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声が枯れる…のは、発声として間違っていると思います

 声はなぜ枯れるのでしょうか?
 それは声を使いすぎたからです。声を使いすぎて、声帯が炎症を起こして、うまく発声できなくなって、結果として声が枯れるそうです。
 ならば、声が枯れるのは、間違いうんぬんではなく、単なる疲労の問題と言えるのではないでしょうか?
 まあ、そうとも言えますが、割と簡単に声が枯れてしまう人もいるし、声が枯れすぎて、その状態が継続して固定化してしまう(いわゆる、ハスキーヴォイス)人もいるわけで、それを考えると、声が簡単に枯れてしまったり、それが固定化してしまうのは、良くないわけで、少なくともクラシック声楽のジャンルにおいては“間違い”と言っても良いと思います。
 私は長いこと、間違った発声方法で力任せに歌ってきました。合唱団の発声の先生では、とても団員一人ひとりの発声の指導までは手が回りません。後に個人指導してくれた、当時の先生はむしろ、そんな力任せの発声を良しとされていました。そんな環境で歌い続けてきた人間は、本当ならば、とっくの昔に声が壊れてしまっても不思議ありません。ハスキーヴォイスになっていたかもしれません。でも、未だに壊れていません。これは生来の声帯がかなり強く頑丈にできていたからだと思います。まあ、そういう意味では恵まれていたとも言えるし、だからいつまでも間違った発声のままだったと言えば、逆に大きな欠点だったのかもしれません。
 物理的に長時間(2~3時間?)歌い続けて声が枯れるのは仕方ないでしょうが、素人の発表会程度(10~15分)とか、合唱のステージ(休み休み歌っている)程度で声が枯れてしまう私のような人は、絶対に発声方法を見直すべきだと思います。
 私は幸い、壊さずに済んだけれど、声って一度壊したら、二度と取り戻せないからね。気をつけないといけません。
 私の妻は、一度、声を壊しかけました。今思えば、当時習っていたテノールの先生の指導が間違っていたんだと思います。妻は幸い、声の専門医に掛かる事ができ、致命的になる前に治療を受けて声が回復しました。しかしアマチュアの生徒が指導者の指導法の間違いに気づく事は難しく、身近に専門医がいるという運に恵まれなければ、そのまま声が壊れてしまったでしょう。妻は恵まれていたと思いますが、おそらくそういう不幸な状況になってしまった人は、他に大勢いるのではないかと思われます。
 たかが声枯れから始まる声の異常ですか、本来はあまり簡単に考えない方が良いと思います。

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コメント

  1. おぷー より:

    その通りです。
    一度、オランダの大御所、Eva Maria Westbroekが、コンセルトヘボウでベルリオーズの「夏の夜」を全曲歌った後、インタビューを舞台で受けて、ガラガラ声で返事をしたので、びっくりした事があります。調子が悪かったのかもしれませんが、何か無理をして歌ったのだな、と思いました。
    疲れている時や調子が悪い時は、歌わない方がいいのですが、プロはそうは言ってられないですね。

  2. すとん より:

    おぷーさん
     プロの方は仕事ですから、なかなか舞台をキャンセルするのって難しいでしょうね。もちろん、自分の身を大切に思えばキャンセルもやむを得ませんが、自分を聞きに来てくれたファンの事を考えると、それもプロとしては難しいところだと思います。
     私の場合、発表会の時に風邪ひいて声の調子が悪かった事がありましたが…歌っちゃいましたね。その時は、二重唱の相手を妻ではなく友人に頼んでいたので、彼女のためにも舞台をキャンセルするのは難しい…とか何とか言って、本音では風邪をひいていても歌いたかっただけなんですが…ね。歌バカな私です。

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