立ち方…というか、上半身の支え方。基本的には声楽の話だけれど、フルートにも応用できるかな?
背中には背骨というのがあるので、こいつを使って上半身を支えたくなるし、こいつをウンとまっすぐに伸ばして胸をピンと張った姿勢が“かっこいい立ち方”のような気がします、でしょ? バレリーナなんかは、いつもそんな感じでかっこいいよね。
ただ、この姿勢だと背中が固まってしまって、自由に使えなくなりますね。
キング先生は「身体(上半身ね)は背中ではなくお腹で支えましょう」と言いました。つまり、上半身の重みを背中(体の後面)で支えるのではなく、腹筋(体の前面)で支えるようにしましょうということです。ま、全部を腹部で、というつもりではないでしょうが、そうすることで、少なくとも背中はだいぶ自由になります。背中が自由になると、深く呼吸ができるし、呼吸自体のコントロールもラクになる。
お腹で身体を支える…格闘技での立ち方と一緒だと思う。いわゆる“自然体”という奴です。慣れないと、前屈みになった感じとか、猫背になった感じがするかもしれない。もちろん、前屈みや猫背はNGなので、そこんところは姿見でも見てチェックして欲しい。
当然、体重は両足の前方部分にかかってくるし、重心はやや前になると思う。柔道家やボクサーのように、かかとを常に紙一枚程度浮かせた立ち方になります。
重心も心持ち低くなるし、腰も少し落ちる。、身体のあちこちに遊びというか、余裕が出てくると思う。肩も下がるし、自然と骨盤を引ける。丹田も意識しやすい。
この立ち方を意識するようにしてから、声にイキミが減ったような気がする。割と楽に脱力ができるような気がする。
何しろ私、柔道黒帯だから(笑)、自然体で立つのは、実は全然楽。でも、この姿勢は格好悪いので、20年以上かけて、ダンサーのような立ち姿を目指して矯正したくらいなのよ。先日の記事にも書いたけれど、ほんの一時期、社交ダンスをやっていた時に、散々注意されて、そこで結構気をつけて立ち姿勢を直したくらいだし…。
ああ、自然体で立つって、本当に楽…。つくづく、私はダンサーではなく、ファイターなんだなあと実感(ほぼ妄想ですが)。
しばらくは、楽に自然体で立つようにこころがけます。お腹で上半身を支えるように意識し続けてゆきたいと思います。
コメント
こんばんは。
私もバレリーナの立ち方と習いましたが重心をちゃんと下に持って来れていると背中が固まってしまうということはないと思います。背中が固まらずにというのも最初は難しいのかどうか今になっては思い出せないです、昔のことなので・・。(爆)まあテノールとソプラノはやはり違うとこも多いでしょう。
フルートと声楽は確かに共通点もあると思いますが、フルートは45度左に上半身を回して楽器を構えるからまたちょっと違いますね。
>あゆみさん
ダンサーの立ち方にも、もしかすると色々な流儀があるのかもしれませんが、私は二つの考え方を教わりました。一つは、後頭部にフックを付けて、そこに紐をひっかけたら、上から引っ張られる感じ。マリオネットのように他の部分はダランとする。もう一つは、胸の谷間を空に向けて、空に向かって飛び立つ寸前の形…とか。
どちらにせよ、重心は“上へ”です。体重は感じさせない。天国へのあこがれを表現する…なんてネ。
もっとも一番最後の先生は(特にラテン系ダンスでは)足をきっちり地面につけて、体重をしっかり感じさせるように力強く踊るように言ってましたから、前述とは真逆でした。
たぶん、その真逆が両立するのが正しいのかもしれません。ダンスに関しては、何かを自信を持って言えるほどにはやっていないので、もし間違いがあったら、指摘してください>皆様。
まあ、本人的には楽なのかもしれませんが、私のバレリーナの教え子たちは、ほぼ例外なく「背中伸ばして、上半身はいつでも背伸び」が基本スタイルでしたね。特に上手な子ほど顕著でした。いつもいつも「背筋強いなあ…、よっぽど鍛えているなあ…」と思ってました。あれを素人が真似ると、背中が硬直します(笑)。
フルートの立ち方は…いまだ暗中模索中でありまして、だから記事に立ち方の話が出てこないのは、そんな理由です。笛先生とのレッスンでは、最低でも一回は立ち方というかフォームの注意を受ける私です。立ち方はとても大切なんだそうで、まずはそこをきちんと身につけましょうって感じですが…ほんと、まだよく分かりません
なかなか言葉で伝わりにくいかもしれませんが、私が習ったりまた他の声楽の先生がおっしゃるバレリーナの立ち方とは決して本職のバレリーナが背中をそらして(バンバンにそらすというか背筋力がいる)それにより胸を張る立ち方では決してないです。この格好の上半身では空気の入る量が少ないからです。猫背ではないがフルートで胸を囲んで構えるというのに近いです。(こうするのが一番空気が入る)肩と肩甲骨の位置に注目。
習ったバレリーナの立ち方を具体的に書くと片足を一歩前に出しスクッと立つことでこの姿勢をすると丹田あたりに重心を持って来やすいからではないかと思います。またこの姿勢で自然に胸を張る体制になりこれ以上グーと背筋使って反らすのはダメです。なかなか言葉に書くのは難しいですね。
テノールの方が書いたものには踵に重心を置くというものもありつま先(バレリーナの立ち方はこちら)重心とどちらがよいか知りたいところではありますね。今度松尾先生に聞いてみましょうよ。
>あゆみさん
了解しました。「バレリーナの立ち方」と言いつつ、同じ言葉なのにあゆみさんと私とで、別の立ち方の話をしていたわけですね。いわゆる“ディスコミニュケーション”って奴ですね。ネットなどはよくある事です。もっとも、今回のように話を積み上げてゆけば、ほとんど解決できる事なので、あまり気にしてません。
ええと“胸を張る”で思い出しました。私、入門した直後に言われた事の一つが「胸、張り過ぎ!」です。それこそ「バレリーナの立ち方(笑)」をしていたので、背中ガチガチでしたし、息は思ったほどには吸えてませんでした。あと、脚もピンと伸ばして「重心は上へ」って感じだったんですよ。
重心をつまさきに置くか、かかとに置くか、それぞれに長所がありそうですね。重心を下に落とすことに意識をおくなら、かかとでしょうが、背中をフリーにするなら、つまさきかな? とりあえず私は「重心は左足の爪先へ」と言われています。ちなみに私、利き足は左足です(が、それは関係ないかな?)。それぞれの立ち方の癖もあるので、結果が良ければ、それで良しみたいな気もしますが、いかが?
足はどちらが前でもよいです。きき足関係なし。
スクッという感じが大切みたいです。ソプラノは見た目がこれでエレガントに決まりますがテノールの見た目ははてさて??爆笑。今の時代ビジュアルも大事!
>あゆみさん
今の時代、ビジュアルは重要です。私のような素人さんは勘弁してもらうことにするにせよ、プロやプロを目指す方々には頭の痛い問題でしょうね。クラシックですら、顔の造作やスタイルでデビューができるかどうかが決まり、ジャケットの写真次第でCDの売り上げが変わる時代だそうですから。
歌手が太っていても良かった時代は、パヴァロッティとともに終わったのかもしれません。
スクッと立てば、テノールだってエレガントになりますよ、イケメンなら(笑)。問題は、テノール界の圧倒的多数が、チビまたはデブという現実です。ちなみに私はデブです(大笑)ので、スクッと立つことがまず無理です。ドテって立つなら可能なのですが…。