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音域について

 カラオケ系のブログや掲示板を見ていると、よく話題に上るのが音域(または声域)の話です。合唱系でも似たような話題がたまに出ることがありますね。

 その内容はだいたい「自分はこんなに高い音(or 低い音)が出る」「自分は音域がとても広い(or 狭い)」の二つでしょうか? まあ、気持ちは分からないでもないのですが、歌を歌う人にとって、高い音や低い音が出ることや、音域が広いことが大切なのではなく、大切なことはもっと別にあるような気がします。

 もちろん、高い音や低い音が出るに越したことはありませんし、音域だって広いに越したことはありません。

 でも要は、今自分が歌う曲に必要な音がきちんと美しく出せれば、それで良いのではないかなあと思います。別にこれはカラオケ(ポピュラー)、クラシック問わずに共通することではないでしょうか?

 特にカラオケは移調が簡単なのですから、オリジナルの歌手の音域にこだわって、この曲は歌える歌えないなんていうのは馬鹿らしい話だと思います。自分の歌える音域に移調してしっかり歌えば、それで充分ではないでしょうか?

 クラシック系の歌ですと、移調することが難しいものもありますが、そんな時はあっさりとあきらめてしまうのも一つの手です。「この曲は自分には合わない」でいいんじゃないかなあ…。

 それに歌の練習をしていけば、確実に音域は広がるし、しっかり出せる音も増えていきます。当然、今まで歌えなかった歌も歌えるようになります。それを楽しみに練習を重ねていくのがよいと思います。

 だいたい、1オクターブとか10度とかの、普通に曲で使う音域の音、すべてをきちんと発声できるなんて人は、カラオケにせよ、合唱にせよ、アマチュアレベルだと案外少ないわけだし。まず、目指すのはそこだろって感じです。

 歌のうまい人って、いたずらに高音や低音が出せる人ではなく、歌で他人の心に何かを伝えられる人のことでしょ。それを考えても、音域にこだわるのって、やっぱりちょっと違うよなあ…って思います。

コメント

  1. Cecilia より:

    それでももう少し高音を出せるようになりたいです。

    私が男性用の歌をカラオケで歌うとき、滅茶苦茶高い音で歌っていつも違和感を感じています。
    やはりふさわしい音域ってあるんだなあって思います。
    (好きで歌っている分には誰も文句言わないですが。)

    それから声楽の私たちは移調が当たり前なので、自分の音域に合わせればいいやって思うのですが、”調の感覚”がきちんと付いている人からすると許せないことなのでしょうね。
    わかるようでわからない調の感覚・・・。
    こういう感覚がないのを引け目に感じる私です。

    中声が出しにくかった時期がありますが、「中声が出てこない歌はない。」と言われました。
    案外おろそかになるものかもしれませんね。

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん

    “調の感覚”ですね。(威張るわけではありませんが)私も当然持ってないのですが、持っている方々から言わせると、Ceciliaさんのおっしゃる通り「移調なんて言語道断」だそうです。クラシック系の演奏家、特に指揮者にはこだわる人が多いような気がします。

    案外こだわりそうでこだわりのない人が多いのが、作曲家の方々(と言っても、そんなにたくさん知っているわけではないのですが)。彼らは、自分の曲を、色々な場所で多くの人々に演奏してもらい、聞いてもらう機会を作ることに腐心しています。演奏できるなら、現調のままでなくても良いと思っているフシがあるようですね(このあたり、推測モードです)。

  3. Cecilia より:

    そうですね。
    作曲家の先生のソルフェージュの授業でいろいろ移調練習をさせられましたねえ。
    こだわってないわけではないのでしょうけれど・・・。

  4. ことなりままっち より:

    声域って広がりますよね。
    私は今、日常的に歌うのはせいぜい、生徒のソルフェージュくらいなのですが、中学時代合唱を少しやっていたのと、大学では合唱が必修だったので、かなり声は出ました。

    声楽の方の場合は移調はよくありますね。私はピアノなのですが、原曲の調と違ってると、やはり「あれって?どう?」と思ってしまいます。器楽曲の場合は、各調性特有のイメージっていうのがやはりあるので、音域の違う楽器で演奏する場合は移調もアリかもしれませんが、ピアノならその必要もないだろうし。

  5. すとん より:

    >ことなりままっちさん

    歌の練習をしているうちに、知らず知らずに声域は広がりますね。

    この前、風呂上がりにいい気分になって「アンパンマン・マーチ」を歌いました(どんなオッサンやね、というツッコミはなし!)。出だしをうっかり、オリジナルの高さで出してしまったのですが、そのまま難なく歌いきってしまい、自分でも驚いてしまいました。

    ちょっとオカマ声になってたかもしれないけれど、子どもの歌、歌えるじゃんって、ちょっとだけいい気分でした。もちろん、以前は歌えるはずもなかったけれど…。

    それと、やはり器楽系の人は、調性が違うとアレって思うのですね。ふむふむ。

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