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言いたくないけれど…下手な歌を聞くと、苦しくなります(涙)

 実はかなり前の話になります(ごめん)。

 例によって、趣味の素人の発表会を聞きに行ったと思ってください。今回は声楽の発表会でした。そこは、いわゆる大曲をみんなでバンバン歌っていきましょうって感じのお教室で、他所では聞けないような、まるでプロのコンサートのような、いや、それ以上にヘビーで大きな曲ばかりが歌われる発表会でした。

 当然、出て来る方々も、それらの歌を歌いこなすほど、上手な方々が揃っている、なんとも、うらやましい教室だったわけです。

 上手な歌を連続で聞いて、上機嫌な私でしたが、ある方が歌い始めた途端、なんか息苦しくなり、思わず咳が止まらなくなってしまいました。発表会の最中ですよ、咳なんてしている場合じゃないです。思わずハンカチで口を押さえて、咳のボリュームを下げましたが、それで許されるものではありません。

 マナー違反とは知りつつも、カバンからアメを取り出して舐めました。それでかろうじて咳は止まった…と言うか、止めました。いやあ、苦しかった。

 でも、その人の歌が終わると、ノドの苦しさから解放されて、楽な気分になりました。

 どうやら、私のノドは、その方の歌と連動して苦しくなったようでした。

 その方は、コロラトゥーラ系の歌を歌っていました。確かに声質は軽いソプラノで、その手の曲を歌うのも不思議ではない声なのですし、音程的には、結構難しいはずですが、それも何とかクリアしていました。

 でもね、声がイマイチだったんです。なんか、息が流れていないのです。声が飛んでこないのです。細くて軽い声なんだけれど、その声に何とか深みを付け加えようと努力をしているのも分かりました。でも、なんか声が流れてこないのです。クチの中で声が溜まっている…というか、音をほおばったまま…イメージ的にはリスが歌っているような感じがしたのです(ごめんなさい)。

 そんな声を聞いているうちに、私もノドが詰まるような感じがして、ついつい咳き込んでしまったわけです。

 ああ、つらかった。

 たったそれだけの話なんです。でも気をつけないといけないですね。私は素人さんの発表会が好きで、うまい歌もうまくない歌も好きなのですが、この世には、健康を害する歌もあるって知りました。もちろん、誰でも彼でもダメにするってわけではなく、私のように、歌っている人の声に自分のノドが思わず連動してしまうタイプの人に限ります…が。

 それにしても、発声って大切だなって思いました。音程的に歌えたとしても、それで歌が歌えるわけではないって事が分かりました。自戒していきたいと思います。

 ちなみに、別の発表会でしたが、妻が「この人の歌をこれ以上聞いちゃいけない」と言って、会場から出ていってしまった事がありました。あの時は、私は何とも無かったのだけれど、妻はその人の歌を聞いて、本当に体調を崩してしまいました。人によってツボが違うのだろうけれど、下手な歌って、健康に害があるみたいです。ジャイアンの歌はマンガだから大げさだけれど、あれに近い現象って、現実にあるんだなあって思いました。

 それにしても、歌っている人は歌が下手なだけで、別に罪は無いわけで、そこが厄介と言えば厄介ですね。

P.S. 咳を回避するために、歌唱中だったにも関わらず、アメをなめてしまった私でしたが、その人の出番が終わるやいなや、場内アナウンスで「会場内での飲食の禁止」のアナウンスが(かなり場違いな雰囲気の中で)流れていました。たぶん、私のことを注意していたんだろうなあ…って思いました。では、私はどうすればよかったんだろ? 歌が終わるまでゴホゴホやり続けていればよかったのかな? 周囲の人たちを立ち退かせながら退場するべきだったのかな? それともいっそ、会場で物音をたてた責任をとって、舌を噛んで自決するべきだったのかな? どちらにしても、色々考えた末にアメをなめて咳を鎮めるという選択をした私は間違っていたようです。残念。

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コメント

  1. れゆす より:

    私は、咳を止めるためのコンサート中の飴は仕方がないと思っています。(飲食に含まれるのかも知れませんが、咳をずっとしている方が迷惑だと思いますので……)

    ただ、注意したいのは、飴を取り出す時の飴の袋や包み紙(主にセロハン等のもの)を開ける音をなるべく立てないことですね。あれ、結構響きます。

    ガムのようなスティック状に包まれている飴などは包み紙が紙なので、気を付けながら開ければ、聴いている人の邪魔にはならないと思います。(龍角散などの飴もありますし)

  2. すとん より:

    れゆすさん

     まあ、アメの包み紙の音は承知しています。なるべく音をたてないように細心の注意は払うものの、全くの無音ってわけにはいきません。

    >ガムのようなスティック状に包まれている飴

     今時なかなか無いですね。私がパッと思いついたのが、不二家のミルキーだけれど、あれ、熱に弱くて、持ち運びには向きませんよぉ、だってすぐに溶けちゃうからね。

     入手が簡単で、持ち運びに便利なアメって無いものかしらねえ…。

  3. れゆす より:

    私がよく舐めているのは

    https://ryukakusan.shop/s/products/detail/618614

    こういうタイプの飴ですね。

    普段舐めているのは、眠気覚ましのブラックブラックキャンディですけど……。

  4. ドロシー より:

    すとんさん、こんにちは。
     
    「難しい曲が歌える」ということは、決して「歌が上手」ということではないのだろうなって、思いました。
    私の教室も大曲をやらせますが、本当はお手本とされるほど上手に童謡などを歌ってみたい、なんて思ったりもします。
    それにしても、「下手な歌を聞くと、苦しくなります」とは・・・
    もしも、素敵な異性とデュエットして、そんなこと言われたりしたら、きっとショックです。

  5. 椎茸 より:

    私の場合、中途半端に上手な人の歌を聴くと、聞き疲れすることがあります。声量はあるけど、圧力みたいに感じてしまい、耳が疲れて肩が凝ります。本当に上手な人の歌だと、声に包まれて快感、なんですが。

  6. すとん より:

    れゆすさん

     ああ、ど忘れしていました。このタイプの龍角散のアメ、今まさに、私のパソコンのところに転がってます(笑)。確かに、これならあまり音をたてずになめられます。

     灯台下暗し…だあ(情けない…)。

  7. すとん より:

    ドロシーさん

     童謡、いいですね。あの手の、誰でも歌う歌を、人前で上手に歌えたら、本当にカッコイイと思います。

    >もしも、素敵な異性とデュエットして、そんなこと言われたりしたら、きっとショックです。

     言わないですよ…だって、自分の声でうるさいモン(笑)。いや実際、デュエットの時の相方の歌って、鑑賞している余裕なんてないです。もちろん、きちんと聞いているけれど、それは共演者として聞いているわけだから、上手いだ下手だなんて感想の持ちようはありえません。

     ただ「合わせづらーい」とか「お前、目立ちすぎ」とか「落ちるな、この野郎!」とか「そこをハズすか!」とかは、思うかもしれません(汗)。

  8. すとん より:

    椎茸さん

     ああ…、そりゃあ私の事だよ(涙)。

     聞く人が心地よい歌を歌いたいものです。分かっちゃいるけれど、技量不足と無駄に前向きなために、なかなか出来ません。それに「一曲入魂!」なんて思っていたりするから、やたらとウザい歌い方になっちゃうんだよなー。これまた反省です。

  9. mee より:

    すとんさん、こんにちは。
    心身ともに辛くて「早く帰らせて欲しい( ;∀;)」と、思う事があります。
    上手な方であっても、その方が出すオーラや所作など、自分にとって嫌だな~と思う時もあります[E:#x1F4A6]人間ですもの・・・(他のお客さんはどう感じたか知りませんが)
    レストランでも、いくら美味しい料理が出ても雰囲気が悪い(合わない)と、嫌でしょ?
    音楽って聴く人に対するサービス業でもあるかなと、思います。

  10. すとん より:

    meeさん

     ああ、分かる分かる。私は大抵のコンサートが楽しめる人間なのですが、それでもたまに楽しめないコンサートにぶつかることがあります。

     私にとっては、洋行帰り直後のアーチストのコンサートって…ダメかな? 来日外国人とか、すでに日本に帰ってきてしばらく経ったような人のコンサートは、全然問題ないのだけれど、洋行帰り直後は…なんか波動が違うっていうか、コレジャナイ感がして苦手なんです。まあ、私サイドに何かの問題がありそうな気がしますが…。

  11. tetsu より:

    こんばんは。横レスで失礼します。

    > 洋行帰り直後のアーチストのコンサートって

    上野の小ホールで自由席でしたが、壁の下から通路に座っている人まで一杯でした。
    フルートのリサイタルでしたが、メチャ良かったです。

    > なんか波動が違う

    元師匠もこのような話をしていました。日本に戻ると別世界らしいです。

  12. すとん より:

    tetsuさん

     私だけじゃないんですね、なんか違うって感じる人。

     あの違いを、良いものとして受け入れられればいいのですが、私は“違和感”に感じてしまうんですよ。なんかなー、ダメなんだろうな、私。

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