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私の好きな懐かしのスターたち その6 アバ

 アバ…当時の日本では、カーペンターズの後継者的な扱いを受けていたと思います。もちろん、全然違うタイプのグループなんですが、カーペンターズと交代する感じで、日本では人気になりました。
 言われてみれば、共通する部分が無いわけじゃないです。例えば、女性コーラス中心のポップスコーラス・グループであったり、ファミリー構成のバンド(カーペンターズは兄妹、アバは二組の夫婦)であったりとか…。でも、生粋のアメリカ人(カーペンターズ)と外国語で歌って世界進出を狙っていたバンド(アバはスウェーデン人で、もちろん母語はスウェーデン語)であったり、生楽器主体のバンド(カーペンターズ)と電子楽器中心のバンド(アバ)であったりと、違う部分も多々ありました。
 一番の違いは、目指す音楽の方向性だったのかもしれません。カーペンターズは…と言うよりも、兄のリチャードは、アメリカン・クラシックを目指していたんだろうと思います。つまり、ヒットを飛ばして、スタンダード曲を量産する事。そして、それはカーペンターズの活動を通じて、ある程度の成功を収めていたと思われます。カーペンターズって、たくさんの曲をスタンダード曲にしたものね。
 一方、アバ…の頭脳である、ベニーとビヨルンはミュージカル志向であり、アバとして有名になったら、次はミュージカル界に打って出てやろうという野望をアバ時代から持っていたわけで、アバ解散後は、二人してさっそくミュージカルで頑張るわけですが「チェス」がややヒットしたくらいで、後は鳴かず飛ばずとなり、老境に入り、アバ時代の曲で構成された「マンマ・ミーア!」でようやくミュージカル作家としての名前を残せる事になったわけです。よかったね…って感じです。
 我々日本人には分かりづらいのですが、アバの音楽の特徴の一つが「かわいらしさ」なんだそうです。アバの女性二人が歌う英語って、ネイティヴなイングリッシュ・スピーカーが聞くと、とても舌っ足らずで可愛いんだそうです。可愛い英語で歌う、ちょっとダサい女の子というのがアバのインターナショナルなイメージなんです。へーだね。
 私的には、完璧なコーラスと攻撃的なサウンドの組み合わせがアバの魅力なのですが、それとアバのパブリックイメージって、かなり違うみたいです。
 アバの4人は、もはや年を取ってしまい、ステージで歌う事はないそうですが、その代わりに、映画やミュージカルの舞台で、アバの歌は歌い継がれていますし、2020年からは、かつての自分たちを初音ミクのようなホログラム・アバター化して、バーチャルツアーをやる予定もあるそうです。つまり、アバって、未だに現在進行系であり、スウェーデン最大の輸出品でありつづけるわけなのです。なんか、すごいね。
 というわけで、音源です。


 この音源は、オリジナルのアバのものではなく、ミュージカル版での「When I kissed the teacher」です。もちろん、サウンドも違うし、オリジナル版とは歌詞が全然違うけれど、オリジナルのアバそのものはすでに活動停止していますが、アバの音楽が、未だに現在進行系であるならば、これはこれでいいんじゃないかって気がして、こちらでご紹介します。つまり、これが現在の“アバ”なんだよね。

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