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参議院って必要なのか?

 参議院選挙が始まった事もあり、私、ちょっと参議院について考えてみました。
 日本は二院制で、国会は衆議院と参議院の2つあります。
 衆議院の定数は475名で、任期は4年。解散があります。一方、参議院の定数は242名で、任期は6年。解散は無い代わりに、選挙は3年毎に半数ずつ改選していきます。
 衆議院は任期が短い上に解散があるので、その度に選挙を行い、国民の意見が国政に反映しやすいと考えられています。また、衆議院と参議院で意見が対立した時は衆議院の意見が優先される事になっています。
 …なんて、ザックリ調べてみると「参議院って、ほんとに必要?」と思ってしまいました。皆さんは、そう思いませんか? 私などは「別に国会は、衆議院一つで十分じゃない? 参議院って、国会議員を水増しするためにあるんじゃないの?」なんて勘ぐってしまいます。
 そもそも日本の国会は、衆議院と貴族院の2つで始まったそうです。当時の日本には身分制度があったので、平民のための議会が衆議院で、貴族・華族・皇族のための議会が貴族院だったわけです。でも、日本が戦争に負け、アメリカに占領されて、華族制度が廃止されると同時に貴族院も廃止され、その代替として、参議院という衆議院の子分みたいな議会が作られたわけです。
 日本が二院制だから、世界の国々もみんな二院制だと思ったら、実は大きな間違いで、二院制の国は決して少なくはないとは言うものの、数的には、実は一院制の国の方が多いのです。最も、乱暴に言ってしまえば、小さな国や発展途上国の多くが一院制で、先進国と呼ばれる国の多くは二院制です。例えば、一院制の主な国として、中国、トルコ、韓国、イスラエル、デンマーク、スウェーデンなどがあり、二院制の主な国として、日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダなどがあります。
 一院制の利点は、審議の早さであり、短期間に多くの議案を審議でき、成立(または不成立)させられます。つまり効率的なわけです。また、議会が一つしかないため、経費(人件費や選挙費用等)も少なめで経済的でもあります。税金の有効活用ってヤツですね。
 二院制の利点は、同じ議案を二度審議する事で慎重な審議が行われる事でしょう。また、衆議院が解散中に緊急に国会の決議が必要になった時に参議院だけで法案の成立の成立/不成立を決める事でできます(…が、そんな事って実際に起こりうるのかしら?)。
 他の二院制を採用している国では、2つの国会は性格が違う事が多いです。昔の日本や今のイギリスのように貴族院を採用しているところでは、そもそも国会議員の身分が違う(平民と貴族)し、貴族院って世襲制で選挙が無いという大きな特徴があるし、アメリカやその他の国で採用されている上院だと、地方議員の代表がそのまま上院議員になる事も多く、地方の意見を中央に反映させやすいという特徴があります。
 そもそも二院制を維持するなら、その2つは議会としての性格が異なっていないといけないのではないかと言うのが私の意見です。日本の衆議院と参議院のように、似たようなものが2つあっても「意味ないよね」って思うわけです。そんな事をやっているのは、日本だけでなくイタリアもそうで(共に敗戦国という共通項がありますね:笑)日本でもイタリアでも、たびたび二院制に関する疑問が持ち上がるのも仕方がないことだと思います。
 同じようなモノが2つあっても仕方がないし、どちらかと言えば無駄だと、私も思います。そういう意味では、参議院はあまり意味のある存在ではないと思いますし、参議院は廃止してもいいかなって思います。だからと言って、日本を一院制にするのは、どうかな?とも思ってます。なんであれ、議論は慎重にする方がいいし、法案成立のスピード化は必須だけれど、これは一院制とは別の問題であると思っています。
 日本では、今更貴族院を設立する…ってわけにはいかないでしょうから、県知事が参議院の議員を兼ねる形で参議院を地方院とかにしちゃえばいいと思います。
 もちろん、県知事って忙しいでしょうから、県知事としての仕事と並行して行うとしたら、参議院の会期って、うんと短くなってしまうけれど、そこは運営のやり方次第じゃないかな? それに地方院の議員さんが県知事なら、人件費は掛からないから、経済的だしね。いっそのこと、参議院はオンライン開催って事にしちゃえば、出張費もいらないし、知事さんたちが集まる必要もないから良いかもしれないしね。
 「やっぱり多忙な県知事が国会議員をやるのは無理だよ」って事で、今の参議院の制度の延長線上で考えるなら、いっそ、議員定数を今の242から94にしてしまえばいいんじゃないの? つまり、各都道府県の議会から代表者を2名ずつ(1名だと心細いでしょ?)選んで、それだけで終わりにしちゃうんだよ。
 こうすれば(参議院の議員さんは地方議員なので)国会議員の数は減らせるし、地方の意見も通りやすくなるでしょ? 地方再生なんて言っているのなら、それくらいやらないとダメでしょ? もちろん被選挙権としては“立候補時に地方議会の議員である事”ぐらいの条件は必要かな? そうしないと地方とは無縁の議員さんが選ばれてしまうので、それじゃあ今の参議院とほとんど一緒になってしまうからね。選挙費用の事を考えるなら、いっその事、各都道府県議会選挙のトップ当選者と第2位で当選した人が自動的に地方院の議員を兼ねるとしたらいいんじゃないかな?
 これをやると地方の意見が国に通りやすくなって良いと思います。
 ただ、一律に各都道府県から代表者が2名選出だと「人口の少ない地方の意見ばかり採用されるようになり、国としておかしくなってしまう」という懸念があるなら「そのために衆議院があるんでしょ」と私は言いたいです。何のために、衆議院では小選挙区制を採用しているわけよ。日本中に選挙区をたくさん作って、人口格差を是正した選挙をすれば、自ずと都会の意見は衆議院に通りやすくなるでしょ? もちろん、今の衆議院で採用されている比例代表ってのは、当然辞めます。そうすれば、その分、国会議員の数が減るしね。
 つまり“都会の意見を背負った”衆議院と、“地方の意見を背負った”参議院って対立構造にしたら良いと私は思うわけなのですよ。
 それが出来ないくらいなら、参議院なんて止めちゃえばいいんだよ。だって、今の衆議院の劣化コピーの参議院のままなら、税金の無駄でしょ?
蛇足 国会改革が進まない理由は、国会議員が国会の事を考えているからだね。自分たちの既得権益を優先しちゃうから、何も変わらないんだと思います。だから今回も参議院選挙なんて始めちゃうわけよ。

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