今日は声楽と言うか、ボイストレーニング系の話です。
そう言えば、最近、私は自分の音域等についてブログに書いていませんでしたね。記録のために、現在の私(2010年2月)の状況を書いておきます。
まずは音域の話から。自宅練習でやっている、最初の発声練習では、気持ちよく出せるのは、五線譜よりも上のAsまでかな? ここまでなら、割と楽に出ます。もうちょっと上の音は、練習ではポジションを崩さない程度に出してみますが、やはりAだとギリギリ感があります。Bだともっとギリギリを越えてしまって、ちょっと声に雑音が交じりますし、それに苦しい感じになります。Hは雑音どころか、声が引っくり返っているような気がします。Hi-Cは明らかに声がひっくり返っています。こんな状況です。
曲になると、前後の音や跳躍の具合でも変わるので、ここまでならOKとは簡単に言えませんが、Gまでなら何とかなりそうです。コンコーネの3番のGは歌えますが、あまり美しい声ではありません。「オー・ソレ・ミオ」は一瞬Aが出ますが、ここも雑音交じりで苦しげな声になってしまいます。今はこれらをキレイに出せたらいいなあと思いながら歌っています。
GとかAが、発声練習では楽に出せても、曲だと苦しくなる理由は、おそらくポジションの問題でしょうね。発声練習では高い音を出しやすくするために、ポジションを高めにとって歌います。それこそ、ギリギリのAあたりにポジションを置いて歌いだすと、Aまで声が出せます。発声練習ではそうやって乗り切ってます。
私の場合、ポジションを決めたら、その音までは何とか発声ができるようなので、その曲の最高音にポジションを置くべきなんだろうと思います。
ただ、問題は、ポジションを固定してまうと、音域にかなりの制限がかかり、下の方が全然歌えなくなります。つまり、音域が狭いんですね。たぶん1オクターブ程度かもないかもしれません。
ですから、曲の時は、それほど高い音にポジションは置けませんし、大抵の曲は、1オクターブ以上の広さの音域を持っているわけで、やはり下の方の音は、捨てないと歌えないのです。
でもね、捨てるのって、もったいなくって(笑)。欲深いんですよ、私。だから、歌っているうちに、どうしても、下の方の音も歌っちゃいます。もちろん、捨てながら歌っているつもりなんですが、ふと気がつくと、だいぶポジションが下がっているわけです。
で、いよいよサビに入り、高い音を歌おうとしても、すでにポジションは下がってしまっていますから、そこから高いところを歌おうとすれば…そりゃあ、雑音交じりだったり、届かなかったりするわけです。
いやあ、ポジションが下がらないように、気をつけているんだけれどなあ…。
ポジションが低くなってしまったにも関わらず、高い声を出そうとすると、どうしてもムリムリになってしまい、ノドに力が入り、息の勢いで出そうとしてしまい、結果としてノドを締めつけて、かえって声が出なくなります。なんか天井にひっかかるような感じがします。そうなると、悪いスパイラルに入ってしまうわけで、気をつけないとダメです。常に高音では、ノドは脱力をこころがけないと。あくびのノドが瞬時に作れればいいのですが…。
次に高音の出し方と言うか、自分でも多少、歌う時の体の使い方が変わってきたかなあという気がしますので、書いておきます。
息の保持については、もちろん腰付近の筋肉を使ってます。そして、基本的には上半身の脱力です。特に高い音の時は、力を抜きながら歌う事が肝心で、少しずつ自覚的に力が抜けてきているような気がします。
力を抜くと言っても、陸に上がったタコじゃないので、グニャグニャにはなりません。適度な弛緩と適度な緊張ですね。特に緊張すべきところに神経を集中することで、他の部位の力が抜けるのでないと思います。
歌う時に、緊張すべきなのは、丹田ではないでしょうか? つまり「お腹をギュっとひっこめて歌う」という奴です。ここに気をつけ、「お腹をギュっ」とやっていればいいのですが、ついつい油断をしていると、この「お腹をギュッ」とするのを忘れてしまいます。ダメですね。
この「お腹をギュっ」と言うのも、実は最近ようやくできるようになりました。以前はやりたくても、十分にできませんでした。それは筋力の問題だったと、今では思います。なにしろ、キング先生に命じられた体操を毎日やった結果、なんとなく出来るようになったからの話なんです。キング先生の体操のおかげで、腰回りとか腹筋に、歌うための筋肉が少しずつ付いてきたのかなあと思います。
