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帯状疱疹日記 その8 食事はちょっぴり悲しい

 さて、係の人に案内されて病室に入った私でした。

 まずは持ってきた荷物を広げて、あっちこっちに片づけたり準備をしたりと、自分が居心地良いように部屋を整えていきます。

 その間にも、入れ代わり立ち代わり人がやってきます。担当のお医者さん、担当の看護婦さん、薬剤師さんに栄養士さん、そして製薬会社の人たち。彼女ら(実は全員女性)と挨拶をしているうちに、お昼になりました。

 さて昼食です。食事は基本的に病院食です(当然)。和食でお願いしているので、基本はご飯と味噌汁とおかずです。おかずは朝が2品+ふりかけ+牛乳、昼が3品+果物、夕が3品です。昼食が一番充実しています。おかずは基本的に、どれもくったくったに煮込んだ野菜が中心です。とにかく歯ごたえがありません。食べ物と言うよりも飲み物って感じです。消化に良過ぎる料理ばかりです。歯が浮きそうだよ。味付けは薄味です。私的には良い感じです。まあ、私は基本的に薄味好みだからねえ。しかし、一般的には「味がなくて不味い」と言われかねないレベルの薄味です。

 量は…基本的に少ないよ。ただし、白飯はそこそこあります。だって、どんぶり飯だもん。それなりの量があります。まあ、お代わりなんて有りやしないんだから、最初っからお代わり分も含めて、どんぶりに入っていると思えば納得です。少量のおかずで白飯をかきこむ…という、昭和的な献立なんだと思いました。

 それにしても、あんまりに白飯ばかりで、目をパチクリしちゃう私です。

 この病院食ですが、栄養士さん曰く“1日1800キロカロリー”なんだそうです。カロリーだけ聞くと、少なくない? 1800キロカロリーなんて、私にとっては1食分のカロリーだよ(だから太るんだろうなあ)。成人男性の1日の必要カロリーは2200~2500キロカロリーなんだよ。一日分の必要カロリーを満たしていないじゃん。

 とは言え、一日中何もせず、ただただベッドの上でゴロゴロしているだけの入院患者なんて、その程度のカロリー摂取で十分なんだろうし、実際、入院中はそんなに空腹を感じませんでした。いやあむしろ、毎食毎食、あれだけ白飯食べれば十分だよね。

 ちなみに普段の私は、朝と昼に軽く茶碗1杯分ずつしか白飯を食べない人なのです(っん? 当たり前??)。なので、入院中の朝飯だけで、普段の1日分の白飯を食べちゃう感じです。

 白飯ばかり食べている感じがして、実際、入院後期は、白飯に飽きた私です。

 そんなわけで、栄養的には十分で、空腹も感じず、なおかつカロリー的にも適切な病院食だけれど、食事ってカラダの必要を満たすためだけじゃなくて、心を満足させるためのものでもあるでしょ? そういう意味では、入院中の食事は、だいぶ残念でした。

 白飯はともかく、おかずは分量が少なく、品数が少なく、おまけにどれもこれもドロドロした飲み物状のものばかりで、ほんと、食べた気がしないんだよね。消化が良いせいか、全然食べた気がしません。食後数時間で「あれ? メシ食べたっけ?」と食事をしたことを忘れてしまいます。ちょっとヤバいです。

 栄養士さんが言うには「食事も治療の一環です。買い食いとかしないでくださいね」ときつく釘を刺されたけれど、さすがに守れません。結局毎日、夕食後に夜食を買いにコンビニに行ってました。買うのはだいたい、野菜ジュースとゆで卵、その他、例えばキャンディチーズや豆腐バーやサラダチキン等です。それらを毎晩買って食べちゃいました。だってどう考えても、病院の食事だけでは、食物繊維とタンパク質が不足しているんだもの。カラダがタンパク質を求めているんだよねえ。

 食事そのもののカロリーは少なめでもいいけど、もっと肉を食わせて欲しいと切実に思いました。私は草食動物でなければ、ベジタリアンでもないんだからねえ。もちろん、夜食の買い食いの件は、隠したりしません。きちんと毎日栄養士さんに「昨日は○○と××を食べました」と報告していました。嘘をついたり誤魔化したりするのは良くないと思っていたからです。

 だったら買い食いしなきゃいいだろ?…そりゃあそうだけれど、人間何事も無理は禁物だよ。くたくたの野菜料理と白飯ばかりの1800キロカロリーぽっちの食事だけでは、私には無理だって。

 だけど思ったのは“個室だから夜食を平気で食べちゃう”って事です。これは個室の悪い面だね。もしも大部屋にいたなら、同室の人たちの目もあるから、さすがに私でも買い食いは控えて、肉を食べられない恨みつらみとストレスばかりを溜め込んでしまうかも。でも、それって本当に治療方法として良いことなのかな? 帯状疱疹の原因の一つはストレスなのに、入院して、食事でストレス溜めてちゃダメでしょ?

 で、閑話休題。初めての昼食が終わる頃、院内着とタオル類が運ばれてきました。入院患者さんは、基本的に院内着を着て生活します。院内着は、誰が入院患者か一目で識別するためと、治療等のしやすさが考慮されているのでしょう。

 あらかじめ、大きなサイズでお願いしていました…が、用意されていた院内着のサイズは…LLでした。お話になりません。「私は普段5Lを着ているんですよ」と話をしたら、すぐに5Lを用意します…と言ってくれたけれど、結局、その日は何も用意されませんでした。そこは想定内です。でも、その日の分の院内着のレンタル代は、退院後、しっかり請求されました。ううむ、謎です。

 服のサイズが無いことは…普通に旅行に行っても、旅館には私が着れる浴衣なんて、まず無いもんなあ。病院も似たようなものサ…と思っていたので、院内着が用意されなくても、この日は、あらかじめ用意しておいたTシャツとトレーナー姿で一日過ごしました。

 院内着については、翌日に4Lサイズの甚平がやってきました。何でも、5Lサイズの院内着は無く、通常のパジャマスタイルの院内着よりも甚平スタイルの方が大きめなので、出来たら4Lの甚平を着て欲しい…と言うので、着ました。ちょっとお尻がパッツンパッツンだけれど、他人と会うわけでは無いので、まあこれで良しとしました。世の中、何でもかんでも思い通りに行くわけじゃないですからね。妥協も必要です。

 でもね、世の中には私並みや、私以上にカラダの大きな人もたくさんいるし、外国人だって増えてきているわけで、そういう人たちが入院したら、どうするんだろ? 病院も、いつまでも昭和のノリでやっていたら、うまく回っていかないと思うんだよね。

 とまあ、そんなことを考えながら、ひとまずお昼ご飯の食休みを終えたら、いよいよ治験の開始です。

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