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女性天皇と女系天皇の違い(全然違うんだよね)

 なんでも某所の調査によると、我々庶民ってやつは、女性天皇と女系天皇の違いが分かっていない人が大勢いるんだそうです。

 皆さんは、女性天皇と女系天皇の違いって分かりますか? また、マスコミや一部の政治家さんは、そのあたりの説明をあえてせずに論を進めていたりしますが、それに騙されるのは危険だと私は思ってますので、この機会に、女性天皇と女系天皇の違いについて知ってしまいましょう。

 違うものは違うのです。言葉が似ているからといって、混同してはいけません。「みりん」と「きりん」は言葉が似てますが、全然違うモノでしょ? 女性天皇にしても女系天皇にしても、その実像を知らなければ話になりません。女性天皇と女系天皇の違いをしっかり把握した上で、女性天皇を支持したり、女系天皇を支持したりすればいいんだと思います。

 とは言え、まず、現在の我が国には女性天皇も女系天皇も、ありえない話だという事は、前提として知っていてください。

 我々日本人が日本国憲法の元にいるように、天皇を始めとする皇族の方々は皇室典範という法律の元にいます。その皇室典範で、

>皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する(第一章)

 とありますので、天皇陛下には男系男子しかなれません。具体的に言えば、

  1位 秋篠宮文仁親王(53歳)…天皇陛下の弟君
  2位 秋篠宮悠仁親王(12歳)…天皇陛下の甥君
  3位 常陸宮正仁親王(83歳)…天皇陛下の叔父君

 これら3人の殿下方しか次の天皇陛下にはなれないのです。女性天皇? 女系天皇? 何の話ですか…というのが、現実です。

 これら3人の殿下方しか天皇になれないのは…あれ?ってわけで、もっと天皇陛下になれる人を増やしましょう…とか。現在の天皇陛下のお子様(敬宮愛子内親王殿下)はなぜ天皇になれないの…とか。俺だって天皇になりたいや…とか。まあ、いろいろな思いがあってもいいのだけれど、そういう色々な思いの中から、女性天皇とか女系天皇とかの発想が出てきているわけです。

 なので、現在、女性天皇とか女系天皇とかは、単なる空想の存在であって、ファンタジーのようなものであって、真面目に取り上げるのは不謹慎な話題とも言えます。だって、3人も皇位継承者がいるのに、それらの方々をすっとばして、別の方を天皇陛下にしてしまいましょうって話だもの。ほんと、失礼な話なんです。

 現実的には、女性天皇も女系天皇もありえない話なんです。そのありえない話を、あえて、したい人たちがいるって話です。

 まあ、なんでそんな話が出てきているかという理由は、様々ありますが、皇位継承者が3人いらっしゃるとは言え、実際問題として、1位の秋篠宮文仁親王殿下と3位の常陸宮正仁親王殿下は年齢的に、次の天皇陛下になるって事は…まず無いわけだから、実質的には2位の秋篠宮悠仁親王殿下しか皇位継承者がいないとも言えるわけで、次期天皇候補がたった1人ってのはヤバイし、その1人が息子さんじゃなくて、甥っ子さんってのはマズくない?って話になっているんだろうと思います。

 だったら、天皇陛下のお子様である敬宮愛子内親王殿下にも皇位継承権を差し上げましょうって運動なわけです。甥っ子よりも娘さん優先だし、傍系よりも直系優先だし…って感じでしょうね。

 一見筋が通っている感じがする話です。

 で、敬宮愛子内親王殿下が男性だったなら、問題なく皇位継承1位になるわけですが、女性ゆえに皇位継承権がないのなら、皇室典範を改正して、敬宮愛子内親王殿下を皇位継承1位にしましょうってわけで、敬宮愛子内親王殿下を皇位継承1位とするなら、女性天皇になるんでしょ? いやいや女系天皇になっちゃうんですよ…とかまあ、そんな話なんです。

 「女性差別、反対!」って事なんです。

 で、ここまで話をして、ようやく女性天皇、女系天皇の話になるわけです。

 仮に皇室典範を改正して、敬宮愛子内親王殿下が天皇陛下になれば、女性天皇になるわけです。

 日本には過去8人10代の女性天皇(1人で2回も天皇になった人が2人いるので数が合わないのです)がいたわけです。なので、敬宮愛子内親王殿下が天皇陛下になれば、9人目11代目の女性天皇になるわけです。この場合は、女性天皇だけれど、男系天皇になります。なにしろ、お父様が天皇陛下なのですから。

 そして、過去の女性天皇も、実は皆、男系天皇なのです。日本の天皇陛下は、男女問わず、すべて男系天皇であって、ただの一人も女系天皇はいなかったのです(ここ、ポイントです)。これは歴史的事実です。

 女性天皇は過去にいたけれど、女系天皇は過去にいなかったのです。つまり、女性天皇と女系天皇は、言葉は似てますが、全然違う存在なのです。

 では、女系天皇とは、どういった天皇陛下なのでしょうか?

