、心の底から思いましたよ。いや、ほんと、マジでね。

 おまけ。 メサイアのチケットは、すでに立ち見も含めて、完売なんだってサ。

コメント

  1. おざっち より:

    こういったアマチュアの運営に関して、私も同じようなとまどいを感じることが多々あります。
    衣裳のことや、お弁当のことや、、、音楽以外の基本の部分で、「一体どうなの?」と思うことがあります。誰かがイニシアチブをとって、「ここはこう」と、ハッキリ段取りを決め、文書にして渡すくらいのことをしてくれないと、不安になるんですね。かといって、大の大人がいちいち細かいことを聞くのもなんだし、と思っちゃうので、聞くことを遠慮してしまいがちなんですね。
    指導者の方は、音楽のことで精いっぱいですから、我々の中で決めてあげた方が負担が軽くなります。
    で、私のアンサンブルに関しても、すとんさんと同じようなことを感じていましたので、最近ではある程度でしゃばってやるようにしています。自分が団の中で存在を認めてもらってきた、という立場もありますから、言いやすい面もありますが。
    「衣裳の上の部分は今度の練習の後にユニクロへ皆で行って決めましょう」
    とか、
    「コンサートが終わってから○○で打ち上げ、やりませんか?」
    みたいに、決めてしまうのではなく、皆が動きやすいように提案するようにしています。あまり断定的に決めてしまうと反発も出てきますから。

    こういった任意団体というのは、なかなか難しい面がありますね。

  2. すとん より:

    おざっちさん

     ですよね~。指導者は音楽面での責任をもってもらうのですから、音楽関係で手一杯でいいと思います。雑務と言うか庶務というか総務というか、ステージで演奏するって、音楽以外の事にもたくさん気を使っていかないといけないわけです。そういう部分は、運営側の人(幹部とかリーダーとか中心メンバーとか、団によって呼び方は色々でしょうが)が、きちんと心を配ってやらないといけないと思います。

     そういう意味で、この手の団体では、誰が運営陣になって、回していくかって大切なんだと思います。

     結局は、リーダーシップの問題かな? メンバーに支持されながら、うまくメンバーを指示していける人、言葉で言うだけなら簡単なんだけれど、実際はなかなか難しい事なんだと思います。

     私も歌劇団をまわしている身なので、自分自身の行動を点検する良いチャンスだったりします

     親切でマメな人になりたいですよ。

  3. グレッチェン より:

    メサイアいよいよですね。伴奏が弦だと音も切れないし音色も合わせられるので歌い易いです。ピアノだと手軽(?)ですが、どうしても音が弾けてしまうので 歌いづらいんです。アマチュアの美点は とにかく一生懸命取り組む事ですよね!音楽にもそれは好感度となって表れてくると思います。私もメサイア歌いたいです。

  4. すとん より:

    グレッチェンさん

    >アマチュアの美点は とにかく一生懸命取り組む事ですよね!

     そうですね。プロは“完成度+α”で勝負しますが、アマチュアは「その曲が好き!」という熱意で受け入れてもらえるわけで、歌にどれだけの“好き”を込めて歌えるかが、アマチュアの良さですね。私もたくさんの“好き”を込めて歌ってみます(空回りしない程度に:笑)。

    >私もメサイア歌いたいです。

     メサイア、いいですよ。ただ、大曲ですから、一度や二度歌ったからと言って、容易に自分のものにはならないような気がします。私は今年を皮切りに、たとえ場を変えたとしても、歌い続けていって、やがて自分のものにしたいなあと思います。

     第九とメサイアがレパートリーにあれば、たぶん、一生、歌って遊べると思います。ぜひ、グレッチェンさんも、機会を見つけて、チャレンジしてみてください。

  5. プリロゼ より:

    木管の入らないメサイアって・・・ある意味聴いてみたい(笑)
    もちろん本番は入るんでしょ?
    指揮者さんの歌い振りもみたことないし、なんかたのしそー[E:happy02]

    ワタクシも合唱やってみたいけれど、やっぱり第九とメサイアだもんなぁ。

    ゆるい運営って、決め事が決まったうえでのゆるさが必要ですわねぇ。
    アンサンブルでも大変だから、合唱とかオケって難しいんだろうなぁ。

    立ち見含めて完売ってすごくないですか~?

