スポンサーリンク

選曲は…楽しいなあ その2

 声楽のレッスンに行ってきました。今回は、先生のお仕事の都合で、前回とは一週間しか時間が空いてません。普段は隔週ペースなのですが、こうやって毎週ペースの練習って、なんかいいですね。先生がお暇なら、毎週ペースのレッスンをお願いしたいのですが…本業がお忙しいようなので、それはなかなか頼めません(てへっ)。

 例によって、タクシーでレッスンに向かいました。いつものように、タクシー会社に車を回してくださいと頼んだのですが、そこに出たオペレーターの人が…どうも不慣れな方のようで、私の名前を尋ねてきました。ん? 私の名前と電話番号は、そっちの会社のコンピューターに登録してあるはずなんですが? おまけに、そのオペレーターの方とは、なかなか話が通じません。いつもは、すぐに分かってくれる待ち合わせ場所も、なかなか分からなかったらしく、あれこれ調べていました(土地勘のない新人さんだったのかもしれません)。そこで時間を使ってしまった上に「では、お車は…20分後になります」とか言われてしまいました。

 うへっ? 20分後??

 実はこのタクシー会社、一見さんとご贔屓さんとを区別している会社で、私はご贔屓さん専用番号から電話をかけているわけなのです。だから、かなり忙しい時間帯でも、タクシーを5分と待たされた事はなく、だからこそ、安心して、その会社のタクシーを指名し続け来たわけなんですよ。なのに、20分後? それじゃあ、一見さん扱いじゃない?

 私はY先生のお教室に行く時だけでなく、日常生活の中でも、割と頻繁にタクシーを利用する人です。だって、自家用車、持ってないモン。私は、自分では車を所持せず、必要な時にタクシーを利用するというライフスタイルの人です。だって、その方が何かと経済的でしょ? と言うわけで、私は、本当に、そのタクシー会社にとっては、ご贔屓さんなんですよ。なのに、一見扱いとは…なかなか愉快じゃないですか。

 まあ、一見さん扱いに文句は言わずに、道に出て、その時ちょうど、いつもは無視する他社のタクシーが流して来たので、それを止めて、さっさと乗っちゃいました。もちろん、仁義として、予約を入れたタクシー会社には「今さっき予約を入れた者ですが、20分と言われたので、他社のタクシーに乗りました。なので、さきほど予約を入れたタクシーはキャンセルという事で…」と断りのお電話を入れました。無論、私が名乗らなくても、あちらには私の名前も何もかもご存じなので、ただただ平謝りをしてくれました(そこまでしなくてもいいよって感じで、むしろ申し訳なく感じてしまいました。もちろん、最初に電話をとった推定新人さんのオペレーターとは別の方です)。

 ちなみに、この日は、帰りもタクシーで帰宅したのですが、その時は速攻で車を回してくれたし、翌朝も別件でタクシーを利用したのですが、その時は、こちらが要件を言う前に「ただ今、お車を手配しております」と行って、車を探しながら、私の要件を尋ねてました。ううむ、予約キャンセルのおかげて、私は要注意人物になっちゃったのかもしれない(汗)。

 それはさておき、そんなこんなで、レッスンの開始時刻よりも、たいぶ前にお教室に到着した私です。そこで、前回行なった選曲の続きをする事にしました。

 「前回、先生からお薦めいただいた2曲のうち、チマーラの方を歌いたいと思います」と言いました。

 「チマーラだと、持ち時間の7分には遠く及びませんね。もう一曲はどうしますか?」

 「ドナウディかトスティかと悩みました。どちらにした方が良いでしょうね」と尋ねてみました。先生がおっしゃるには、チマーラとトスティは、あまり相性が良くないのだそうです。チマーラと組み合わせるなら、ドナウディの方が良いでしょうとの事です。

 で…実は、ドナウディと言われて、ちょっと日和ってしまいました。と言うのも、ドナウディ作曲「O del mio amato ben/ああ愛する人の」って曲、私、4年前の2009年の発表会の時に歌っている(音源をネットにもアップしています)のですが、今の私では、あの時の歌唱を越えられる自信が…実はありません。四年前の私が、実は歌手としてのピークだったみたいで、あれから経験を積み重ねてきましたが、年を経るごとに、歌が下手になっていった事は認めざるを得ません。昨年が、そのどん底で、今はそのどん底状態から脱出するべく、日々研鑚と努力を少しずつ(笑)積み重ねている状態なのですが、まだ四年前の歌唱レベルに戻っている自信がありません。

 もし、今の段階でドナウディを歌ってみて、四年前よりもまだヘタクソだったら…それこそ、失われた数年間を嘆き、立ち直れないかもしれません。なので、自分から、候補曲としてドナウディを上げておきながら、実はちょっと日和ってしまったのです。

