声楽のレッスンの続きです。次はドイツ歌曲で、シューベルトの「Die Forelle/ます」です。
ドイツ語の意味を考えて歌いましょう。歌詞の中で、大切な単語をピックアップして、そこをしっかりと強く歌うだけでも、リートらしく歌えるので、事前にどの単語を強く歌うべきかをピックアップしていきましょう…と言われて、いくつかの単語に印を付けて、言葉を立てて、強めに歌ってみました。
ドイツリートは歌詞を聞かせながら歌う音楽です。そこは、歌手の声を聞かせるイタリア系の曲とは違います。ああ、難しい難しい。でも「Die Forelle/ます」は今回で終了です。次回からは、同じシューベルトですが「Das Rosenband/バラのリボン」を歌いますので、しっかり譜読みをしてこないといけません。さあ、頑張ろう。
グルック作曲の「Che faro senza Euridice/エウリディーチェを失って」は、前回のレッスンで終了予定でしたが、しばらく継続して歌い続けていくことになりました。それは私が「この曲が好きです。発表会でも歌いたいです」と言ったせいかもしれません。もう少し丁寧に歌えるように継続していきましょうって事になりました。
まずは歌いだしの音程は、たいてい低めですが、その低めの音程はしっかりと歌わないで、軽く逃がして歌います。低い音程をしっかり歌ってしまうと、声が掘った感じになってしまいます。テノールなのですから、軽やかに、鳥が飛び立つようにな声で歌わないといけないので、地面を掘り返すような声で、歌を歌ってはいけません。…難しいです。
ただし、軽く逃がした感じで歌う…と言っても、声はしっかりと流さないといけません。
この曲は古楽なので、長い音符は、あまり膨らませないように歌います。次の音符へつなぐ直前に、少しだけふくらませると良い…との感じで、声を膨らませてベルカントっぽい歌い方は避けないといけません。何しろ、グルックはバッハとモーツァルトの間の時代の人だし、この曲だってカストラートの曲ですからね(私が歌っている楽譜は、作曲家がテノール向けに書き直した楽譜を使っています)。そういう時代背景を考えて歌わないといけないのです。
そういう意味では、ベルカントの歌い方よりも、バロックに近い分、ビートを強く感じて歌うべきで、八分音符が2つスラーでつながっている音型が多く出てきますが、それは4ビートの感覚でリズムを捉えて、表拍の前の八分音符は長く強く歌い、裏拍の後ろの八分音符は短く弱めに歌います。これは、モーツァルトの音楽なんかでも言えることで、コンピューター全盛の現代の音楽の歌い方や、ジャズをルーツにした現代のポップスの歌い方とも、全然違うわけです。むしろ、ボサノヴァあたりのリズムに近いのかな…なんて、私はうっすら思っているくらいです。まあ、あくまでもリズムに親和性を感じるだけで、音楽そのものは、特に熱感は、全然違うんだけれどね。
やっぱ、古楽、好きだな、私。
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