  6. すとん より:

    プリロゼさん

     いえいえ、今回は本番も木管無しですよ(笑)。だって人がいないんだもん。12月の本当の本番の時は、トラさんを呼ぶので、大丈夫とは聞きましたが…。

    >立ち見含めて完売ってすごくないですか~?

     すごいですね。もっとも、今回のコンサートは、チャリティコンサートだし、そこにゲストとして呼ばれているので、チケット完売の背景には、チャリティを呼びかけている主催者や共演者の方々の力も大きいと思います。

     団体の運営って大変なんですよ。だから、今回の件だって、私は困ったと思いながらも、幹部の人たちは大変だなって思ってます。

     乱暴な言い方ですが、コンサートなんて、やっちゃえば、できちゃうもんだと思います。でもね、その一方で我々はアマチュアなんですから、やればできちゃうものであっても、一つ一つを丁寧にやっていきたいという気持ちが私にはあります。一期一会を大切に…って感じかな? 善くも悪しくも思い出になるんですから、自分なりにきちんとやりたいと思ってますが、その辺の感覚が、他の方々とちょっとズレているのかもしれませんね。こだわりすぎ? きっと私は、ウルサ型のオジサン(ってか、若造だね)って思われていると思いますよ。

  7. 星花 より:

    こんにちは。
    声楽のことはまったく分からないので、いつも拝見していただけなのですがf(^_^
    木管の無音の部分は、拍を数えてなければいけませんね…?
    とても緊張しそうです、自分だけずれてたらどうしようとか考えちゃいそう(*_*)

    そして、いつも思うのですがー…
    すとんさんの更新時間は、おやすみの時間?
    それともかなり早いおはようですかっ?いつもお忙しそうです(*_*)

  8. すとん より:

    星花さん

    >木管の無音の部分は、拍を数えてなければいけませんね…?

     いえいえ、そんな必要はありませんよ、だって指揮者がいますから(笑)。指揮を見ていれば、特に問題はありません。

    >自分だけずれてたらどうしようとか考えちゃいそう(*_*)

     木管の無音とかは関係なく、実は私、たまにやります(汗)。出遅れなら、まだマシですが、フライングは実にみっともないです(滝汗)。これは曲の性質によるのかもしれませんが、メサイアって、一曲の中で激しくテンポチェンジをする曲がたくさんあるのですが、そのテンポチェンジの時に、しっかりと指揮者を見ていないで、うっかり楽譜を見ていると…たいていズレます。はい、しっかり指揮者をガン見して歌わないとダメですね。

    >すとんさんの更新時間は、おやすみの時間?

     はい、おやすみの時間です。私のブログ更新は、基本的に予約更新という奴でして、ココログのサーバーさんにお願いして、ブログ自動をあらかじめ予約しておいて、自動でアップロードしてもらってます。あの時間帯で更新しているのは、大半の人が就寝中で、ネットが一番閑散としている時間帯なので、そこを狙ってます。ですから、皆さんが朝起きてパソコンつけると、最新記事がアップされていま~すという感じになっているはずです。まあ、朝刊を配達している感覚で皆さんに記事を配信しているつもりなんですよ。

  9. しっぽパン より:

    こんばんは。
    本番が迫っていらっしゃるんですね。
    「ミニメサイア」ということですが、おいしいところをうまく選んだ構成ですね。
    コンサートの成功をお祈りします[E:happy01]

  10. すとん より:

    しっぽパンさん

     応援ありがとうございます。ほどほどに頑張って歌ってきます(ガッツ!)。

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