筋肉が付いても、それを使うのを忘れてしまっては、元も子もありません。歌う時は、気を抜かずに、常に「お腹をギュッ」を意識して出来るようになりたいものです。
その他の事として、ついつい、音高ばかりに気をとらわれがちになる私ですが、音量とか、息の使い方にも気を使っていきたいです。常にフルヴォイスで歌うのではなく、その場に適した音量で歌える様にしないと。あと、適度に息を混ぜて、ダイナミクスをつけられるようにしたいです。
あと、なるべく声は細めの高めで出すように気をつけたいです。太い声にこだわらないようにします。そして、同時に「言葉は前で、声は後ろで」なのですが、声を後ろに回すのが難しいです。なんとかコツがつかめたらなあ…と思います。
それに忘れちゃいけないのが、口も縦開き、口の中も縦開きって奴ですね。
今はそんな感じです。
世の多くのテノールたちが「額から声を出す」と言いますが、私には、まだその感覚が分かりかねてます。額から声が出せるようになったら、きっと、高いところがラクラク歌えるのだろうなあ。
それにしても、だいぶ長い事、Fisで苦労していた事を考えると、成長したなあと思います。今ではFisは鼻唄みたいなものですよ。どんな状況でOKです。そのうち、AやAsも同じような感覚になれるといいです。もちろん、最終目標としては、Hi-Cまで気持ちよく歌えることです。そのためには、発声練習の段階で気持ちよくHi-Dが出ないといけません。まだまだ遠い未来の話です。
コメント
とりあえず、秘密の特訓について。
これ、フリーダイビングの人などがよくやるようですが、
お腹を「ミイラ」のように可能な限り凹ませていきます。
最低5センチは凹むのでは。できればそれ以上。
うまく凹むとヘソの左右5センチくらいと
後ろの背筋に効いてきます。
初めてやると、お腹がしばらくピクピクと
笑うかもしれません。
慣れればその状態で3〜5分位そのまま。膨らまさずに。
(息はやっても止めてもいいですが、気絶しないように、
高血圧の人は注意して。)
凹ますところ以外は、極力リラックスします。
仕事中でもできますが、慣れないと顔が真っ赤になるでしょうね。
慣れれば、凹ませたままの状態で生きるのに
困らないくらいの呼吸はできます。
凹ませた分かは分かりませんが、胸郭は広がると思います。
個人的に暇なときはやってますが、
音楽に効くかは分かりません。
よければ、一緒に臨床実験お願いします。
>ひょっとこさん
>よければ、一緒に臨床実験お願いします。
は~い、やってみます。いつまで続けられるか分からないけれど(大笑)。
実は、キング先生から「常にお腹をへこませたままで生活をする事」と言われ続けて、幾数カ月。言われた当初は頑張るのだけれど、いつしか忘却の彼方へ…をくり返しています。これはいい機会なので、ぜひチャレンジさせてください。
継続するためには、何時やるかをきちんと決めて、生活の中のルーチン作業に組み込まないといけないのですが、それをいつにするかが問題ですね。何かいいやり方を考えようっと。
>慣れればその状態で3〜5分位そのまま。膨らまさずに。
これは息を止めずにやるべき特訓です。不慣れな人は、ついつい呼吸を止めてしまうでしょうが、呼吸を止めると、脳の血管がブチ切れます(笑)。いや、マジ、ほんとの話、かなり危険です。あ、ダイバー志望の方は、リスクを背負って息を止めなきゃダメですよ。
一般の音楽愛好者の方は、お腹を引っ込めながら、だけど息は止めずに、深い呼吸を繰り返すのが良いと思います。当然、お腹は引っ込めたままですから、息は背中に入れないと死んじゃいます。背筋がハードワークになります。ひょっとこさんが「後ろの背筋に効いてきます」というのは、たぶんそういうことだろうと思います。
あ、このブログを見て、おもしろそうだなと思った人へ。この『秘密の特訓』は、軽い気持ちで真似しない方がいいですよ。この特訓は思っている以上にハードですよ。慣れていない人がやると、マジで気絶しちゃいます。なので、どうしてもやりたかったら、必ず、そばに人を置いてやらないと…ほんと、最初のうちは危険なので、くれぐれも注意をしてくださいね。
と、このコメントを書いている間、特訓してみました。うん、コメントしている間は特訓をするというのもありかもしれません。私はこれで行こうかな?