 簡単に言ってしまえば、女性天皇というのは、天皇陛下の性別が女性であるというだけで、その他は歴代の天皇陛下と何ら変わりません。一方、女系天皇とは、父親が皇族ではなく、平民や外国人であるという事であり、天皇陛下ご自身の性別は関係ありません。つまり血統的には、それ以前の天皇陛下とは関係のない人が天皇になるという事なのです。

 例えば、敬宮愛子内親王殿下が天皇陛下になったとします。この陛下は男系女性天皇になります。で、敬宮愛子内親王殿下が、恋愛をされ、韓国籍の文在寅さんと結婚され、お子様が生まれたとします。ここでは仮に男の子としましょう。お名前も仮に太郎親王とします。

 で、敬宮愛子内親王殿下の次の天皇陛下に、この太郎親王殿下が即位されたとします。

 ここで初めて、女系天皇が生まれるのです。この太郎親王殿下は天皇陛下になったならば、男性ですが、日本最初の女系天皇になるのです。つまり、女系天皇とは、ご自身の性別が問題なのではなく、母方が天皇家である(当然、父方は天皇家ではありません。父方が天皇家ならば、母方の血統は問題とされずに、男系となります)から女系天皇と呼ばれるのです。

 で、女系天皇が誕生した瞬間に、今までの天皇家は滅亡してしまいます。だって、血統的には従来の天皇とはつながっていないからです。

 で、新しい天皇家、文王朝が誕生します。現在の天皇家は、敬宮愛子内親王殿下でお終い。次代の太郎親王は、新しい初代文王朝の第1代天皇になるわけです。

 つまり、女系天皇を良しとする事は、王朝の交代を良しとするのです。

 今まで日本では王朝の交代などした事がないので、ピンと来ない人が大勢いらっしゃると思いますが、ヨーロッパの王朝では、王朝の交代というのは、実はままある事です。例えば、イギリスのエリザベス女王は、ウィンザー朝の第四代女王様です。ウィンザー朝の前がハノーヴァー朝で、その前がテューダー朝…という感じで、イギリスを始めとするヨーロッパの王室は、たびたび王朝が交代しています。その理由は2つあって、一つは、王家の断絶に伴い、養子を迎え入れたから。もうひとつは女王陛下のお子様が新王になった時です。その時に王朝が交代します。

 もっとも、ヨーロッパの王家たちは、いわゆる王族と呼ばれる方々で、みんな親戚なんです。だから、養子に迎えるとか、婿さんを迎えるとか言っても、全然血のつながりがないわけではないし、王朝の交代と言っても、分家が本家を相続しているような感覚なのです。

 で、日本ではこの王族に相当するのが皇族なのですが、日本には皇族はほとんどいません。また、ヨーロッパには、皇族と庶民の間に貴族がいますが、日本には貴族がいません。つまり、皇族以外はみな庶民というのが日本という国なのです。

 実際、皇族…つまり天皇家には親戚なんてほとんどいません。なぜそうなったのでしょうか?

 実は日本にだって、かつては宮家と呼ばれる天皇のご親戚である皇族の方々がいらっしゃいましたが、アメリカに戦争で負けた時に、彼らは強制的に皇籍離脱をさせられてしまいました。彼らは我々と同じ平民になり、天皇家は一気に親戚を減らしてしまったのです。

 ですから、皇族の極端に少ない日本で、もしも王朝交代を行うならば、決してヨーロッパでの王朝交代のような王族間での交代にはならず、リアルに全然無関係な平民の血統の天皇家が誕生してしまう…って事になるわけです。

 昨今、世間では眞子さまと小室圭氏の恋愛問題が話題ですが、もしも眞子さまが次の天皇陛下になった時に、その次の天皇陛下が小室圭氏のお子様でいいのですか? 小室王朝が誕生して良いのですか…と、女系天皇を認めるというのは、わかりやすく言うと、そういう話なのです。

 つまり平たくいえば、女系天皇を良しとする方々は、日本でも王朝(皇朝?)の交代を望んでいるってわけで、王朝の交代とは、現在の天皇家の断絶を願っているとも言えます。女系天皇賛成と言っている人たちの顔をごらんなさい、彼ら、現在の天皇家が嫌い人たちばかりでしょ? 天皇家をぶっ潰せ!とは言えないものだから、女系天皇賛成と言って、間接的に現在の天皇家をぶっ潰そうとしているだけなんです。

 ですから、女性天皇は過去にもいらっしゃったので、ありうる選択肢かもしれませんが、女系天皇は、日本の歴史的に見るならば、言語道断、ありえない選択肢なのです。そして、女性天皇そのものは良くても、そこから女系天皇が生まれる可能性があるのなら、その芽である女性天皇にも反対する…というのが、女性天皇反対論者の理屈です。彼らは別に女性蔑視なわけではなく、女系天皇への芽を摘むために女性天皇に反対しているのです。

 過去にいた女性天皇たちは、生涯独身を貫くか、皇族の男性と結婚して男系のお子様をお生みになられていたわけです。もしも敬宮愛子内親王殿下が天皇陛下になったならば、その夫君は秋篠宮悠仁親王殿下でないと、男系は維持できないのです。まあ、いとこ同士の婚姻は可能とは言え、現代の国民の感覚では、これはなかなか受け入れられないかもしれません。そうなると、やはり敬宮愛子内親王殿下のご結婚相手は平民にならざるをえないわけですし、それはどうなんでしょうねって話なのです。

 もっとも、現在の皇室典範によれば、天皇陛下は、男系男子に限ると定められているので、女性天皇も女系天皇もありえない話なのですよ。なので、みなさんが法治を旨とする近代市民であるならば、女性天皇も女系天皇も、その舌先にはあがってこないはずの話題なのです。

 女系天皇への道を開くくらいならば、その前に、戦後アメリカさんに皇籍離脱を強要された、旧宮家の方々の皇族復帰の方が先なんじゃないかなって、私は考えます。

 昔、光孝天皇の第7皇子であった定省王は臣籍降下して、源定省となったけれど、その後、皇族に復帰し親王宣下を受け、宇多天皇になられたという歴史があります。一度、皇籍を離脱されたとは言え、このように皇族復帰をされた先例があるんだから、旧皇族の方々の皇族復帰も、また良しだと思います。少なくとも、過去に一度もなかった女系天皇をうんぬんよりも、ずっとずっと日本&皇室の伝統に則していると思います。

 

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