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メトのライブビューイングで「リゴレット」を見てきた

 はい、標題の通りです。ただし、今回はいつも行っている地元の映画館とか東銀座の東劇ではなく、新宿のピカデリーで見てきました。初めての映画館よぉっ!
 詳しい話は明日以降に書きますが、とにかく新宿ピカデリーに行ってきました。場所は新宿駅東口、歌舞伎町の近くで、伊勢丹と紀伊國屋書店の間にあります。一階が無印良品の店で、それより上が映画館でした。
 シネコンというのは、広い敷地に横並びに多くの劇場がある…というイメージで、1フロアか2フロアで6~12くらいの劇場がある…というのが私の勝手なイメージでしたが、この新宿ピカデリーはシネコンだけれど、そんなに広くない敷地だからか、多くのフロアでシアターを展開している、たぶん都市型のシネコンなんだろうと思いました。なにしろ、シアター番号は低階層からナンバリングされているんだけれど、私が行ったシアター4が9階(びっくり)にあるんだよ。で、まだまだ上のフロアがあるわけで、どんだけ高いビルなんだと…と思ったけれど、新宿ってもっともっと高い高層ビルがバカスカあるところだから、何てことないのかもしれません。
 ま、とりあえず、そんなお初な映画館に行ったわけです。
 で、出演者等はこんな感じです。
 指揮:ダニエレ・ルスティオーニ
 演出:バートレット・シャー
 リゴレット:クイン・ケルシー(バリトン)
 ジルダ:ローザ・フェオラ(ソプラノ)
 マントヴァ公爵:ピョートル・ベチャワ(テノール)
 スパラフチーレ:アンドレア・マストローニ(バス)
 マッダレーナ:ヴァルドゥイ・アブラハミヤン(メゾ・ソプラノ)
 演出は、例によって、またも読み替えでした。今回は1920年代のワイマール共和国(つまりドイツ)です。20世紀前半のドイツですよ。ううむ、ほんの100年前って設定です。それを知った途端「今回も期待はずれだろうなあ…」と思ってしまいましたが、見てみたら、案外そうでもなく、これはこれでアリかな?っていう演出になっていました。ただし、服装がほんの100年前のものなので、あまり夢々しくなくて、ちょっとリアルな感じがする服装なのが、残念かな? 1幕のジルダなんて、割と普通っぽい服装で、ドレッシーな感じがしなくてねえ…。そこは好き好きだけれど、まあ演出はよかったと思います。
 私は個人的には、目でもオペラを楽しみたいので、女性歌手たちがカラフルでフリフリなドレスを着ているのが好きなんだけれど…なあというのは、わがままな感想ですね。ちなみに、男性歌手たちは、みな軍服を着ているので、制服フェチな女性には受けがよろしいかもしれません。
 客席は皆マスクをしていたし、空席も目立っていて、とてもいつものメトらしくはなかったです。オケも管楽器以外、指揮者を含めてマスクしていたし…ね。無論、舞台の上の歌手たちはマスクもアクリル板も無しでしたが…。
 コロナの影響もあるのでしょうか? ご覧の通り、出演歌手が小粒でした。いわゆるスター歌手はベチャワだけです。まあ、テノールだからね。その他は、今、売出し中の人たちばかりで、実力はあるので、歌唱は水準を保っていたとは思いますが、残念ながら華はありませんでした。
 何しろ「リゴレット」だからね。過去の名歌手たちの珠玉の歌唱のディスクや映像がわんさか残っている演目だから、生の舞台を見るならともかく、映像で見るなら、ちょっと物足りない感じがするのが正直なところです。唯一のスター歌手のベチャワも、今回はあんまり歌唱に熱が感じられませんでした。なので、今回の上演は、歌唱面から見れば(厳しい言い方になるけれど)可もなく不可もなくで、あまりオススメはできないかな?ってのが、正直な感想です。
 特に…主役のリゴレットが弱いんだよねえ。
 でも、アメリカはまだまだコロナ禍なんだよね、その中でこれだけの水準でオペラをやっている事自体は、凄いことだよなあって、正直思いました。やっぱ、アメリカの文化水準は高いよ。
 そういう意味では、脱帽です。

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