 先生がおっしゃるには、チマーラは組み合わせが色々と難しい曲で、手頃なのがドナウディなんだそうです。でも「O del mio amato ben/ああ愛する人の」を避けて、今から新曲をさらう事にしても…今の私に合いそうな曲は無いそうなんです。かと言って(キング先生のところで学んだ)私のレパートリーの中から、チマーラと合う曲はないので、結局は、新曲をさらうか、「O del mio amato ben/ああ愛する人の」を歌うかという選択になりました。

 そこで、ああでもない、こうでもないと、先生と色々話した結果、以下の三段階で曲を決める事にしました。

 まず、先生のお薦めとしては、レスピーギの「Invito alla danza/舞踏への誘い」を第一候補とします。ただし、この曲には、高いAsが複数回登場します。ここを自信を持って歌えるなら、この曲にしましょうとの事です。

 そうなんです、この曲、なかなか素晴らしい曲なんですが、Asがあるんですね。私の場合、Asは必ずしも出せない音ではないけれど、それも条件次第で、うまく行かない事もあって、あまり安心して使える音ではないのです。これが、身内の発表会ならともかく、アウェーの外部の演奏会で、安心して使えない音を使用するのはどうだろうか…という話なんです。おまけに、この曲は音楽的にも難しいので、準備期間の短さを考えると、さらに条件的に厳しくなります。

 どんな曲かご紹介するために、ひとまず、レスピーギの「Invito alla danza/舞踏への誘い」の音源を貼っておきます。

 曲はいい感じでしょ、おまけに割といい感じの歌唱だと思います。まあ、私が歌うなら、もう少し男性らしく、しかし、軽めな感じで歌いたいと思ってます。

 先生の二番目の提案は、デ・クルティスの「Non ti scordar di me/忘れな草」です。この曲は、往年の名テノール、タリアヴィーニが歌って有名になった曲なんだそうです。作曲家のデ・クルティスは「帰れソレントへ」などが有名な、ジャンル的にはナポリ民謡の作曲家です。もっとも、この「忘れな草」は、あまり民謡調ではなくクラシカルな曲調で、最近ではイタリア歌曲扱いを受ける事も多い曲なんだそうで、チマーラの「郷愁」と組み合わせも悪くはないでしょうとの事です。

 ちなみに、日本では、この曲の楽譜には二種類あって、Am(イ短調)の全音系の楽譜と、Gm(ト短調)の音友系の楽譜があります。先生が薦めるのは、低い音友系の楽譜での歌唱です。と言うのも、全音系だと最高音は高いAだけれど、音友系だと最高音は高いGとなります。私にとって、Gは割と安全圏の音なんです。まだ百発百中とは行きませんが、よほどキツイ跳躍でない限りは、たぶん(笑)なんとかなります。なので、先生的には「レスピーギがきびしいようなら、デ・クルティスでどうだろうか?」というお話なんです。この曲はレスピーギほど、音楽的に難しくないのも、お薦めなんです。

 なので、デ・クルティスの「Non ti scordar di me/忘れな草」を貼っておきます。ある意味、オリジナル歌手である、タリアヴィーニの歌唱を見つけましたので、それを貼ります。最初は「帰れ、ソレントへ」を歌ってますので「忘れな草」は1:18あたりからとなります。いやあ、こんなふうに歌えたら、最高ですねえ…。

 これらの二曲とも、私にとっては新曲になるわけです。とりあえず、チマーラと、この二曲のうちどちらかで、クラシックコンサートにはエントリーしておいて、練習はチマーラ中心で行なって、もう一曲は余力で準備し、もしも当日までに、もう一曲の方が完成しなかったら、その時は当日、ドナウディに変更して臨むと言うのではどうだろうか?と言う事です。ま、ドナウディだったら、すぐにでも歌えますからね。それも方法としてはアリかな?

 ちなみに、ドナウディ作曲「O del mio amato ben/ああ愛する人の」の音源も貼っておきますが、これは私が4年前に歌ったものです。

 しかし、この音源、今聞き返しても(あれこれとアラはあるモノの)なかなか良いでしょ。今の私が、この曲をこれほどに歌えるかどうか、とても心配です。ここまできちんと歌えないかもしれません。私は他人に負けるのは、割と平気な人なのですが、昔の自分に負けるのは、とてもイヤな人なんです。

 でも、この音源を聞くたびに「ああ、私は本当に歌が下手になってしまったなあ…」と悲しくなるんです。私はこの四年間、いったい何をやっていたんでしょうね(涙)。

 と言うわけで、選曲としては、ひとまず、レスピーギの「Invito alla danza/舞踏への誘い」か、デ・クルティスの「Non Ti Scordar Di Me/忘れな草」かで、悩む事にしました。

 あ、そうそう、クラシックコンサートの選曲もいいけれど、八月の発表会の準備も着々と進めないとね。まずは三曲、しっかりと暗譜しなきゃ。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました